83億上限にLRT支援 芳賀町の用補や工事受託(県土整備部)

[2017/12/9 栃木版]
 県土整備部は、芳賀・宇都宮LRT事業への支援策をまとめ、財政面では全体事業費500億円の6分の1の総額83億円を上限に補助するほか、技術的支援では芳賀町の要請に応じて用地補償や工事を受託する。宇都宮市は県の打診に対して、委託しないとの回答を得ており、軌道敷設に伴う主要地方道宇都宮向田線等の県管理道路の拡幅整備などについて、市が行うことになる。県交通政策課によると、83億円は整備期間が29~33年度の5カ年、30年度から元金据置3年で償還期間が53年度までの20年間で試算したとしている。

 財政支援の83億円は、野岩鉄道や真岡鉄道などの第三セクター鉄道輸送対策事業費補助、東武鉄道の足利市駅や栃木駅周辺連続立体交差事業など類似する都市事業等の地元負担が、いずれも6分の1を拠出してきたため妥当と考えた。

 LRT事業は全体事業費500億円のうち、国の交付金等が半分の250億円、残る250億円を地方が負担することとしてきた。地方分の250億円のうち県が全体の6分の1の支援を決めたことで、事業主体の宇都宮市と芳賀町で残る6分の2に当たる167億円を拠出する。

 来年3月末で解散する宇都宮市街地開発組合には、財政調整基金として約119億2800万円を積み立てており、組合員の県と宇都宮市で折半することとしている。県は半分の約59億6000万円の全額をLRT事業に充当するほか、不足する約23億4000万円について一般財源から拠出するもの。受け入れの財産については、新たに設置する基金に積み立て管理していくとした。

 補助総額の83億円は、市町の実質負担額の割合に応じて市町ごとに配分。事業実施後に、LRTの全体事業費が増額になっても83億円以上の支援は行わないとした。支援方法は、宇都宮と芳賀の両市町が地方負担額を国から借り入れ、起債の償還計画に基づき、元金償還額に対し補助するとしている。

 LRTの先行ルートは、JR宇都宮駅東口から芳賀町の本田技研北門までの14.6km。全線複線で整備を計画しており、停留場が19カ所。このうち自動車交通との併用区間が約9.4km、専用区間は約5.1kmとしている。自動車交通との併用区間のうち県管理道路と併用するのは、全体の約4割の5.8km。

 併用区間の主要地方道宇都宮向田線は、現在の4車線から軌道敷設に伴い3車線に再整備されるほか、交差点部における拡幅や停留場設置で歩道等の安全対策が計画されている。これらの工事は宇都宮市内では市、芳賀町では県が受託する見通しで、同課では事業者から提出される施工計画に基づき、適切に対応していきたいとしている。

 LRT事業について市は将来、JR宇都宮駅西側への延伸も計画しており、今回の支援金については含まれていない。

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