22路線で改良・舗装 県南で初めて 過疎自立計画を策定(利根町)

[2017/10/11 茨城版]
 利根町は、過疎地域対策緊急措置法に基づく過疎地域の指定を受けて、過疎地域自立促進計画を策定し、9月定例町議会で議決を得た。計画期間は29-32年度までの4年間とし、過疎地域脱却に向けた各種事業を盛り込んでいる。

 過疎地域の指定は、財政力や人口統計などの各要件から指定される。財政力は25年から27年度までの3年間で財政力指数が0.5以下(利根町0.43)、人口統計は平成2年から27年までの人口減少率が21%以上(利根町20.467%)などとなっている。過疎地域指定で補助率嵩上げや過疎対策債の活用、過疎代行事業、税制措置などの必要な特別措置を講じることで、自立促進や福祉向上、雇用拡大などを目指して各種事業を進めることとなる。

 本県の過疎地域指定はこれまで、常陸太田市(金砂郷、里美、水府地区)と常陸大宮市(山方、美和、緒川、御前山地区)、城里町、大子町の4市町が指定されていた。今回の利根町で計5市町となるが、県南地区では初めての指定で、都心に一番近い指定地域だとしている。

 町の過疎状況を見ると、合併した昭和30年当時の人口は9936人。その後、昭和45年の首都圏整備法に伴う近郊整備地帯指定により、首都圏のベッドタウンとして次々と住宅開発が行われ、昭和49年から約20年間にわたって人口が増加した。昭和56年には単年で2767人が増加するなど、平成5年には過去最高となる2万1010人に達した。

 しかし、住宅団地開発が一段落して転入増となる要因がなくなると、転入当時に幼少期だった年齢層の転出や都心回帰などが進んで人口減少に転向し、現在も続いている。高齢化率も顕著となり、29年4月の人口1万6651人のうち、高齢者の占める割合は39.99%と県内では2番目に高い高齢化率となっている。今後の人口推計の見通しによると、平成72年には7634人まで減少することが見込まれている。

 今回の計画策定に当たっては、移住者や定住者の拡大を方向性として位置付けた。計画推進では、第4次総合計画に基づいた各種事業を進めるほか、人口減少に歯止めをかけるため28年2月に策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」でまちの魅力を高め、町の活気を高めるための「元気プロジェクト」で過疎地域脱却に向けて取り組んで行く。

 最初の計画であることから新規事業は盛り込まれていないが、▽産業の振興▽交通通信体系の整備、情報化及び地域間交流の促進▽生活環境の整備▽高齢者等の保護及び福祉の向上及び増進▽医療の確保▽教育の振興▽地域文化の振興等▽集落の整備▽その他地域の自立促進に関し必要な事項──の各分野ごとに必要な事業を盛り込んでいる。

 主なものでは、「交通通信体系の整備、情報化及び地域間交流の促進」分野で町道の改修や舗装工事などに町道112号線など22路線を盛り込んだほか、防災行政無線のデジタル化工事などを掲げている。防災行政無線のデジタル化工事では、29-30年度の2カ年で既存のアナログ式のものをデジタル方式に切り替えていく計画で、このほど日立国際電気に工事を委託した。

 「生活環境の整備」では、公共下水道で汚水管渠の調査と補修工事や、破損した雨水路の改修などを進める。「高齢者等の保護及び福祉の向上及び増進」では、保健センターの改修やすこやか交流センターの外装工事などを盛り込んだ。保健センターについては、大昭建設の施工で工事が進められており、雨漏り対策も含めて屋上や外壁などの全面的な防水工事を行う。

 「教育の振興」では、文小学校の校舎や体育館の大規模改造工事、中学校の体育館大規模改造工事などを掲げた。このうち文小学校では、これまで工事を行っていなかった箇所のトイレ洋式化を図るため秋山建築設計事務所(龍ケ崎市野原町)で設計を進めており、30年度にも工事を行う計画だ。また、文小学校と利根中学校の体育館では施設の老朽化が進んでいることから、施設全体の大規模改造工事を計画するが、実施時期などについては未定としている。

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