県建設業者講習会で報告 解体31年5月まで経過措置 保険未加入で県通知書

[2017/10/4 栃木版]
 県監理課は3日、県総合文化センターで行われた29年度建設業者講習会の席上で、建設業法改正に伴う建設業許可や経営事項審査における留意点の解説を行った。経営業務管理責任者については、他業種の執行役員経験や他業種の経験を6年以上に短縮するなど、要件を改正。健康保険等で未加入時には、県から通知書を送付。とび・土工・コンクリート工事のうち解体工事が分離したものの、31年5月31日までは解体工事業の許可を受けずに施工が可能なことなど、各種経過措置があることを解説した。

 建設業の経営に必要な経営業務管理責任者については、要件を改正。経管要件の経験のうち、経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって資金調達、技術者等配置、契約締結等の業務全般に従事した経験(補佐経験)については、準ずる地位にこれまでの▽業務を執行する社員▽取締役▽執行役-のほか、▽組合理事▽支店長▽営業所長▽支配人等に次ぐ職制上の地位にある者-を追加する。

 経管要件の経験のうち、取締役会等から権限委譲を受けた執行役員等としての経験については、現在のところ許可を受けようとする業種に限られているが、改正により他業種の経験も認めるものとした。

 経管要件の経験として認められる4種類については、現在のところ一部種類が2種類までの合算評価が可能とされているが、改正により、全ての種類に拡大するとともに、経験の種類の数の限定を設けずに合算評価することを可能にするという。

 経管要件の経験のうち、他業種(違う工種)の経験を7年以上から、6年以上に短縮。取締役会等から権限委譲を受けた執行役員等としての経験や、経営業務を補佐した経験についても、6年以上と設定した。

 健康保険等の加入状況については、届出を行っている場合(加入済)が「1」、届出を行っていない(未加入)が「2」、加入義務がない場合(適用除外)が「3」を記入するとした。各保険のうち、1つでも「2」がある場合に県は、保険担当部局に未加入であることを通報するとともに、申請者あてに通報を行った旨の通知書を送付するとしている。

 建設業許可については、建設業法の改正に伴い、とび・土工・コンクリート工事が、とび・土工・コンクリート工事と解体工事に区分。改正法の施行日(28年6月1日)以降、解体工事業を営むには、原則として解体工事業の許可が必要となった。ただし、法改正に伴う経過措置により、施行日時点でとび・土工工事業の許可を受けて解体工事業を営んでいる建設業者は、引き続き3年間(31年5月31日まで)は、解体工事業の許可を受けずに解体工事を施工することができる。

 施行日前のとび・土工工事業の経営業務管理責任者としての経験は、解体工事業に係る経営業務管理責任者の経験と見なす。33年3月31日までの間は、とび・土工工事業の技術者(施行日時点で既存の者に限る)も解体工事業の技術者と見なすとした。

 これら経過措置で、既存のとび・土工工事業の技術者を専任技術者として解体工事業の許可を受けた場合でも、経過措置が終了する33年3月31日までには、要件を満たす専任技術者を置く必要がある。県は経過措置が終わるまでに、解体工事業の許可を受けることを促している。

 解体工事業の専任技術者の要件について、特定建設業の許可を受ける場合は、▽1級土木施工管理技士または1級建築施工管理技士(27年度までの合格者は、合格後の解体工事の実務経験1年以上または登録解体工事講習の受講が必要)▽建設部門または総合技術監理部門(建設)の技術士(当面の間、合格後の解体工事の実務経験1年以上または登録解体工事講習の受講が必要)▽主任技術者としての要件を満たす者のうち、元請として4500万円以上の解体工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者-のいずれかとしている。

 一般建設業の許可を受ける場合は特定建設業の資格のいずれかのほか、▽2級土木施工管理技士(土木)または2級建築施工管理技士(建築または躯体)(27年度までの合格者は、合格後の解体工事の実務経験1年以上または登録解体工事講習の受講が必要)▽とび技能士(1級、2級)合格後、解体工事に関し3年以上の実務経験を有する者▽登録解体工事試験合格者▽大卒(指定学科)3年以上、高卒(指定学科)5年以上、その他10年以上の実務経験▽土木工事業および解体工事業に係る建設工事、建築工事業および解体工事業に係る建設工事、とび・土工工事業および解体工事業に係る建設工事において、12年以上の実務経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務経験を有する者-のいずれかとした。

 実務経験年数の取り扱いについて、新しいとび・土工工事の実務経験年数は、旧とび・土工工事のすべての実務経験年数とする。解体工事の実務経験年数は、旧とび・土工工事の実務経験年数のうち、解体工事に係る実務経験年数とする。

 工事経歴書の記載について、28年5月31日以前に契約した解体工事は、とび・土工・コンクリート工事の工事経歴書に記載。28年6月1日以降に契約した解体工事は、工事経歴書への記載は不要となっている。

 経営事項審査については、28年6月1日以降の受審分から、とび・土工において解体工事の完成工事高等を含まない総合評定値(P点)が通知されるようになるが、31年5月31日までの経過措置として、とび・土工または解体を申請した事業者は、改正法施行以前の許可区分によるとび・土工の総合評定値である「とび・土工・コンクリート・解体(経過措置)」も通知される。

 とび・土工工事業や解体工事業の経営事項審査を受審する事業者は、直前の事業年度2年分(3年平均の場合は3年分)について、過年度分もとび・土工・コンクリート工事と解体工事の切り分けを行い、それぞれの工事経歴書を作成・提出する必要があるとした。事業年度終了の変更届を提出する場合は、事前に経営事項審査に申請する内容を確認するための参考資料として、切り分けを行った工事経歴書2年分(3年平均の場合は3年分)を合わせて提出する。

 とび・土工または解体を申請する事業者は、とび・土工と解体のほかに、「とび・土工・コンクリート・解体(経過措置)」の完成工事高も合わせて記入する。技術職員について、1人の技術職員が申請できる業種の上限は原則2業種までだが、とび・土工や解体と合わせてもう1業種を申請する場合には、上限を3業種とする。とび・土工または解体に申請した技術者の点数は、「とび・土工・コンクリート・解体(経過措置)」にも計上される。

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