早期にルート再検討 国道123号那珂川大橋 架け替えの実現目指す(県道路建設課)

[2018/1/23 茨城版]
 県は国道123号の那珂川に架かる那珂川大橋について、古い橋ではあるものの橋梁自体は健全なことから老朽化対策の観点での架け替えは「極めて困難」とする一方、幅員が狭く大型車のすれ違いに支障を来たしている現在の状況は早期に改善する必要があると認識しており、別の場所への架け替えを検討している。これまでの概略ルートは、周辺の地域の状況が大きく変化しているため再検討が必要となっていることから、県は十分に調査して早期にルートを確定し、那珂川大橋の架け替えの実現に向けて取り組んでいく考えだ。

 県議会第4回定例会の一般質問で、鈴木定幸議員(自民)が国道123号御前山バイパス(仮称)の整備に関連し、那珂川大橋の架け替えについて富永幸一土木部長の答弁を求めた。

 国道123号は、栃木県宇都宮市と本県の水戸市を結ぶ重要な広域幹線道路であるとともに、観光産業の振興や地域住民の日常生活にとっても欠かすことのできない重要な路線となっている。

 このうち、常陸大宮市野口地内の区間は幅員が狭く屈曲していることから、常陸大宮市御前山総合支所東側の市道交差点から東に向かって約600mの区間について県が国道123号御前山拡幅事業を進めており、本年度は道路改良工事を実施している。

 また、これと連続する県道那須烏山御前山線までの約700mの区間については、常陸大宮市が合併市町村幹線道路緊急整備支援事業で内原下川原線の整備を進めており、本年度は用地取得および道路改良工事を実施している。

 これら2つの区間は、完成すれば一体として御前山バイパス(仮称)の一部となるものだが、これらの区間の整備だけでは、水戸方面へ向かう交通は那須烏山御前山線を経由し、依然として現在の那珂川大橋を通過することとなる。

 この那珂川大橋は、御前山地域の風景に溶け込んだトラス橋であり、完成後68年が経過している大変古い橋梁ではあるが、25年度に橋梁点検を実施した際には「橋自体は健全である」との結果が出ている。また、28年3月に改訂した橋梁長寿命化修繕計画でも、「橋の安全性については支障がない」という結果となっている。

 これらを踏まえて、富永部長は「橋梁の老朽化対策という観点からの架け替えを実施することは、極めて困難な状況にある」と答弁した。

 しかしながら、一方で国道123号は栃木県との広域的な交通ネットワークを構成する路線であり、大規模災害時には緊急輸送を担う重要な道路であることから、「幅員が狭く、大型車とのすれ違いに支障を来たしている那珂川大橋の現在の状況は、できる限り早く改善しなければならない」との認識も示した。

 これまでも、こうした経緯から御前山バイパスの全体を整備することで水戸方面との円滑な連絡を確保するため、現在の事業区間より東側の那珂川に架かる橋梁を含む区間について、地元の要望なども踏まえながら国の河川整備計画と整合を図った概略ルートの検討を行ってきている。

 しかしながら、この検討を実施してから10年以上の時間がたっており、その間に国道123号周辺の地域の状況は大きく変化している。特に、那珂川大橋に近接する「道の駅かつら」では道の駅と那珂川の水辺を一体的に利用できる「かわまちづくり」計画が24年度に策定され、国土交通省と城里町によって那珂川の親水護岸や、道の駅から那珂川まで続く遊歩道などの整備が行われている。また、御前山ハイキングをはじめとして季節ごとのイベントが実施され、道の駅利用者が年々増加するなど、近年、地域振興施設としての重要性がますます高まってきている。

 このようなことを踏まえて、富永部長は「御前山バイパスを今後整備していくに当たって、まずはルートの再検討を行うことが必要ではないかと考えている」と話した。

 この再検討に際しては、新橋の架橋位置や将来の河川堤防の計画高が大幅に高くなることによる影響、あるいは、現在国道に交差している赤沢茂木線など3本の県道の取り付け方法、さらには「道の駅かつら」へのアクセス方法など、解決すべき多くの課題がある。さらに、この地域は風光明媚で御前山県立自然公園に指定されていることから、架橋計画にあたっては周辺環境とコストの両面に配慮することも必要となってくる。

 富永部長は「このように考慮すべき事項は多数あるが、県としては地元の意見や要望を踏まえながら、今後十分な調査を行うことでできる限り早くルートを確定し、那珂川大橋の架け替えの実現に向けて、取り組んでいきたいと考えている」と答弁した。

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