大区画で面整備33.6ha 引田6.5億で着手へ 大芦川沿岸に客土工計画(上都賀農振)

[2017/12/1 栃木版]
 県は圃場整備事業引田地区(鹿沼市)の計画概要を固め、30年度から事業に着手できるよう国庫補助(農業競争力強化基盤整備事業・経営体育成型)を申請した。一級河川大芦川からの取水による受益農地を対象に、33.6haの大区画を主体とした区画整理を実施する計画。事業期間が30~35年度の6年間、事業費には6億5300万円を試算している。県上都賀農業振興事務所によると、大芦川沿岸の耕土圧の薄い28.5haは客土工を実施するほか、大芦川に排水する樋管2カ所を施工する計画という。事業着手の30年度には、地区界確定や換地業務、詳細設計を実施する見通し。

 事業予定地は、市の西部に位置する山あいの一級河川大芦川に沿って開けた水田地域。大芦川に沿うように主要地方道鹿沼日光線が地区東西を貫通し、中央部付近で一般県道板荷引田線と同入粟野引田線が交差点を形成している。地区の上流側は下大久保地区、下流には下沢引田地区の基盤整備が完了している。

 同地はこれまでに基盤整備を実施した経緯が無く、農地は大部分が不整形な小区画水田とし、農道は狭く大型機械導入の妨げになっているとした。農業用水路も用排水兼用の狭小な土水路のため、排水不良を来たし維持管理に多大な労力を要している。また、河川沿いの氾濫原が大半を占め、耕作土も薄いことから生産性の極めて低い農業条件となっているとした。

 整備は標準区画を50aの大区画とし、将来は付加価値の高い畑作への転換も考慮して、農道の整備や用排水を分離した水路の整備を行う。整地工に1億3300万円、客土工には5200万円を試算した。

 道路は全幅5.0mの砂利敷の土砂道を、計画的に延べ7.2km配置する。農業用水路は用排水路を分離して装工する。用水路工は、小用水路から幹線用水路U0.3×0.3m~U1.0×1.0mを延べ6.2km整備するほか、排水路工は、小排水路を主体にU0.04×0.04m~U0.09×0.09mを延べ6.9km整備。大芦川への排水樋管は、地区最上流部の右岸側に加え、下流部の左岸側の2カ所を計画した。事業費には、道路工が7900万円、用水路工9300万円、排水路工1億9800万円を試算している。

 生態系保全施設では、地区3カ所の排水路を利用して、魚道工や石積ワンド工、深み水路工を計画。シマドジョウやホトケドジョウ、アブラハヤなどの保全対象生物の生息空間を確保するとした。

 事業実施に当たっては、引田土地改良区の設立を予定している。

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