閖上小中一貫校 130人規模で新校舎(名取市)

 名取市は、東日本大震災で被災した閖上小・中学校について、小中一貫校整備へ向けた再建推進協議会(高橋澄夫会長)の第6回会合を名取市役所で開いた。新校舎に必要な施設や設備に関する事項が話し合われ、29年度開校時の児童・生徒数は130人規模を想定していることが明らかになった。協議会で出された意見を踏まえ、年度内に基本計画を策定する方針。27年度の着工を目指す。

 今回の協議会では、新校舎を整備する当たり、▽学校の施設・設備▽教育課程の編成▽校舎のつくり▽通学区域の弾力化▽地域との相互連携▽学校施設の開放▽防災教育──などついて話し合った。

 29年4月開校時の生徒数については、閖上地区の災害公営住宅入居者数などからの推計に基づくと、各学年8~21人、平均では14人となる見込みで、全体では130人規模を想定している。

 校舎の施設・設備をみると、地域に広く開放された図書館や、被災状況の資料などを展示するミュージアム的施設を整備する。併せて、地域の人材を活用した授業ができるような多目的室(ホール)や全校生徒が一堂に会せるランチルームを設ける。閖上小学校にある「ちびっこ丸」は、学校のシンボルとして新校舎の校門近くに移設し、閖上中学校の慰霊碑とともに設置。このほか、閖上地区全体を見渡せる展望塔を整備する計画だ。

 図書館については、委員から「学習の場としての機能のほか、地域の誰でも利用できるようなコミュニティーセンターの機能を備えた魅力的なものを、市民全員でつくり上げていきたい」「閖上地区に再建する公民館との役割分担を考える必要がある」などの意見が出された。

 協議会で出された意見を踏まえ、基本計画を年度内に策定し、校舎など施設の基本設計に着手する方針。26年度に基本設計をまとめ、その成果をもとに実施設計を委託する。27年度に校舎や体育館、プールなどの建築工事に着手し、28年度の完成、29年4月の開校を目指す。

 新校舎の建設予定地は、閖上地区区画整理事業地内の県道塩釜亘理線西側に計画している公共施設用地約4万平方m。現況の施設規模をみると、閖上小学校(敷地面積2万3717平方m)は校舎がRC造3階建て延べ4820平方m、屋内運動場がS造平屋1059平方m、閖上中学校(同3万2604平方m)は校舎がRC造3階建て延べ3824平方m、屋内運動場がS造平屋1059平方m。

 この協議会は、閖上小中一貫校の整備へ向け、教育目標「目指す児童生徒像」の実現と特色ある学校づくりのために、必要であると考えられる施設・設備などについて協議するもの。地域の代表者や保護者、学識経験者、学校関係者ら10人で構成される。  
 「閖上小・中再建の基本方針」では、[1]魅力や特色のある学校づくり[2]地域と連携し、地域とともに歩む学校づくり[3]地域の防災拠点としての学校づくり──の3つの観点から、新たな学校づくりを進めていくことが盛り込まれている。

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