23.1億で石川排水機場改築 下都賀農振の部屋南部地区 計画固め30年度着手へ ポンプと樋管更新し排水強化

[2017/12/23 栃木版]
 県は栃木市藤岡町石川地内の石川排水機を改築する部屋南部地区の整備計画を固め、国に補助申請した。排水ポンプと樋管を更新し、現在の約3.3倍の毎秒8.452立方mに排水能力を強化する。湛水被害を解消し、畑地などへの転作にも対応したもので、県下都賀農業振興事務所によると、採択予定の30年度は測量調査を行い新排水機場の用地補償に着手するとともに全体の実施設計、31年度には施設ごとの実施設計を進めていく見通しを示した。事業期間は36年度まで7年間、事業費には23億1900万円を試算している。

 新排水機場は、現在の機場の北西側隣接地に用地3470平方mを確保して、ポンプ設備を格納する建屋や吐水槽、遊水地、排水樋管などを整備する。機場工は横軸斜流ポンプφ600ミリ2台を設置、建屋はRC造で建築面積に140平方m程度を想定している。

 排水方法は、自然排水に加えポンプによる強制排水を実施。現在の機場の能力が毎秒2.523立方m(機械排水0.967立方m)とし、新排水機場では約3.3倍の毎秒8.452立方m(同1.821立方m)に強化する計画。

 機場脇の遊水地は、L型擁壁等で護岸を施工し、縦10m×横18m×高さ3m程度の規模を確保、吸水前の貯留施設として機能するよう計画した。

 堤防と同じ高さを確保する吐水槽はRC造で、縦17m×横10m×高さ12.7m規模を想定。排水樋管は現状の施設が、幅2.0m×高さ2.5m×1門、電動スルーゲート、延長が73m。計画では排水容量の増加に対応し、幅2.1m×高さ2.5m×2門を設置、延長は約100mを試算。施行は国土交通省に委任する予定。計画樹立業務は、NTCコンサルタンツ(名古屋市中区)が担当した。

 排水機場に接続する幹線排水路は、31年度から栃木市が改修に着手する計画。対象区間は最下流の1200m。現在はV型柵渠(幅3.0m×高さ0.92m)となっており、新排水機場の能力に合わせ流下能力を試算し規模等を確定していく。改修は36年度までの5年間、事業費には2億5700万円を試算している。

 新機場の整備は、水田から畑作への転換等を理由に、洪水時に強制排水する際には周辺の農地に湛水させないことが条件。現在の石川排水機場は、完成から約40年が経過。特に、排水ポンプは製造されてから60年以上が経過しているなど、施設の老朽化による排水能力の低下が顕著となっており、近年の集中豪雨時には周辺の農地において湛水被害が発生している。

 同排水機場は、昭和21年と同28年に渦巻ポンプ500ミリを製造・設置。ポンプ2台を格納する機場の完成は、昭和33年と同40年。代替え部品の入手等も困難となっているとした。受益面積が142.7haで、受益戸数は143戸。

 事業は石川排水機場を改修し、湛水被害を解消。除塵機の新設や維持管理費の節減などによる水管理を省力化して、担い手への農地集積を促進させるとともに、土地利用型作物の生産効率の向上を図ることが目的。

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