下深田5.3億で着手へ 大区画で面整備31ha 揚水機統合しパイプライン(那須農振)

[2018/1/11 栃木版]
 県は圃場整備事業下深田地区(大田原市)の計画概要を固め、30年度から事業に着手できるよう国庫補助(農業競争力強化基盤整備事業・経営体育成型)を申請した。一級河川巻川左岸に展開する水田を対象に、31.0haについて大区画を主体とした区画整理を実施する計画。事業期間が30~35年度の6年間、事業費には5億3500万円を試算している。県那須農業振興事務所によると、地区南東の排水不良区域4.5haは本暗渠、用水路は草刈りなど維持管理を軽減するため全面的にパイプライン化を実施するほか、巻川に排水する樋門1カ所は排水容量の増加に伴い断面を拡大して改修する計画という。事業着手の30年度には、地区界確定や換地業務、詳細設計を実施する見通し。

 事業予定地は、市の北部に位置し、西側を一級河川巻川、南は市道旧東野鉄道線を挟んで圃場整備事業を実施した上奥沢地区となっている。水源は農家が個々に揚水機を保有しており、全量を地下水に依存している。

 計画では、現在の揚水機を更新し6基に統合。用水の安定確保と維持管理の軽減を図るため、用水路は延べ3.3kmの地下管路(φ75~200)によるパイプラインで施工する計画とした。事業費には1億6000万円を試算した。

 圃場は標準区画を50aの大区画とし、将来は付加価値の高い畑作への転換も考慮して、農道の整備や用排水を分離した水路の整備を行う。整地工には1億1100万円を試算した。

 同地はこれまでに面整備を実施した実績が無く、大部分が不整形な小区画の水田。南東区域は湧水による湿田が広がっており、吸水渠と集水渠による暗渠排水を予定した。本暗渠には800万円を試算している。

 道路は大型機械の導入を円滑にさせる全幅5.0mの砂利敷の土砂道を、計画的に延べ3.6km配置する。事業費には3300万円を試算した。

 農業用水は水源を地下水、排水も地下浸透が多く、用排水路が未整備の状態。排水路は小排水路を延べ4.5km計画。このうち延べ3.0kmについては、用水路同様、草刈りなどの維持管理の負担を軽減するため、暗渠化(φ350~700)で計画した。延べ1.5kmの小排水路はU40~90×40~60ミリで装工する。排水路の整備により、巻川に排水する容量が増加するため、2カ所の排水樋門のうち上流側の断面を改修して拡大させる。なお、下流の排水樋門は既存施設を利用する計画。排水路の整備には1億3800万円を試算している。

 生態系保全施設では、湧水が見られる南東エリアの排水路を利用して石積ワンド工を計画している。

 非農用地の創設には1.0haを計画し、市が(仮称)上奥沢7号線を延伸するほか、既設の市道下深田上奥沢線を拡幅改良する予定。上奥沢7号線は地区西側を圃場整備の完了している上奥沢地区から北進。新設の延長は約700m。幅員が9.25mで、片側に歩道2.5mを確保する計画。下深田上奥沢線は、地区東側を南北に貫通しており、計画では円滑な交互通行ができるよう、延長約650mについて全幅7.0mを確保する計画。

 事業実施に当たっては、大田原市土地改良区への編入を予定している。

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