箒川と巴波川圏域が認可 鹿島川30年度着手へ 杣井木川 ポンプ増設と調節池(県河川課)

[2017/9/6 栃木版]
 県は箒川と巴波川圏域河川整備計画(変更)について国の認可を取得し、今年度から巴波川圏域に位置付けた小山市の一級河川杣井木川の整備に着手する。箒川圏域に追加した大田原市の鹿島川上流部1.0kmの改修の見通しについて県河川課によると、公共事業評価制度に基づき行政内部手続きを進めているとし、早ければ30年度から国庫充当による整備に着手する見通しを示した。

 変更概要によると巴波川圏域は、施行区間に杣井木川を追加。同河川の河道については改修が完了しているため、整備内容には排水機場に毎秒5立方mを排除するポンプの増設に加え、上流に容量16万立方mの調節池を新設する。今年度は施設の設計等に着手する見通し。

 巴波川圏域は16年9月に計画を策定。今回の変更は主要洪水に平成23年と27年9月の記録を追加。両年とも小山市押切地内で浸水被害が発生しているため、杣井木川を施行区間に追加し整備を行うとした。

 同時に、整備が完了した栃木市の一級河川荒川の全川2.0kmに加え、永野川において一級河川出流川合流部から尻内橋までの4.0kmの施行区間を削除している。

 巴波川圏域で河道改修を実施しているのは、巴波川と永野川。また、一級河川の上流端となる栃木市大町工区の巴波川では6基の遊水地建設を進め、今回追加された杣井木川の浸水対策と合わせ、圏域における総合的な治水対策を実施する。

 河道改修を実施している区間は、巴波川が小山市下泉地先(泉橋下流)~同市下河原田地先(国道50号バイパス)までの約0.6kmと、上流側で栃木市箱森町地先(蟹田橋)~同市川原田町地先の約1.6km。永野川は下流側が小山市押切地先(伯楽橋上流)~栃木市大平町西水代地先(国道50号バイパス)まで約0.4kmに加え、栃木市鍋山町地先(出流川合流点)~同市星野町地先(山口橋)までの約3.1km。

 栃木市大町工区の巴波川の遊水地群は、毎秒5.0立方mの雨水を防除。整備に当たっては延べ3.3haの用地を確保し、6基で容量29.6立方mを計画した。一般県道栃木環状線渡河付近を下流端とする遊水地群は、下流側から第1・第2と呼称。容量と面積には、第1遊水地(約1万0200立方m、約1.1ha)、第2遊水地(約1500立方m、約0.2ha)、第3遊水地(約2300立方m、約0.3ha)、第4遊水地(約6900立方m、約0.7ha)、第5遊水地(約6300立方m、約0.7ha)、第6遊水地(約2400立方m、約0.3ha)を計画している。

 新たに改修計画を位置付けた杣井木川は、排水機場に毎秒5立方mのポンプを増設。既設のポンプと合わせ毎秒12立方mの排水能力を確保するもの。調節池は用地に約8haを取得し、容量約16万立方mを試算した。

 今回の箒川圏域に追加した鹿島川の整備計画では、現在改修に着手している百村川・蕪中川・巻川・熊川と同様に、近年最大となった10年8月と同規模の洪水に対して床上浸水被害の解消を目指すとした。

 鹿島川は、昭和54年度から改修事業に着手。順次整備を進めてきたものの、10年8月洪水では、流域内で多くの浸水被害が発生、今後も引き続き河川の整備が必要となっているとしている。

 整備計画に位置付けた区間は、大田原市新富町3丁目地先の国道461号神明橋下流地点~一級河川指定上流地点となる市末広町地先の末広橋下流地点の1.0km。計画流量は毎秒17立方mとし、整備方針では、掘削・築堤・必要に応じてパラペットによる堤防嵩上を実施。また、掘削を最小限にすることにより、現況の瀬や淵などを可能な限り保全。生物の生息や生育場所を確保するとともに、植生回復に努めていくなどとしている。

 同区間は市中心部となり河道拡幅による用地の手当てが難しいことなどから、神明橋下流への治水安全度については、市中央2丁目地先に3基の調節池を整備する。調節池により毎秒8.0立方mを防除する計画。調節池容量は約1万6100立方mで、延べ面積が約1.2ha。調節池3基の内訳は、上流が約4300立方mとし面積が約0.3ha、下流右岸が約2100立方mで面積約0.2ha、下流左岸は約9700立方mで面積は約0.7ha。

 これらの調節池は、市街地に隣接して整備。調節機能のほかに地域の特性と整合を図った施設とするため、今後地域住民とともに利用面や環境面にも配慮した整備を進めていくとしている。

 改修の施行場所として鹿島川のほか、▽箒川16.0km(大田原市佐久山地先の岩井橋上流地点~那須塩原市下田野地先の堰場橋下流地点)▽巻川3.7km(大田原市中田原地先の上深田橋地点~同市富池地先の一級河川指定上流地点)▽蛇尾川16.2km(大田原市片府田地先の箒川合流地点~那須塩原市西遅沢地先の笹沼テニスコート下流地点)▽蕪中川2.0km(那須塩原市石林地先の石林用水路合流地点~同市高柳地先のJR宇都宮線地点)▽百村川4.3km(大田原市浅香5丁目地先の農道橋地点~那須塩原市緑地先の一級河川指定上流地点)▽熊川11.9km(大田原市町島地先の蛇尾川合流地点~那須塩原市箕輪地先の那須疎水横断地点)-が位置付けられている。

 百村川の調節池では、一級河川指定上流地点に完成済みの第1調節池のほか、大田原市荻野目地先に面積約4ha、容量約7万立方mを整備し、毎秒約33立方mを防除するとした。

 計画の変更に伴い、改修の完了した巻川2.1km、蕪中川2.0km、百村川3.3kmについては施行区間から削除している。

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