工事契約額が1.2億円増 新庁舎建設工事の設計変更で(水戸市)

[2017/7/29 茨城版]
 水戸市の新庁舎整備課は26日、市議会特別委員会に新庁舎建設工事の設計変更の見通しについて報告した。基礎躯体工事完了までの工程で遅れが生じたことから工期を4力月延長し、工事の内容も一部変更したことで請負契約額を1億2080万円増加。変更後の概算契約額は、建築本体工事、電気設備工事、機械設備工事をあわせて160億5404万円となる。しかしながら、工事発注の際の請負契約額が予定額を下回っていることから、同課では概算事業費の197億円に変更はないとしている。

 新庁舎建設ではこれまで、天候不順をはじめ支持層が想定以上に固いことによる新設杭の根入れ工事の掘削阻害、地中障害物の撤去などの影響のほか、地下躯体建設のための仮設工事や地下掘削での作業量の増加などから、基礎躯体工事完了までの工程で100日程度の遅れが生じている。

 市は施工業者と工期圧縮の協議・検討を進めてきたが、適切な工程管理を図る上でこれ以上の圧縮は困難な状況と判断。工程の見直しを行い工期を4力月延長して、工事の完了日を当初予定の30年6月28日から同10月31日に変更する。

 これに伴い、施工する各社と工事請負契約を変更。契約額変更の内容を見ると、新庁舎建設工事(建築本体工事)では地中障害物撤去工事で山留壁や新設杭施工時、並びに地下掘削時に地中障害物(浄化槽の床版、木杭、ヒューム管など106.4立方m)が検出され、撤去工事を追加で行ったため費用が増加した。

 また既存杭引抜き撤去工事では、新設杭との干渉具合を試掘で確認し、支障とならない箇所は地盤状況の維持の観点から引抜きを中止したため費用を減額した。既存杭の引抜きは当初62本を計画していたが、16本を中止して46本としている。

 土工事は、山留壁施工時や仮地盤造成時に軟弱で施工に支障があったことから、作業面の改良(1万1000平方m)を追加した費用が増となる。

 地盤改良は、新庁舎建物隣接の外構エリアの沈下対策として深層混合地盤改良(1カ所当たリ直径2.3m、長さ7mの円柱状の改良)を実施することとしていたが、旧市民会館や旧本庁舎の既存杭と干渉する部分で既存杭を避け、改良口径を一部縮小したことで施工本数が増加したため費用の増となる。

 杭工事は、箇所ごとの支持層の深さに応じて杭工事を行っていることから、設計よりも施工した杭長が増となったため費用の増となる。庁舎棟(107本)は計画の1863.5mから44.6m増えて1908.2mに、備蓄倉庫棟(20本)は308mから12m増えて320mとなる。

 仮設工事は工期延長に伴う工程整理の中で、備蓄倉庫棟の工事を前倒し地下掘削を行うことにあわせて庁舎棟の資材搬入経路を確保するため橋台架設(80平方m)を追加することとし、費用の増となる。

 地下掘削・建設残土搬出は、発生する全ての建設残土を西谷津池ストックヤードに搬出するとともに、備蓄倉庫棟に係る残土は敷地内で再利用することとし、運搬距離が減となったため費用の減となる。また掘削面の状況が軟弱であったため、基礎躯体工事に先立ち敷設する砕石量が増加したことに伴い費用の増となるが、全体としては費用の減となる。

 地下建築工事は、地下1階ごみ置き場の扉の形状を変更するとともに、公用車駐車場やバイク置き場出入口のシャッターおよび扉を中止するため費用の減となる。

 地上建築工事は、エコボイド(吹抜け)を構成する部材をプレキャストコンクリート化するとともに、エレベータ不停止階制御機能の追加などを行い費用が増となる。

 さらに工期延長に係る経費も、4カ月の現場経費を追加するため費用の増となる。

 また電気設備工事は、消防関係協議によるオイル配管の電気的腐食の原因となる迷走電流測定の追加などについて費用の増となるが、施工の効率化を図るため雷保護設備を構造体利用に変更することから全体としては費用の減となる。あわせて、建築本体工事の工期延長に伴う現場経費が増となる。

 機械設備工事については、駐車場法施行令や水戸市建築基準条例の改正を踏まえて地下1階駐車場の換気装置の縮小を行うほか、換気設備のテナント側施工への変更などを行うことから費用の減となる。また、工期延長では現場経費を追加するため費用の増となる。

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