トンネルと2号橋詳細設計 日光土木の川俣温泉川治線 3号橋はボックス工 一般部の用地調査着手へ

[2017/8/2 栃木版]
 県は日光市若間地内の主要地方道川俣温泉川治線の狭あい区間約2500mの整備(若間工区)について、トンネル1基の延長を926mとし、坑口西側に近接する2号橋とともに詳細設計を進めている。区間内には一級河川鬼怒川に流れ込む支川3カ所を渡河し、このうち3号橋をボックスカルバート(W5.7m×H2.7m)に決めた。県日光土木事務所によると、今年度は地元説明会を開き、一般部の用地調査や補償に着手していく見通しを示した。2号橋とトンネルは年内を目途に諸元を固める見通し。事業はトンネルを整備するバイパス区間を先行して第1期工区、1号橋を含む西側の現道拡幅区間は第2期工区として進めていく計画。

 同区間の現道は3.5~5.0mで、南側には一級河川鬼怒川が流れている。道路北側の斜面は落石の危険性が高く、トンネルによるバイパスを計画することとなった。トンネルの地質調査は川崎地質(東京都港区)、詳細設計を建設技術研究所(東京都中央区)が担当。2号橋の詳細設計は、ニューフロンティア(宇都宮市)が担当している。

 2号橋は橋長が10.5m、上部形式にプレテンション方式PC単純床版桁の採用を検討している。トンネル施工の影響範囲に位置し、トンネルの設計に合わせ詳細を固めていく見通し。

 優先整備は狭あいで落石の危険性の高いバイパス区間とし、トンネルを含む第1期工区1800mを先行。西側の現道拡幅区間750mを第2期工区として整備を進めていく計画。

 橋梁は起点の野門側から鬼怒川支川の下の沢(1号橋)、トンネル坑口西側に近接するコビツリ沢(2号橋)、上八重沢(3号橋)の3カ所。3号橋の詳細設計はシーアイエス(宇都宮市)が担当。落石が多い箇所のため当初は、土石流の影響などを懸念し橋梁の架設を計画していたものの、地盤改良を行うことで安全性を確保、ボックス工に決めたとしている。

 1号橋は第2期工区に位置し、詳細設計は第1期工区の進ちょく状況を見ながら委託時期を検討していく見通し。概算延長は5m。1号橋を除くトンネルから西側の道路詳細設計は、建設技術研究所が担当している。

 若間工区は27年度県公共事業評価委員会で、28年度からの事業着手を了承した。総事業費には約41億円を試算。標準幅員は両側に堆雪帯を設置した8.0mとし、トンネル部が7.0m。事業費の内訳は、測量設計費約2億円、用地補償費約5000万円、工事費は約38億5000万円としている。

 同工区の改善に当たり、屈曲して狭あいが著しい大川築から若間集落までをトンネルによるバイパスとした理由に、▽現道拡幅の場合、急峻な地形の拡幅と防災危険箇所対策のための法面工事などに多額の費用を要すること▽現道拡幅では防災危険箇所範囲外の落石などに対する危険性を完全に解消することができないこと▽同工区は日光国立公園特別地域内にあり、地形改変による自然環境や景観への影響を小さくすることが必要なこと-を挙げている。

 事業スケジュールは、28~29年度に用地調査と用地買収に着手。30~39年度に用地買収を進め、工事を推進していくとしている。若間工区は最小幅員が3.3mと全般に狭あいで、法面からの落石の発生頻度が高く、急カーブが連続するため、落石などによる防災危険箇所が28カ所に上るとしている。

 整備効果では、▽狭あいな幅員が拡幅されることで、車両同士のすれ違いが容易になること▽落石などの防災危険箇所を回避することで、安全な通行を確保できること(トンネル20カ所回避、現道拡幅部の対策予定4カ所・継続監視4カ所)▽急カーブ22カ所の改善により見通しが良くなり走行性が向上すること▽安全性・走行性の向上により観光道路としての利用者の向上が見込めること-などとしている。

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