名称は「気仙沼大島大橋」 橋本体工に着工 希望の架け橋、30年度完成へ

鋼中路式アーチ橋となる気仙沼大島大橋の完成予想図

鋼中路式アーチ橋となる気仙沼大島大橋の完成予想図

[2014/11/18掲載]
 気仙沼市の大島と本土を結ぶ長大橋の本体工事着工式が15日、大島側の橋台建設地(気仙沼市磯草)で開かれた。三浦秀一副知事、菅原茂気仙沼市長ら関係者約100人が出席し、着工を祝った。式典では、橋の名称を「気仙沼大島大橋」(愛称:鶴亀大橋)、大島と本土を結ぶ県道大島浪板線の愛称を「気仙沼大島龍宮海道」とすることが発表された。橋はJFEエンジニアリング・橋本店・東日本コンクリートJVが施工し、30年度の完成を目指す。

 構想から40年以上を経た島民待望の大島架橋事業は、いよいよ気仙沼大島大橋本体の下部工に着手した。橋台2基のうち、先に着手したのが大島側。同市三ノ浜地区に建設する本土側の橋台も、年内に工事が始まる予定だ。

着工を祝して鍬入れする関係者たち

着工を祝して鍬入れする関係者たち

 式典であいさつした三浦副知事は、「東日本大震災で大島は大規模な津波被害が発生し、島民が長期間孤立した。島民の安心安全や日常生活の利便性向上のために、県は復興のリーディングプロジェクトとして橋を整備する。三陸道の整備、防災集団移転事業と調整を図りながら、早期の完成に全力を傾ける」と宣言した。また、菅原市長は「大島架橋事業は島民のみならず、気仙沼市民の悲願として40数年来働きかけてきた。気仙沼の観光振興にとっても重要で、1日でも、1カ月でも早い完成を願っている」と早期完成に期待を膨らませた。そして関係者が一斉に鍬入れし、着工を祝った。

 東日本大震災からの復興事業で、三陸沿岸部のシンボル事業となっているのが大島架橋事業だ。気仙沼市鹿折地区から大島・浦の浜地区間に、延長約8kmの県道大島浪板線を整備する。気仙沼の観光振興を担うルートは、気仙沼大島龍宮海道と名付けられた。区間内の構造物の目玉は、もちろん気仙沼大島大橋。本土側の鶴ケ浦地区と大島側の亀山地区を結ぶことから、鶴亀大橋の愛称が付けられた。

 区間内の構造物はこのほか、トンネルが本土側に2カ所、大島側に3カ所ある。これらの名称も発表され、本土側が北から順に浦島1号、2号トンネル、大島側が北から順に乙姫1号~3号トンネルと名付けられた。

 気仙沼大島大橋は橋長356mの鋼中路式アーチ橋で、アーチ支間長は東日本最長の297mとなる。橋脚を立てず、大津波を考慮して桁下高は海面から32mに設定。幅員は9.5mで、うち車道6m(2車線)と片側に2.5mの歩道を整備する。詳細設計は大日本コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)が担当した。

 現在、JFEエンジニアリングの三重工場で上部工を製作している。27年11月から市内のふ頭で現地組み立てを始め、28年度中に3000t級の大型クレーンを使って架設する予定だ。その後、橋の支承部や橋面工に取り掛かり、30年度中の完成を目指す。大島浪板線の整備には、橋やトンネルの建設費を含め総額206億円が投じられる。

大島架橋事業のパースが序幕され、橋を気仙沼大島大橋と名付けるなどルートや構造物の名称が発表された

大島架橋事業のパースが序幕され、橋を気仙沼大島大橋と名付けるなどルートや構造物の名称が発表された

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