「民設民営」で整備運営 FBセンター4億で新設 たかはら那須SCに委託(矢板市)

[2017/12/5 栃木版]
 矢板市は、(仮称)とちぎフットボールセンターの整備と運営を、関東サッカーリーグ1部のヴェルフェたかはら那須を運営するNPO法人たかはら那須スポーツクラブ(矢板市中195-1、大森崇由理事長)に委任することを決めた。4日の市議会一般質問で齋藤淳一郎市長が表明したもので、同クラブの提案に沿って「土地の使用貸借(無償貸付)」、「建物等の固定資産税免税に代わる同額の補助金交付」という、全国でも例のない民設民営手法で整備する。提案では、グラウンドが人工芝2面(夜間照明付き)、クラブハウスは2階建て1棟の約400平方mで、全体事業費が4億円。市が検証業務を委託した、あしぎん総合研究所も「実現性あり」と報告している。

 フットボールセンターの整備地は、市が27年10月に3億0700万円でJTから取得した末広町49番地の約4.3ha。市はこのうち2.9haについて、フットボールセンターの用途に供することを条件に、議会の議決を得て、10年間の使用貸借契約を結び貸付けを考えている。

 同スポーツクラブは、フットボールセンターの施設整備・運営に関する提案書の中で、土地の使用貸借と課税対象となる固定資産税の減免を求めていた。しかし、同スポーツクラブが整備後に実施する施設貸出業務は、収益事業に該当するため、固定資産税は減免できないと判断したという。

 齋藤市長は答弁で、公設公営で整備する本市の当初の負担額は7億7200万円。提案の今回の計画では、外構やゲートの整備などとして負担額が約1億円に削減されるとし、固定資産税の減免に代え補助金を交付することで、事業の支援を決めたとしている。

 (仮称)とちぎフットボールセンターは、28年1月に市が策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で、スポーツツーリズム展開の取組み例として取り上げられている施設。加えて、29年3月策定の「市スポーツツーリズム推進アクションプラン」においても、市のスポーツツーリズムの拠点として活用が期待されている。

 市のフットボールセンター整備は、県サッカー協会の呼びかけに応じ、27年8月に事業の誘致を表明。同12月には3万1022人の署名とともに、基本計画書を提出した。当初の計画では、事業費を9億3000万円とし、日本サッカー協会と県サッカー協会、サッカー振興くじのtotoと合わせ、市の負担は6億6700万円。このうち5億円は起債の充当を見込んだ。

 28年2月に県サッカー協会が、矢板市と小山市の2カ所を候補地に選定。2カ所の選定に加え、県サッカー協会の試算ミスも重なり、市の負担額が1億0500万円増額の7億7200万円になることが判明した。

 市は28年9月、コスト縮減を図るため、整備内容の見直しを視野に入れ、民間活力導入可能性調査を実施。29年6月の調査結果によると、削減率の最も高いPFI方式でも効果は3.0%、削減額は4300万円程度に止まるとした。同時に、事業費が予算ベースで11億6000万円に増額になることも判明している。

 同スポーツクラブからの提案を受けたのは、同じ月の21日で、調査結果の約2週間後。提案では、「民設民営」と「定期借地権方式」で事業を実施。規模も縮小し、天然芝のグラウンド1面を整備せず、夜間照明付きの人工芝2面とクラブハウスも約3分の1に縮小している。

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