年度内に事業認可取得 常総IC周辺整備 来年度の区画整理組合設立へ(常総市)

[2017/10/31 茨城版]
 常総市は地権者や事業協力者と共に、34年度ごろの完了を目指して圏央道常総IC周辺地域整備事業を進めている。道の駅整備や農産物の加工・流通を行う産業・物流系の企業を誘致する34haの「都市エリア」については、12月までに市街化区域へ編入が告示される見通しで、年度内に認可を取得し、30年度早々の土地区画整理組合の設立を目指す。畑地への転換や農地の大区画化を図る14haの農地エリアについては、30年度にも市で土地改良事業に着手したい意向だ。

 この事業は、常総IC周辺の市街化調整区域約62haを対象に、農業を中心とした新産業団地の整備を行うもの。当初計画した新工業・物流団地の整備では大規模な農地転用が難しいため、市の主要産業である農業を生かす取り組みに変更した。これにより、農産物の生産から加工、出荷までを担う農業のためのまちづくりと農業を産業化する取り組みを進める。

 25年度には、「アグリサイエンスバレー」を目指すという基本構想を策定した。土地利用は、常総ICを中心として国道294号の東西に分割。東側の都市エリアでは市街化区域に編入した土地区画整理事業(事業区域約30.5ha)で農業生産物の加工・流通を行う物流・産業系企業の立地、販売を受け持つ道の駅や直販所を設置し、生産エリアや市内外の農産物の販路の確保と集客を図る。西側の農地エリアでは、市街化調整区域のまま市施行の土地改良事業を進め、生産エリアとして農地の集約・大区画化を図り、現在の水田から大規模施設園芸施設や観光農園などへの転換を進めていく。

 26年度には、事業協力者となった戸田建設で実施計画をまとめる一方、対象地域ある地権者104人による事業推進協議会を発足し、市と協議会、戸田建設の3者によるの基本協定を結んだ。27年に発生した関東・東北豪雨で事業の一時中断もあったが、28年度からは水害からの復興・復旧のシンボルとして改めて事業が再開されている。

 都市エリアでは、昨年末に県と関東農政局が進めていた農林調整の協議が完了。本年4月には、協議会内部に準備組合に当たる土地区画整理準備部会が設置され、事業認可の取得と組合設立に向けて準備を進めている。市街化区域の編入に向けては、9月の第2回県都市計画審議会で決定され、11月から12月ごろにも告示される見通しだという。編入後の想定用途は「準工業地域」となる。順調に進めば、来年2月から3月ごろにも事業認可を取得。4月までに土地区画整理組合を設立し、造成工事に向けて準備を進めていく。

 このエリア内ではまた、北側の国道294号沿いに道の駅の整備が計画され、7月には戸田建設に委託して基本構想・基本計画の策定に着手した。これらは年度内にまとめるが、30年度は整備方式の協議など関係する調整を進め、31年度に基本・実施設計に着手する考え。着工は32年度ごろを予定し、34年度までに供用開始を目指す。エリア内に誘致する企業は、農業生産物の物流・産業系企業としているが、道の駅周辺では商業系施設の立地も想定されている。

 一方、西側の農地エリアでは、土地改良認可を受けた上で、市施行の土地改良事業を進め、事業者の公募を行っていく。エリア内の事業者には、元の地権者、市内の生産法人、外部の生産法人の順で公募する考えだが、ICに近いという優位性から外部からの問い合わせも多いという。

 市では、事業が順調に進むことにより、エリア全体で新たに約1000人の雇用を見込んでおり、人口増加などに伴う地域活性化にも期待している。

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