新設杭工事近く完了 新庁舎工事進捗で1カ月程度遅れ(水戸市)

[2017/1/18 茨城版]
 水戸市は16日、新庁舎建設工事の進捗状況について市議会の「市役所新庁舎建設及び周辺整備調査特別委員会」に報告し、工事現場の状況を視察した。工事は28年6月の市議会定例会で請負契約の締結が議決され、翌7月から新庁舎建設工事に着手している。これまでの進捗状況については、台風や大雨など天候不順による工事中断をはじめ、支持層が固いことによる新設杭の根入れ工事の掘削阻害などの影響により、新設杭工事完了までの工程で1カ月程度の遅れが生じる見込みと説明した。

 これまでに実施した主な工事は、▽準備工事(仮囲い・現場事務所設置など)▽山留工事▽既存地下駆体解体▽既存杭引抜き撤去工事(新設杭や山留壁に干渉する部分47本撤去)▽土工事(解体エリア埋戻し、仮設路盤整備など)▽地盤改良(新庁舎建物隣接外構エリア)▽新設杭工事──の7工程。

 庁舎棟の新設杭(場所打ちコンクリート杭:杭径2m〔拡底部2.5~3.3m〕、杭長5~26m)工事については、12月末現在で全107本中62本が完了し、1月下旬までには全て完了する予定。備蓄倉庫棟の新設杭(既製コンクリート杭:杭径0.7m、杭長12~22m)20本は、1月11日から17日に施工予定となっている。

 設計数量の変更の見通しについては、既存地下躯体解体で新設杭や山留壁と干渉する部分の解体撤去量の増加などにより、経費増となる見込みであると報告した。

 地盤改良では、新庁舎建物隣接の外構エリアの沈下対策として深層混合地盤改良(1カ所当たりの改良範囲:直径2.3m、長さ7mの円柱状)を実施することとしていたが、旧市民会館や旧本庁舎の既存杭と干渉する部分で既存杭を避け、地盤改良口径を一部変更(直径1.2m、長さ7mの円柱状)。これにより、同程度の地耐力を確保するため改良本数が増加し、経費増となる見込みだ。

 さらに新設杭工事は、旧本庁舎などの建設時の地質調査をはじめ、基本計画策定前や設計段階での地質調査の結果を踏まえて杭長を設計していたが、施工に当たっては実際の支持層の深さに応じて杭工事を行っていることから、設計と比較して実際の杭長に増減が生じている。12月末までの時点(62本完了)における施工杭長合計は約1190mで、設計杭長約1166mに対し約24mの増となっており、その分の経費増となる見込み。

 一方で建設残土処分については、新庁舎地下躯体建設のための掘削に伴い約4万立方mの建設残土が発生し、市内の西谷津池ストックヤードヘ約2万5000立方m、県内のストックヤードヘ約1万5000立方m搬出することを設計で見込んでいたが、その後の関係機関との協議の結果、概ね全ての残土を西谷津池ストックヤードに搬出できることになり、運搬距離の減などで経費減となる見込みが示された。

 新たな庁舎は、旧庁舎を解体した跡地の敷地面積2万2092平方mに、RC造一部S造地下1階地上8階建て、建築面積5919平方m、延床面積4万0187平方mの規模で建設する。このほか、備蓄倉庫(RC造地下1階地上2階建て、延べ626平方m)や付属棟(94平方m)も整備する。

 新庁舎の設計は、公募型プロポーザルで選定した久米設計(東京都江東区)と柴建築設計事務所(水戸市泉町3丁目)が結成する建築設計JVが策定。工事は建築(および昇降機設備)を大成・株木・昭和・コスモ・菅原JVが114億3000万円で、電気設備工事を住友・矢野・東洋・JVが14億8000万円で、機械設備工事を暁飯島・清和・第一熱学JVが18億4300万円でそれぞれ落札し、都市ガス設備工事も東部瓦斯に1130万円で発注している。

 いずれも30年6月28日までの工期で施工する予定で、同8月に供用開始した後は引き続き臨時庁舎を撤去して駐車場などの外構工事を実施し、30年度末の事業完了を目指す。

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