新設住宅2桁増の1万4602戸 29年度の新設住宅着工統計 戸数トップは宇都宮 分譲一戸建て最多の2262戸

[2017/5/13 栃木版]
 県住宅課は、28年度(4月~29年3月)の新設住宅着工統計(建築確認申請数)をまとめ、戸数が前年度比11.3%増の1万4602戸、床面積も1.09倍の136万7402平方mとなった。県内14市のうち戸数トップが5333戸の宇都宮市、床面積の伸び率では日光市が前年度比1.43倍の4万3373平方mでトップとなった。戸数・床面積とも伸び率が高いのは、JR宇都宮線沿線や東武鉄道沿線となっており、戸数・床面積とも前年度を上回っているのは、宇都宮、足利、栃木、日光、大田原、那須塩原、さくら、下野の8市と前年度に比べ4市増えている。東日本大震災からの復興が落ち着き、雇用環境が安定基調に推移していく中で、貸家や分譲住宅の需要が回復。分譲一戸建てが平成10年度から過去最多の2262戸を記録するなど、新設住宅着工戸数は4年ぶりに増加に転じた。

 利用関係別戸数では、最も多い持ち家が前年度比0.7%増の6289戸と3年ぶりに増加。底堅い動きを見せている貸家は、14.5%増の5446戸と3年連続して増加したほか、分譲住宅が30.4%増の2717戸と2年ぶりの増加となった。

 総数が1万4000台に回復したのは、25年度の1万4418戸と3年ぶり。10年度から過去19年間のピークは18年度の2万1457戸で、21年度に1万3000台にまで落ち込んだ住宅戸数は、復興需要を反映した24年度の1万5328戸を除けば、ここ数年は1万5000戸の壁を破れないでいる。

 市町別で戸数を見ると、宇都宮市が群を抜いて多く、次いで栃木市1240戸、小山市1189戸、足利市1094戸、佐野市777戸、那須塩原市769戸となっており、600戸を超えたのは6市に止まり、前年度に比べ2市減少した。25市町全体1万4602戸における構成比は、宇都宮が36.5%と3分の1を占めている。また、伸び率では日光市1.78倍、足利市1.29倍、さくら市1.24倍などとなっている。

 町は壬生町の270戸、次いで上三川町182戸、高根沢町が181戸、野木町177戸となり、鉄道沿線や宇都宮市に隣接するなど、通勤至便な町が上位を占める格好となった。11町の戸数の構成比は8.4%、床面積では9.5%で、一戸当たりの床面積は市に比べ広くなっている。

 床面積も戸数に比例しており、宇都宮、栃木、小山がトップ3。伸び率では日光1.43倍、さくら1.22倍、宇都宮と大田原1.20倍、足利1.19倍などとなった。

 平成18年度から経年別に見ていくと、20年度までは7900~9000戸台をキープしてきた持ち家数が、21年度からは7000戸台前半となり、26年度には6264戸まで落ち込んだ。貸家数も同様の傾向が見られ、200万人へ安定して増加してきた本県の人口も、20年代に入りかげりが見えてきた。

 一方で、23年度から28年度まで2000戸台をキープしているのは分譲住宅。再開発による18年度のマンション需要を含む3590戸をピークに一時は1400~1700台に落ち込んだものの、地価の下落傾向を背景に上下水道や道路・公園といった社会基盤が整備され、市町等が開発した土地区画整理事業地などへの民間住宅メーカーの進出により、26年度は分譲一戸建てが2043戸、27年度2077戸、28年度も2262戸と微増しており、10年度から最多を記録した。

 低金利優遇制度が続く銀行などを主体に、住宅購入に当たっては公的資金に比べ民間資金を活用するケースは多く、26年度実績では92.8%、27年度93.1%、28年度も89.2%を占めた。公的資金の利用戸数が減少傾向で推移しているのに比べ、民間資金は安定した戸数を保っている。公的資金のうち支援機構は借入れ期間の35年間金利が変わらない「フラット35年」の導入を背景に、21年度に332戸まで落ち込んだが、22年度には858戸まで回復、28年度も756戸が活用している。

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