減災取組方針を決定 国が護岸、水位計、カメラ 沿川市町は防災行政無線(鬼怒川・小貝川減災協議会)

[2016/9/27 栃木版]
 第2回鬼怒川・小貝川上流域大規模氾濫に関する減災対策協議会が、26日に宇都宮市にある栃木県庁北別館で開催された。関東地方整備局、国土地理院、気象庁、県、本県各市町の市町長らが参加。今回の会議では、水防災意識社会再構築ビジョンに基づく鬼怒川・小貝川上流域の減災に係る取組方針について協議し、同方針の決定を行った。ハード対策では、関東地整が行う護岸整備、 簡易水位計やCCTVカメラの設置のほか、各市町で防災行政無線の整備を進めるとしている。

 減災対策協議会は、27年9月の関東・東北豪雨で大規模な浸水被害が発生したことを踏まえ、鬼怒川・小貝川上流域で氾濫が発生することを前提に、社会全体で常に洪水に備える水防災意識社会の再構築へ、県、10市町(宇都宮市、小山市、真岡市、さくら市、下野市、上三川町、益子町、芳賀町、塩谷町、高根沢町)、河川管理者等が連携・協力し、ハード対策とソフト対策を一体的・計画的に推進するために設立されている。

 減災に向けて5年間で達成すべき目標として、鬼怒川・小貝川の大規模水害に対し「逃げ遅れゼロ」「社会経済被害の最小化」を目指すとした。目標達成に向けては迅速かつ的確な避難行動や水防活動などのほか、氾濫水の早期排水を促す既存施設の活用を挙げている。

 おおむね5年で実施する取り組みとして、ハード対策で主なものは、関東地整が行う洪水を安全に流すための対策(護岸整備など)のほか、▽雨量・水位等の観測データおよび洪水時の状況を把握・伝達するための基盤整備▽防災行政無線の改良、防災ラジオの配布▽簡易水位計やCCTVカメラの設置▽浸水時においても災害対応を継続するための施設の整備および自家発電装置等の耐水化-などを挙げている。

 洪水を安全に流すための対策について、鬼怒川では、当面7年間で整備する箇所として、さくら市の左岸で1カ所、宇都宮市の左岸で1カ所、河岸侵食対策の護岸整備を実施。おおむね30年間で整備する箇所については、さくら市・宇都宮市・真岡市・上三川町・下野市の大規模な範囲で河岸侵食対策の護岸整備を行うほか、宇都宮市で2カ所、上三川町で2カ所、真岡市で2カ所、樋管・水門の改築などを行うとしている。

  雨量・水位等の観測データおよび洪水時の状況を把握・伝達するための基盤整備については、関東地整が28年度から順次、洪水に対しリスクが高い区間の水位情報をリアルタイムで各自治体へ伝送する体制を整備するとしている、水位情報を水防団へ迅速に提供する仕組みの構築については、28年度から10市町で整備を行う。防災行政無線の改良、防災ラジオの配布等は、28年度から10市町で整備を実施。防災行政無線の改良については、モニターサイレン付き屋外拡声子局や、文字表示板付き屋外拡声子局の整備が例として挙げられている。

 真岡市では28年度から、防災行政無線のデジタル化と合わせ、既存スピーカーの調整、想定浸水深の電柱表示を検討。さくら市では28年度から、防災無線のデジタル化を実施。下野市では28年度から、防災行政無線の調整や整備を実施。上三川町は、移動系防災行政無線のデジタル化を、28~29年度に実施。塩谷町では27年度から、防災行政無線のスピーカーの調整を行っている。高根沢町は32年度から、防災行政無線のデジタル化更新を計画している。

 防災行政無線の改良、防災ラジオの配布については、水位情報を水防団へ迅速に提供する仕組みの構築のためのもので、28年度から10市町で整備を実施。 簡易水位計やCCTVカメラの設置については、28年度から関東地整が行うとしている。

 浸水時においても災害対応を継続するための施設の整備および自家発電装置等の耐水化について、真岡市では、30年度から市役所新庁舎が着工予定で、自家発電設備等も耐水化を予定。さくら市では、市役所庁舎で耐水化を29年度から検討。高根沢町では、28年度から整備を検討するとしている。

 ソフト対策では、地域の建設業者による水防支援体制の検討・構築が挙げられている。小山市では、18年度に小山建設業協同組合と協定を締結。芳賀町では、14年度に町建設業協会と協定を締結。塩谷町では、23年度に県建設業協会と協定を締結している。これら3市町以外の7市町でも、支援体制の構築を検討するとしている。

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