公共工事の設計労務単価 51職種平均で1万6190円 技能者不足へ対応 法定福利費も反映(国交省ら)

 国土交通省と農林水産省は30日、26年2月からの公共工事設計労務単価(基準額)を決定・公表した。全51職種の平均労務単価は1万6190円。昨年4月と比べ、1015円(7.1%)増加した。同単価は、公共事業労務費調査に基づき例年4月に改訂しているが、ここ最近の労働者不足に伴う実勢賃金上昇を踏まえて前倒し。入札不調の抑制や人材確保の後押しに繋げる考えだ。

 26年2月以降の公共工事設計労務単価については、最近の技能労働者の不足等に伴う労働市場の実勢価格を適切・迅速に反映させている。また、一定の既契工事についても、新労務単価を踏まえてインフレスライド条項が適用できる。

 そのほか、継続した事項として、社会保険未加入者の適正加入を促すため、法定福利費(本人負担分)相当額を適切に反映させた。また、東日本大震災の復興工事発注増に伴い、被災東北3県を中心に全国的に単価に変動が起きていることにも配慮。入札不調の増加に応じ、公共工事設計労務単価を3ヵ月ごとに見直すよう措置している。

 国では今後、技能労働者の賃金水準を注視していくとともに、国交省直轄工事の元請・一時下請けについては、新年度中の開始を見込み、社会保険加入企業に限定する方向で検討していく。まや、地方公共団体等の発注機関に対しても、同様の検討を要請していく考えだ。

 主要職種の全国単価(単純平均)をみると、上げ幅が大きい単価は、普通作業員の6.5%(1万5570円)、型枠工の7.9%(1万9634円)、鉄筋工の7.8%(1万9317円)など。

 また技能資格保有者の賃金水準について設計労務単価の賃金と比較した結果、造園工の登録基幹技能者が17~22%と最も高く、普通船員(17~20%)▽ダクト工11~16%▽橋りょう特殊工12~16%▽電工11~15%──などとなった。

 今回の調査では、農林水産省および国土交通省所管の直轄・補助事業等のうち、25年10月(調査月)に施工中の1件当たり1000万円以上の工事を選定母集団として無作為に抽出。未着工、完了等の無効となった工事を除く有効工事件数は1万1980件だった。
 その結果、賃金台帳の不備等による不良標本を除いた有効標本数は、全職種で10万98691人。有効標本について、所定労働時間内8時間当たりに都道府県別・職種別に集計した結果を基に、設計労務単価を決定した。

■26年2月以降の公共工事設計労務単価(千葉県25年10月調査、単位:円)

職種 労務単価 職種 労務単価
特殊作業員 21000 高級船員 27200
(29,500) (38,200)
普通作業員 17300 普通船員 21300
(24,300) (29,900)
軽作業員 12900 潜水士 34600
(18,100) (48,600)
造園工 19700 潜水連絡員 24600
(27,700) (34,600)
法面工 22500 潜水送気員 24600
(31,600) (34,600)
とび工 24000 山林砂防工 25000
(33,700) (35,200)
石工 24300 軌道工 41300
(34,200) (58,100)
ブロック工 22600 型わく工 21900
(31,800) (30,800)
電工 21500 大工 24800
(30,200) (34,900)
鉄筋工 24400 左官 23800
(34,300) (33,500)
鉄骨工 21800 配管工 20200
(30,700) (28,400)
塗装工 23400 はつり工 22400
(32,900) (31,500)
溶接工 24800 防水工 25200
(34,900) (35,400)
運転手(特殊) 20900 板金工 24200
(29,400) (34,000)
運転手(一般) 18700 タイル工 23500
(26,300) (33,000)
潜かん工 25900 サッシ工 22300
(36,400) (31,400)
潜かん世話役 30600 内装工 23000
(43,000) (32,300)
さく岩工 23500 ガラス工 21500
(33,000) (30,200)
トンネル特殊工 24600 建具工 23100
(34,600) (32,500)
トンネル作業員 21000 ダクト工 20200
(29,500) (28,400)
トンネル世話役 27800 保温工 20000
(39,100) (28,100)
橋りょう特殊工 26300 建築ブロック工 21300
(37,000) (29,900)
橋りょう塗装工 26900 設備機械工 21000
(37,800) (29,500)
橋りょう世話役 29500 交通誘導員A 12200
(41,500) (17,200)
土木一般世話役 22400 交通誘導員B 10700
(31,500) (15,000)

※ 下段の( )内は、公共工事設計労務単価+必要経費(法定福利費の事業主負担額、労務管理費、宿舎費等)の試算値

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