ホーイ記念館が完成 キャンパス再整備に弾み 学校用地 病院跡の取得に名乗り(東北学院)

完成したホーイ記念館

完成したホーイ記念館

[2016/3/29 宮城版]
 東北学院(松本宣郎理事長)は28日、仙台市青葉区の土樋キャンパスで、ホーイ記念館の新築工事献堂式を開催した。大学関係者など約50人が出席し、新たな学舎の完成を祝うとともに、松本理事長が設計監理を手掛けた三菱地所設計(本店・東京都千代田区)の大内政男取締役社長と、施工を手掛けた大林組(東北支店・仙台市青葉区)の高槻幹雄常務執行役員東北支店長に感謝状を手渡した。松本理事長は「土樋キャンパス整備構想がこの新棟建設によって第一歩の実現を果たした」と述べ、今後のキャンパス再整備に向けて弾みが付いたことを歓迎。新たなキャンパス用地を土樋周辺に確保すべく、旧仙台市立病院の跡地取得を目指す意向を示した。

1階のコラトリエ・コモンズ

1階のコラトリエ・コモンズ

 ホーイ記念館は、地下1階地上5階建て延べ1万2748平方mの規模。構造は地下がRC造、地上部がS造。高さは最高部で20.55m。26年10月6日に着工し、ことし3月15日に竣工した。引っ越しなどを経て9月に利用を開始する予定。名称は同学院の3校祖の一人であるW・E・ホーイから取った。

 地下には音楽室と多目的ホールを配置。1階は学習活動スペースの「コラトリエ・コモンズ」やカフェなど、2~3階に講義室など、4~5階に研究室などを設けた。

松本理事長

松本理事長

 献堂式で松本学長は「東北学院創立130周年の記念すべき年に、このように壮大で美しい校舎が与えられたことを神に感謝する」とあいさつ。ホーイ記念館は「授業スタイルのIT化に対応すること」「地域とともに生きる大学として近隣住民に開かれた要素を持つこと」の2つが主要テーマになっていることを紹介した。

 IT化への対応では、「コラトリエ・コモンズ」に電子黒板や卓上型プロジェクター、2階の「コラトリエ・サヴォア」に学術情報を検索できるPCを備える。近隣住民に対しては、カフェテリアを公開するほか、地下の音楽室やホールなどを利用してもらう。

感謝状を受け取る大林組東北支店の高槻支店長

感謝状を受け取る大林組東北支店の高槻支店長

 大林組に対して松本理事長は「全工期18カ月という他者をはるかに凌ぐ短い工期を提案してもらった」と振り返りつつ、「予定通り18カ月を経て竣工、引き渡しになった」と感謝。三菱地所設計とともに「両社の仕事ぶりに感銘と感嘆を覚えずにはいられない」とたたえた。

感謝状を受け取る三菱地所設計の大内社長

感謝状を受け取る三菱地所設計の大内社長

 同学院では、土樋に全学生を集中させ、都市型キャンパスで4年間一貫した教育を行うという構想を掲げている。当面は9月以降に既存の2~4号棟や音楽室などを順次解体・撤去し、跡地に新しい施設を建て、泉キャンパスの文系学生1~2年生が土樋で授業を受けられるようにする。

 将来的には多賀城キャンパスを含めた全学生を土樋に集めるため、新たな学校用地の取得を模索。松本理事長は、旧仙台市立病院の跡地について「(事業者の)公募開始は7月だが、それまでに名乗りを挙げて取得を申しでている」と明かした。

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