今月から土木工事に着手 排熱を利用し発電も 新清掃工場の実施設計完了(水戸市)

[2017/4/7 茨城版]
 水戸市はこのほど、新清掃工場の実施設計がまとまったことから、その概要を市議会新ごみ処理施設建設及び周辺整備調査特別委員会に報告した。ごみ焼却施設の処理方式は検討の結果、ストーカ方式(主灰の外部資源化)を採用。また、排熱を利用した発電設備を設置して施設全体で利用し、余剰電力は売電する。工程計画は4月から土木工事を開始して、建築工事は29年3月から、プラント工事は30年10月から着工し31年9月に竣工させる。翌10月から試運転を行って、32年4月の供用開始を図る。

 新清掃工場は、小吹清掃工場内の各施設の老朽化などから新たに整備するもの。ごみ焼却施設とリサイクルセンターで構成し、下入野町字南散野地内の敷地面積約4万7868平方mに建設する。また、その周辺には第三最終処分場や生活環境向上施設、自由広場を設ける。

 ごみ焼却施設の処理方式は、4方式を検討した結果ストーカ方式(主灰の外部資源化)を採用し、処理能力を1日あたり330t(110t×3炉)とする。リサイクルセンターは破砕、選別および保管によって処理し、処理能力を1日あたり55t(破砕設備24t、選別設備33t)とする。

 事業方式にはDBO方式を採用し、整備・運営事業者は「日立造船グループ」(代表企業:日立造船株式会社)が税抜き426億6800万円で落札した。同グループは日立造船のほか、極東開発工業、五洋建設茨城営業所、昭和建設、Hitz環境サービスで構成。このほか、協力企業としてセンター電機、太平洋セメント、みなと運送、ツネイシカムテックス、昭和通運、打木運輸、中央電気工業、中電興産、メルテック、東亜環境コーポレーション、刀屋が名を連ねる。

 事業期間は、設計・建設期間を32年3月31日までの約4年間、運営期間を32年4月1日から52年3月31日までの20年間の、合計約24年間に設定。市は新清掃工場を30年間にわたって使用する予定で、30年間の使用を前提として事業を実施する。

 同グループは、28年2月に工事契約を締結してから実施設計の策定を進めていた。それによると、新清掃工場の建物はごみ焼却施設がSRC造、RC造、S造地下1階、地上5階建て延べ約1万1201平方mで、煙突の高さは約59mに及ぶ。

 リサイクルセンターはSRC造、RC造、S造地下1階、地上4階建て延べ約8103平方m、管理啓発棟はS造2階建て延べ約1369平方mとなる。このほか、計量棟(S造平屋521平方m)や洗車場(S造平屋688平方m)、駐車場(109台)、駐輪場(10台)などを設ける。

 構造は耐震性・耐久性・耐候性・防振・防臭などに配慮し、煙突はごみ焼却施設と一体のS造として地震や風に十分な耐力を確保する。屋根はS造で軽量化を図り、地下ピットは水密性の高いコンクリートとしてごみ汚水の浸出を防止する。

 環境計画は、ごみ焼却炉で発生する熱を利用して蒸気タービン発電機(定格出力9550キロワット)で発電し、新清掃工場や第三最終処分場、新たな清掃事務所などで利用するとともに余剰電力は売却する。施設内照明はLEDや人感センサーを採用して、消費電力を削減。環境学習室や見学ルートを設置して、再資源化の意識高揚も図る。

 工程計画は、土木工事を4月から30年9月末までの18カ月で実施するとともに、建築工事を29年3月から19カ月間、プラント工事を30年10月から12カ月間で施工して、付帯工事も31年5月から10月末までの期間で実施する。31年10月からは試運転を開始し、32年4月から供用する。

 なお、今回の委員会ではその他の施設のスケジュールも示された。第三最終処分場はエイト日本技術開発(本社・東京都中野区)で策定している実施設計を7月をめどにまとめ、本年度後半から建設工事に着手して新清掃工場と同じく32年3月の完成を目指す。

 このほど工事に着手したアクセス道路は、31年3月にも完成の予定。清掃事務所の移転については、本年度で基本・実施設計を策定し、30-31年度の工事を予定する。

 また、周辺に整備する生活環境向上施設は温浴施設やプールなどを想定した健康増進施設とし、近く基本計画をまとめる考え。引き続き本年度は基本設計、30年度は実施設計を策定し、31年度から建設工事を実施する。自由広場は本年度に基本計画を策定して、30年度以降に設計や工事を実施する方針が示された。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.