来年度下半期にも統合 神栖済生会病院と鹿島労災病院 基本合意書を締結

[2017/8/10 茨城版]
 神栖済生会病院と鹿島労災病院の再編統合で、このほど関係する4者(恩賜財団済生会、労働者健康安全機構、県、神栖市)の間で合意が成立したことから、8日に県庁の庁議室で基本合意書の締結式を執り行った。この合意に基づき、新病院は本院を神栖済生会病院所在地に増築して整備し、鹿嶋労災病院跡地には分院(診療所)を開設することとなり、統合時期は30年度下半期を目標とする。

 締結式ではまず、「神栖済生会病院と鹿島労災病院の再編統合協議会」の会長を務めた小松満県医師会前会長がこれまでの経過を報告。「基本合意に至って大変うれしい」と関係者の尽力に感謝し、「これで本当のスタートに立てた。今後はより一層厳しい状況もあるかもしれないが、鹿行南部の地域住民のためになる病院をつくっていただければ」とあいさつした。

 引き続き、済生会の炭谷茂理事長、労働者健康安全機構の有賀徹理事長、県の橋本昌知事、神栖市の保立一男市長がそれぞれ署名し、基本合意書を締結した。

 締結が完了し、済生会本部の松原了理事は「神栖済生会病院は厳しい経営環境が続いてきたが、この統合で診療体制の充実と経営基盤の強化を図るとともに、医師の派遣を受けやすい病院づくりに努め、地域の要請に応えていきたい」と意気込みを示し、関係者に引き続き協力を求めた。

 労働者健康安全機構の有賀理事長は、鹿島労災病院の診療を縮小せざるを得ない状況を説明して、「両病院の再編統合に向けて引き続き協力していきたい」と話した。

 また、神栖市の保立市長は「これからの神栖地域の医療充実に大きな一歩」と喜び、市としても可能な限り支援していくことを約束。県の山口やちゑ副知事も「これから4者が手を携えて、地域の住民に信頼してもらえるような医療を提供できるようにしたい」と決意を新たにした。

 両病院の再編統合では、28年5月に「鹿島労災病院と神栖済生会病院の今後のあり方検討委員会」(会長・小松満県医師会前会長)が、統合のあり方の検討結果をまとめている。これを受けて、両病院と県、神栖市の代表者に県医師会の代表者も加わって再編統合協議会を組織し、「統合に係る方針の決定」と「新病院の基本構想の策定」などを協議してきた。

 本年4月に取りまとめた基本構想によると、本院(新病院)は神栖済生会病院を増築して整備し、両病院でそれぞれ行っている診療科を引き継ぐ。病床数は350床程度を目指すこととしているが、今後の医療政策や患者受療動向の変化、医師や看護婦など職員確保の状況などを総合的に判断して決定する。

 鹿島労災病院の跡地には、分院(診療所)を開設する。診療科は内科と外科、整形外科、小児科などの設置を目指し、また有床診療所として比較的軽症の患者の短期間の入院診療を行う。このほか介護福祉施設についても、神栖市の介護保険事業計画の策定にあわせて、必要な施設の整備を今後検討する。

 新病院開院のスケジュールとしては、30年度をめどに両病院を統合する。これに伴い鹿島労災病院は診療を終了するが、それまでに鹿島労災病院の駐車場に分院を建築する。神栖済生会病院を増築して整備する新病院は、早期の開院を目指すとしている。

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