整備促進や予算確保を 日立都市圏道路整備 期成会が要望書提出

[2018/1/10 茨城版]
 日立市、常陸太田市、東海村で構成する日立都市圏幹線道路整備促進期成会(会長・小川春樹日立市長)はこのほど、国交省常陸河川国道事務所と県土木部に圏域内幹線道路の整備促進などを求める要望書を提出した。地域特性を活かしたまちの活性化をはじめ、民間投資の拡大や雇用の促進を図るためにも道路のストック効果の最大化を図る必要があるとして、道路網の整備に必要な予算の確保や防災・安全交付金による構造物の長寿命化対策・通学路安全確保への支援、交通渋滞・事故の縮減へ地域の特性や実情を踏まえた重点的かつ効率的な対策、および大規模災害時の避難路を確立するための幹線道路未開通区間の早期解消を強く要望した。

 要望には日立市の小川市長のほか、副会長を務める常陸太田市の大久保太一市長と東海村の山田修村長、および各市村の議会議長や建設・都市計画の担当職員、日立商工会の秋山光伯会頭らが常陸河川国道事務所や県土木部を訪れ、それぞれ要望書を提出した。

 要望項目は、▽地域づくりの根幹をなす真に必要な道路網の整備を積極的かつ着実に推進していくための予算の拡充を図ること。さらに、道路財特法の特別措置を平成30年度以降も継続するとともに、地方の財政状況に十分配慮した支援を行うこと▽橋梁やトンネルなどの長寿命化対策や通学路の安全確保対策を推進するため、防災・安全交付金における支援に加え、生産性向上等に資する幅広い道路整備の支援の拡充を図ること▽恒常的な交通渋滞及び頻発する交通事故の縮減のため、地域の特性や実情を踏まえた重点的かつ効率的な対策を講ずること。さらに大規模災害に備えた避難路や緊急輸送道路の確保及び救急医療等に不可欠な道路網を確立するため、幹線道路の未開通区間(ミッシングリンク)の早期解消を図り、地域住民における安全で安心できる暮らしの確保を図ること──の3点。

 県土木部への要望で、小川会長は国道245号日立港区北拡幅の地元説明会開催やその先線北側の河原子町まで4車線で都市計画決定したことに感謝し、「老人福祉センター北側の交差点改良を先行して欲しい」と要望した。鮎川停車場線も事業の進捗に感謝するとともに、一層の整備促進を求めた。また、日立市の渋滞緩和に尽力を求め、日立都市圏の南側も国体やひたち海浜公園に訪れる観光客が県北地域まで周遊するような道路整備を要望した。

 大久保副会長は、日立笠間線真弓トンネルの早期事業化を強く求めるとともに、下土木内常陸太田線の早期完成や常陸那珂港山方線の宮の郷工業団地から中利員区間の早期事業化を要望した。

 山田副会長は、国道245号について「阿漕ヶ浦運動公園で国体を開催ので事業を促進して欲しい」と話し、水戸外環状道路は「国道245号の4車化が進むと、国道6号からひたち海浜公園方面への車が増加する」として早期事業化を求めた。国道6号の東海拡幅も、事業化に向けて県の協力を求めた。

 要望に対し、県土木部がこれら要望路線の整備状況を説明。国道6号大和田拡幅は「国で本年度、茂宮川橋や石名坂橋の整備を進めており、また、渋滞緩和のため大みか町6丁目交差点の短期対策を実施している」と報告。日立バイパス(II期)は「昨年度から用地買収を進めている」とし、東海拡幅は「早期に用地が取得できるような支援策を提案しながら、東海村と一体となって早期事業化を国に働きかけていく」と話した。

 国道245号の日立港区北拡幅は「境界確認測量を実施しており、早期に境界立会を実施して用地買収に着手したい」と述べ、勝田拡幅は「用地を94%取得しており、原電前の交差点改良工事が8月に完了して現在は白方地区の工事を進めている」と報告した。

 都市計画道路鮎川停車場線は、全体の進捗率が44%で「東工区は現在、桜川までの流末排水工事約1.2kmを実施中で年度内の完成を目指している。西工区は昨年度から本格的に用地買収に着手し、早期取得に努めている」と説明した。

 日立笠間線は「常陸太田市・日立市で真弓ルートを整備する可能性が示されたので、補正予算を約4億円計上し県が環境調査、予備設計などの事前調査を行う」と述べ、下土木内常陸太田線は「太田工事事務所管内で残る用地の取得を進め、まとまった区間から工事に着手する」と話した。

 水戸外環状道路(都市計画道路照沼笠松線)については「常陸那珂港区の物流動向や周辺道路の交通状況などをみながら検討することが必要」として調査に前向きな姿勢を示し、「国の補助事業制度などの活用も検討し、そのための準備を進めていく」と説明した。

 最後に県土木部の富永幸一部長は、県事業への協力に感謝して「日立都市圏の特に南側の交通渋滞が激しい状況は認識している。県もかなり問題意識を持っており、道路の財源確保にむけて地元と協力しながら国に働きかけていく」と話した。

 続いて訪れた常陸河川国道事務所では、小川会長が直轄事業の要望路線に前年度の約2倍の予算が配分されたことを感謝し、国道6号大和田拡幅や日立バイパスII期の早期完成および桜川拡幅の早期事業化を要望。山田副会長も「予算を確保していただき、我々も地元の協力体制をしっかりまとめていく」と話した。

 これに対し、八尋裕所長は「日頃から事業にご協力いただき感謝申し上げる。大和田拡幅の茂宮川橋はまもなく上部工の架設に着手するが、現道拡幅なので調整しながらやっている」と説明し、「事務所もしっかりやっていきたい」と答えた。

 以下、要望路線は次の通り。

【日立市と東海村の連携強化】

〈南北方向の主要幹線軸〉

▽国道6号大和田拡幅=神田町・大みか町間(3.3km)の早期完成(日立市)
▽一般国道6号日立バイパス(II期)=旭町・国分町間(3km)の早期完成(日立市)
▽国道6号東海拡幅=笠松運動公園・石神外宿原電線間(3.1km)の4車線拡幅早期事業化(東海村)
▽国道6号桜川拡幅=桜川町間(1.5km)の4車線拡幅早期事業化(日立市)
▽国道245号=事業区間の早期完成(日立市、東海村)
▽国道245号(勝田拡幅)=事業区間の早期完成(東海村)
▽主要地方道日立常陸太田線(都市計画道路鮎川停車場線)=事業区間の早期完成(日立市)

【日立市と常陸太田市の連携強化】

〈東西方向の主要幹線軸〉

▽主要地方道日立笠間線(日立~常陸太田区間)=早期事業化(日立市、常陸太田市)
▽国道461号(水府里美拡幅)=事業区間の早期完成(常陸太田市)
▽県道下土木内常陸太田線(仮称)常陸太田南部幹線道路=事業区間の早期完成(常陸太田市、日立市)
▽主要地方道十王里美線(都市計画道路十王北通り線)=事業区間の早期完成(日立市)

【常陸太田市と東海村および日立市との連携強化】

〈県北内陸部と茨城港日立港区、常陸那珂港区等の沿岸部を連絡する主要幹線軸〉

▽国道461号(水府里美拡幅)=事業区間の早期完成(常陸太田市)
▽国道293号常陸太田東バイパス=事業区間の早期完成(常陸太田市)
▽国道349号常陸太田バイパス=4車線化の早期完成、幸久大橋の4車線化の促進(常陸太田市)
▽水戸外環状道路(都市計画道路照沼笠松線)=早期事業化(東海村)

【広域交流を促進する幹線道路の整備促進】

▽主要地方道日立いわき線砂沢バイパス=事業区間の早期完成(日立市)
▽主要地方道北茨城大子線=事業区間の早期完成(常陸太田市)
▽主要地方道常陸那珂港山方線、主要地方道常陸太田那須烏山線=事業区間の早期完成、宮の郷工業団地から中利員区間の早期事業化(常陸太田市)

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