ストマネ策定し更新検討 県下水道資源化工場 1系列目の焼却施設(県下水道室)

[2017/9/9 栃木版]
 県下水道資源化工場の施設の更新が検討されている。同工場の1系列目の焼却施設が平成14年10月の供用開始から約15年が経過していることに加え、焼却施設は一般的に供用後20年が耐用限界とされ、修繕費用も増加しているため。県下水道室によると、早ければ今年度にもストックマネジメント計画策定業務を委託、長寿命化対策を含め、現在の施設の更新か、敷地内への増設整備による新設かなどを検討していく見通しを示した。

 下水道資源化工場は、下水道の普及に伴い年々増加する下水汚泥に対応するため、安定的で適正に処理を行うとともに、広域的な汚泥処理体制の確立と下水汚泥を溶融スラグ化し資源として有効利用することなどを目的に、9年度から国庫補助の流域下水汚泥処理事業を導入して整備、14年10月に供用した。

 その後、下水汚泥の発生量の増加に伴い、20年9月には焼却施設の2系列目が稼働し、処理体制の安定度が増した。現在の施設能力は、流動床式汚泥焼却炉が日量90トン規模2基、旋回流灰溶融炉が乾燥汚泥規模で日量12トン1基、汚泥貯留サイロ450立方m3基、下水汚泥運搬用トラック10トン積11台と4トン積が3台、焼却灰運搬用粉体車13立方mが2台-などとしている。

 整備地は、宇都宮市・下野市・上三川町の3市町にまたがる敷地約6.3ha。焼却・溶融棟(1系列目)と焼却棟(2系列目)、受入貯留棟などで構成する。

 流域下水道を所管する県は、公共下水道を管理する宇都宮市など17市町から事務委託を受け、流域と公共下水道の共同施設として、下水道資源化工場の建設や維持管理を行っている。受け入れは、共同事業者の単独公共下水道で汚水処理を行っている17市町29処理場と、流域関連公共下水道の10市町(重複市町を含む)6処理場の計35処理場。

 22年度からは民間活力の活用を目的に、施設の運転等維持管理に限って民間企業に業務を委託。施設の更新等を見据え県は、運営を含めた包括的な外部委託のあり方なども検討課題としている。

 建設資材のスラグ化やセメント原料、コンポスト化による肥料等への利用など、当初は大半が焼却灰等による埋め立て処分を行っていた下水汚泥も、14年度の供用開始後は有効利用率が80%まで上昇。東日本大震災前年の22年度には、96.8%まで有効利用率が向上した。

 23年3月の東日本大震災の影響による福島第1原発事故で、下水汚泥から放射性物質が検出され、有効利用を休止したほか、25年4月からはスラグの製造自体を休止。その結果、有効利用率が18.3%まで落ち込んだ。現在は下水汚泥の放射性物質濃度が低下し、セメント原料として需要が復活、有効利用率が徐々に回復している。

 今後、下水汚泥の再利用法や処理方法などのほか、広範な外部委託等の可能性も含め、施設更新計画や管理運営手法を検討していくとしている。

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