小山市が新庁舎建設検討懇話会 119.6億で延べ2.2万平方m新設 今年度に設計プロポ

[2017/11/17 栃木版]
 小山市は15日に市役所で、第5回市新庁舎建設検討懇話会(会長・三橋伸夫宇都宮大学名誉教授)を開催。今回の会議では、市役所新庁舎建設基本計画案について協議。新庁舎の規模は約2万2000平方mとした。概算事業費は119億6000万円で、このうち本体工事費が107億4000万円。事業方式は、DB方式またはECI方式を採用するものとする。今後、年度内に設計者選定へ向けたプロポーザルを行い、29年度内に基本設計に着手。31~32年度に、庁舎の建設工事を実施。33年度に、現庁舎の解体工事や外構工事を行うとしている。

 市役所本庁舎は昭和39年10月建設で、RC造地下1階・地上4階建て・延べ床5967平方m。28年4月の熊本地震の影響で整備手法を検討し、建て替えを行うこととした。基本構想では、新庁舎に集約する機能について、本庁舎や別館のほか、複数の建物に分散している庁舎機能および付随する各種センター機能も外郭団体等も含め、原則新庁舎に集約するとしている。

 基本計画において、耐震では最高水準の安全性確保を目指すとし、免震装置(積層ゴム等)を建物内に配置する免震構造を採用。停電時にも対応できる非常用自家発電設備や燃料の備蓄機能、雨水貯留槽等も整備。浸水等の対策として、重要度の高い設備機器や情報通信機器は下層階への配置を避ける。

 会議室、打ち合わせスペース、倉庫等は極力共有化。窓口機能は可能な限り低層階に集約し、わかりやすい案内表示や待ち時間・順番がわかる表示などを設けるとする。

 市庁舎内には、市の歴史・文化等がわかる情報スペース、歓談や展示スペースを兼ねたラウンジを整備。バリアフリーやユニバーサルデザインに配慮し、周辺の景観や自然との調和も考慮し、シンプルで親しみやすいデザインとする。小山御殿を裏付ける土塁や堀等の遺構の保全や、これらを踏まえた施設計画とする。自然採光、自然換気、雨水利用など、自然エネルギーを積極的に活用し、省エネ化に努める。

 施設内ではユニバーサルデスクの採用、什器の統一等を図り、ICTも活用。市議会棟は、市民の積極的な傍聴を促す工夫をし、会議室等の配置は汎用性に配慮するとした。

 機能別整備方針において、窓口全体はオープンフロアとし、快適で十分な待合スペースの確保、色・番号・矢印等を活用したわかりやすい案内表示を設置し、個別ブースや個室の相談室も適宜設ける。

 業務機能では、フリーアクセスフロアを導入。延長窓口や休日窓口の時間帯には、シャッターやブラインド等で閉庁部署の窓口を閉じるようにする。大会議室は、可動式間仕切りを設ける。バックヤードや通用口、職員等が利用できる休憩室等の設置も検討する。

 保健・福祉センター機能では、保健センターは市民窓口機能の上層階にまとめて配置。福祉センターの障害者・高齢者に対する各種相談等のスペースも設けるとした。

 災害対策機能では、災害対策本部は市長室や危機管理部門に近接して配置し、大型モニターや各種通信機器等の設置スペースを確保するほか、平常時には会議室として利用できるようにする。このほか、非常用電源、災害時有線電話回線、災害対応に従事する職員等が利用できる更衣室・仮眠室・シャワー室等も設置する。

 議会機能では、議場の床は段差を設けず、バリアフリー化で誰もが利用しやすい施設となるよう配慮。電子採決・カメラ・マイク・中継・残時間システム・大型モニターなど、情報通信環境の整った施設とする。委員会室でも、中継配信ができる情報通信環境を整備。会議室にはテレビカメラを設置し、可動式間仕切りを設ける。議員控室も、防音やプライバシー効果の高い可動式間仕切りを設けるという。市民交流スペース等の市民が多く集まる場所にも、議会中継や議会開催予定等が表示できるモニターを設置する。

 各種情報スペースについて、新庁舎1階に情報スペースのほか、市の観光情報等のPRブースも設置。小山評定跡については、新庁舎において関係資料とともに展示することを検討する。市民交流スペースも、新庁舎1階にオープンなスペースとして整備するとした。

 金融機関窓口、ATM、売店等も導入を検討。多機能トイレ、授乳室やおむつ替えスペースの赤ちゃんの駅、キッズコーナーも設置。新庁舎内は禁煙とし、屋外の喫煙スペース設置については、今後、検討するとしている。

 新庁舎開庁後には現庁舎および本庁別館を解体し、跡地を駐車場に活用。新庁舎は敷地東側の国道4号沿いに配置し、敷地西側と南側に駐車場を配置する。駐車場の収容台数は算定の結果、515台とした。庁舎敷地西側にある現在の西側駐車場(688台)を考慮すると必要台数を満たせるとしたが、新庁舎へのアクセスに課題があるため、新たに整備する東側駐車場へ駐車台数を多く確保できるよう、新庁舎の地階に駐車場を整備することを検討。西側駐車場からのアクセスの負担軽減のため、スロープやエスカレーターの整備なども検討する。

 新庁舎の規模については、職員数を基に算定し、保健・福祉センターや市民交流スペースも踏まえて試算した結果、約2万2000平方mとした。現在のところ、建築面積は約2500平方m、階層は9階プラスマイナス1階程度と想定する。高層階に議会機能、中層階に行政事務機能、低層階に窓口機能の配置を構想。保健・福祉センターは、低層階に配置するとしている。

 新庁舎整備の方式については、DB方式またはECI方式のいずれかの採用を検討するとしている。DB方式は、基本設計完了後、設計業者と施工業者が一体になった共同企業体(JV)へ、実施設計と工事を一括して発注するもの。ECI方式は、基本設計と実施設計を一括発注し、施設内容が基本設計レベルで確定した時点で、実施設計と並行して施工者の選定を行い、実施設計の段階で施工予定者の技術協力を得ながら、市・設計者・施工者間の協議や調整が行えるものとなっている。

 概算事業費については、119億6000万円としている。このうち、基本設計(ECI方式を前提とした補助業務含む)が1億6250万円、実施設計(ECI方式を前提とした技術協力含む)が2億0260万円、工事監理が9090万円、本体工事が約107億4000万円(建築工事が72億6000万円、設備工事が34億7600万円)、移転費用が3億4600万円、解体工事2億2200万円、外構工事が2億円となっている。

 新庁舎は、70年間利用できる施設を目指すとした。修繕コストは70年間で、約61億1000万円と試算している。

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