橋りょう工が初弾発注 橋台とボックス設置 石巻工業港運河線の整備(石巻市)

[2016/4/14 宮城版]
 石巻市は、石巻工業港運河線の街路事業で、初弾工として第2四半期に橋りょう下部工工事を発注する考えだ。年度内には道路本体の工事も別途発注したい意向だが、用地買収の進ちょく状況を踏まえて判断する。総事業費は約26億5000万円。30年度の全体完成を目指す。

 同線は、街路事業の計画延長が1450mで、財源に社会資本整備総合交付金(社総交)と復興交付金を活用する。起点は三河町の河南石巻工業港線(臨港道路)で、終点が蛇田字新谷地前の国道45号。途中で国道398号と平面交差する。

 起点から398号までの延長780mは復興交付金、398号から終点までの延長670mが社総交の対象区間となる。代表幅員は16mで、内訳を見ると、車道が3m×2、歩道が3.5m×2、残りが路肩など。大部分は道路新設で、一部が既存道路の拡幅となる。

 橋りょうは、橋長37.3mの単純ポストテンション床版橋で、北北上運河に架ける。橋りょうの一端は、運河と並行している国道45号に結びつける。運河の手前には市道が横断しているため、ボックスカルバートを敷設してその中に市道を通す。ボックス上は盛土して橋へのアプローチ部分とする。

 下部工は、橋台2基の設置と、ボックスの敷設を一括する見込み。ボックスのサイズは、高さが5m、幅が11.5m、延長が16m。場合によっては上部工も組み込んで発注する可能性がある。国道45号側には橋りょうに折れるための右折レーンを設けるため、市が45号との交差点改良も行う。

 同線の予備設計は、千代田コンサルタント(仙台支店・仙台市青葉区)が担当。詳細設計は、復興交付金区間を福山コンサルタント(東北事業部・仙台市青葉区)、社総交区間をセントラルコンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。

 事業費の内訳は、復興交付金区間が約11億7000万円、社総交区間が約14億8000万円。用地買収の進ちょく状況は、両区間ともまだ数件程度。

 市は27年度の当初予算で、同線の工事費に5億0200万円を計上したが、工事発注に至らず繰り越したという。28年度予算では、工事費に7590万円、工事監督等支援業務の委託費に540万円、用地購入費に4億3259万円、物件移転補償費に7億6294万円を確保した。

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