294号吉田バイパスを再開 下期に900m路線測量 権津川橋梁で予備設計(烏山土木)

[2017/6/29 栃木版]
 道路予定地周辺に古代の遺構等が発見され、事業が停止していた那珂川町の国道294号吉田バイパスの整備が再開される見通しとなった。埋蔵文化財調査が終了したためで、県では周溝など遺跡に影響の少ないルートを再検討、今年度は下期に路線測量を発注する見通しだ。同バイパスは一級河川那珂川に合流する最下流端付近で、一級河川権津川を斜めに渡河し橋長60m規模が想定されている。県烏山土木事務所によると、路線測量を踏まえ、今年度末までには橋梁予備設計に着手する意向を示した。

 吉田バイパスは、那珂川町小川地区中心部の東側を迂回、国道293号を挟んで小川南バイパスの南進区間となる。計画の法線は、国道293号から南進し、現道にタッチする延長は約900m。全幅は12.0mとし、片側に歩道3.5mを確保する。全体事業費には約8億5000万円を試算している。

 県は25年度、同バイパス整備に国庫を導入。背景には東日本大震災で、主要地方道矢板那珂川線が一級河川那珂川を渡河する新那珂橋が被災、安全が担保できないことなどを理由に新那珂橋を撤去した。また、同年秋に矢板那珂川線と国道293号を結ぶ小川南バイパス832mが供用。新那珂橋撤去後、合併した馬頭地区と小川地区の道路ネットワークを構築するため、吉田バイパスの早期の事業着手が急がれていた。

 一級河川那珂川右岸の小川地区は、古代から中世にかけた遺構が数多く出土し、吉田バイパス予定地周辺にも国指定の那須八幡塚古墳や温泉神社墳群などの埋蔵文化財の存在が確認されていた。県ではルート決定に当たり、当面は試掘等による埋蔵文化財調査を先行。文化庁の対応などを待つ形で、道路整備を先送りしてきた。

 小川地区中心部を南北に貫通する国道294号沿道は家屋が連たん。急カーブも連続するあい路狭小区間となっており、車両の交互通行はもとより、歩行者や自転車通行への危険性が高い。県はバイパスの事業化に当たり、小川地区の屈曲した道路を解消するとともに、災害時の緊急避難ルートを確保することなどを事業目的に挙げていた。

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