県と宇都宮市に調査費 120号清滝4.6km設計 渋滞緩和へ交通量や観光動向(国交省の官民連携基盤調査)

[2017/5/3 栃木版]
 国土交通省は、29年度第1回官民連携による地域活性化のための基盤整備推進支援事業の配分先を決定し、本県では県が実施主体の日光地域における広域観光ルート構築のための交通基盤整備調査と宇都宮市のJR宇都宮駅西口周辺地区における地域活性化のための基盤整備検討調査を支援する。県は日光市清滝地区の国道120号4.6kmで、渋滞緩和に向け交通容量を確保する予備設計を実施。宇都宮市はJR宇都宮西口において、施設の機能向上や効果的な配置など駅前広場整備計画を検討する。事業費は県が3000万円、宇都宮市は1062万円とし、国費で半分を補助するもの。

 県の調査は、日光地域を中心とした主要観光地を結ぶ広域観光ルートを構築するため道路機能を強化することが目的。民間事業者によるホテル建設に加え、公共交通のIT化と多言語化、路線バスの延伸などの取組みと合わせ、国道120号清滝地区の道路整備に関する調査を実施するもの。

 国道120号清滝地区は、交通容量の不足により行楽期を中心に、著しい渋滞が発生。今後の民間事業者などによる中禅寺湖畔の開発などで、清滝地区の交通量の増大化が見込まれ、早急な渋滞対策の必要性が高まっている。

 県交通政策課によると、調査対象の日光市清滝地区の国道120号4.6kmは、日光宇都宮道路との合流部から、中禅寺湖に向かい上下線一方通行に分岐するいろは坂入口の馬返までの区間。同区間には日光宇都宮道路との合流部、国道122号が分岐する細尾大谷橋交差点といった渋滞箇所があり、原因を調査し渋滞緩和策を検討していくとしている。

 日光宇都宮道路との合流部から国道122号交差点付近までは、対面通行の2車線となっているものの、現行の道路幅員で3~4車線の多車線化に拡幅可能な箇所もあり、交通容量の確保に向けた検討を進めていくとしている。調査内容は、道路の予備設計に加え、渋滞状況分析と交通量調査、観光動向・需要調査としている。

 清滝から群馬県境までの渋滞箇所として県は、これら2カ所のほか、一方通行から対面通行になる明智平駐車場入り口、華厳の滝入口交差点、竜頭の滝駐車場入り口などを挙げており、このうち華厳の滝入口交差点については右折レーンの延伸を行うことで渋滞を緩和している。

 加えて、世界遺産の二社一寺周辺の渋滞を緩和する方策として県は、国道119号の神橋交差点における右折レーンの延伸、日光市はパーク&バスライドによるマイカー規制などを実施。パーク&バスライドについては、今年のゴールデンウイークに加え、8月11日・12日の盆休みにも実施する計画とした。

 日光地域は、世界遺産日光の社寺、中禅寺湖、華厳の滝など豊富な観光資源を有する国際観光都市であり、近年のインバウンド観光の増加もあり、27年には過去最高の観光客入れ込み数を記録した。

 また、首都圏広域地方計画の日光・会津・上州歴史街道対流圏の強化プロジェクトに日光を中心とした主要観光地を結ぶ広域幹線道路の整備が位置付けられたほか、日光国立公園満喫プロジェクトの選定、鉄道・バス事業者による各種キャンペーン、高級リゾートホテルの開業に向けた契約締結など民間投資が活発化している。

 具体的には、東武鉄道とマリオット・インターナショナルが32年夏をめどに大型ホテルの開業を目指しているほか、今年夏には東武興業が中禅寺湖に新型遊覧船を導入。公共交通では、関越交通が群馬県片品村から中禅寺湖までの路線バスを復活し、今年は東武日光駅まで延伸する計画。外国人観光客の増加などを背景に、IT化や多言語化など東武鉄道と関連会社は、公共交通利用環境の向上に取組みを始めた。

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