二級河川の整備計画 霞ヶ浦圏域7河川を再評価(県河川整備計画検討委)

[2017/1/7 茨城版]
 県河川課はこのほど、県薬剤師会館(水戸市笠原町)内の会議室で本年度第3回の河川整備計画検討委員会(委員長・西村仁嗣筑波大学名誉教授)を開催した。今回は二級河川の小石川水系・塩田川水系・関根川水系の3河川の河川整備基本方針と河川整備計画策定に向けた協議を行ったほか、霞ヶ浦圏域の7河川の事業再評価を行った。二級河川の3河川についてはこのあと、国交省関東地方整備局との同意協議を基本方針は1月下旬に、河川整備計画は3月中に行う予定と説明された。

 県北太平洋沿岸の二級河川による二級水系圏域は、これまでに瀬上川水系と十王川水系で河川整備基本方針と河川整備計画を策定済みで、里根川水系と江戸上川水系は河川整備基本方針まで策定している。

 今回の審議対象となる小石川は、日立市の北部を流れる。基本方針案は、対象区間を河口から日立市十王町大島地先までの延長約5kmとし、計画高水流量を基準地点のJR常磐線地点で1秒あたり160立方m(年超過確立10分の1規模)とする。

 整備計画案では、河口から約1kmを概ね30年間で河道改修することとし、堤防の嵩上げや河床掘削で河積の拡大を図ることを盛り込んだ。このうち、河口から国道6号までの約300mは津波対策区間とし、必要な堤防高を確保する。

 北茨城市を流れる塩田川は、基本方針案で対象区間を河口から延長約4km、および支流の大沢川の合流点から1.74kmとし、計画高水流量を基準地点の小野矢指地点で1秒あたり80立方m、河道への配分流量を同70立方m(年超過確立30分の1規模)とする。

 整備計画案では、河口から第二日棚橋上流までの約4kmを概ね30年間で河道改修することとし、堤防の嵩上げや河床掘削で河積の拡大を図る。特に河口部は津波対策上、必要な堤防高を確保することとし、国道6号からJR常磐線までの150m区間を津波対策区間に位置づけた。

 高萩市を流下する関根川の基本方針案は、河口から延長7.85kmおよび支流の関根前川の合流点から5.5kmを対象区間とする。計画高水流量は、基準地点の下手綱地点で1秒あたり160立方m(年超過確立10分の1規模)に設定した。

 整備計画案は、このうち河口から関根前川合流点までの約4.5kmを概ね30年間で河道改修する方針。河積の不足している箇所で堤防の嵩上げや河床掘削などを行い、河口部から新磯馴橋下流までの300mは津波対策区間に位置づけて必要な堤防高を確保する。

 これらの河川整備基本方針案は今後、1月中に他省庁(農水省・経産省)との協議や庁内関係部局との協議を経て、1月下旬にも国交省関東地方整備局との同意協議を実施する計画。河川整備計画は1月中旬から下旬にかけて原案を縦覧した後、関係部局との協議や関係市町村の意見照会を経て、3月に関東地方整備局と同意協議を行う考えだ。

 事業再評価は今回から、国交省の動向なども踏まえて簡略化に踏み切り、費用対効果(B/C)の分析に再度の実施の合理性が認められない一部の事業で、前回の評価結果を流用した。

 霞ヶ浦圏域の恋瀬川は、河口から五輪堂橋までの区間で一部掘削が残っており、進捗率は53%。今後5年間は、五輪堂橋から川又川合流部までの河道の暫定掘削を行うとともに、五輪堂橋上下流の築堤を計画する。

 桜川は土浦工区が完了したものの、筑波工区と真壁工区が暫定施工で、大和工区は未着手となっている。進捗率は50.3%で、今後5年間は筑波工区でつくばヘリポートから田土部堰までの区間の樹木伐採や河道掘削、真壁工区で国松上大島堰から酒寄堰までの河川改修、大和工区で阿部田橋から羽田橋までの区間の樹木伐採や高水敷掘削を予定する。

 乙戸川は阿見吉原地区の開発に伴い、支流の桂川の河川整備を優先して実施したため、桂川合流点から上流は未施工となっている。進捗率は33%で、今後は桂川合流点付近の地盤改良や護岸工・護床工を実施する。

 新利根川は上流の調節池から整備を行ってきた結果、進捗率は26.9%。今回、事業期間を17年間延長して平成77年度とするとともに、今後5年間で第2調節池近傍の河川改修を予定する。

 前川は、河口から天王橋までと前川橋から上流の施工が完了し、中間部の天王橋から前川橋までの区間が残っている。進捗率は46%で、今後はこの中間部に架かる真菰橋と出島橋の改築を計画する。

 巴川は、河口から鹿行橋までの区間が完了し、これより上流は暫定施工となっている。進捗率は82%で、今後は現在下部工を施工中の柳下橋の改築を進めるとともに、青鳥橋から目谷橋までの暫定改修を行う。

 山田川は、河口から荷下橋までの延長約2km区間を水資源公団で改修しており、これより上流2.54kmを事業区間とする。現在、用地買収を進めている段階でまだ工事に着手していないが、東関道水戸線の流末となっていることもあり、今後は施工済箇所から東関道水戸線までの1kmを優先して改修するとともに、市道橋の架替を進めていく方針が示された。

 なお、利根川圏域の変更(田川)で目標流量が設定されていなかった問題は、11月の第2回委員会で協議した結果、一昨年9月の豪雨と同規模の洪水を安全に流下させるため、年超過確立10分の1規模で計画高水流量1秒あたり190立方mと設定。今後は2月上旬に河川整備計画の変更原案をこの委員会で審議するとともに、他省庁や庁内関係部局との協議、関係市町村の意見照会を経て、2月下旬にも変更案の認可申請を行う考えが示されている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.