味噌工場に喫茶と案内所 栃木市が重伝建地区活用案 特定建物は保存修復 32年度にフリースペース新設

[2018/1/18 栃木版]
 栃木市は、伝建地区の拠点として、嘉右衛門町地内にある味噌工場跡地の施設整備を構想。このほど、嘉右衛門町重伝建地区味噌工場跡地保存活用計画の素案をまとめた。同案によると、伝統的建造物の保存改修や新たな建物の整備も行い、まちづくりや観光などに活用。敷地西側の例幣使街道沿いのまちガイドゾーンを先行オープンさせるとし、既存建物を改修する喫茶とビジターセンター・インフォメーションは30~31年度に改修。新設するフリースペースは、32年度に工事を行うとしている。

 味噌工場跡地は西に例幣使街道、東にぬかり沼用水通りが通っており、同地区は県内唯一の国重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)に選定されている。跡地の敷地は5977.84平方mで、土蔵、工場、門、塀などの建造物(計約5543.59平方m)があり、旧例幣使街道沿いには江戸時代の蔵も所在する。

 市は同跡地について施設整備に先立ち、敷地内の伝統的建造物の保存方針や重伝建地区の拠点施設としての活用方針、敷地全体のゾーニングやデザイン等を定めるため、嘉右衛門町重伝建地区味噌工場跡地保存活用計画を策定することとなった。計画策定業務は、AIS総合設計(宇都宮市)が担当している。

 味噌工場跡地は、歴史の香り漂うレジャーの場に再整備する。伝統的建造物を使った斬新な施設活用で、未来の嘉右衛門町をけん引。市民も観光客も積極的に活動できる場づくりを行うという。

 特定建物は原則的にすべて保存し修復する。一部機能については、伝統的建造物等のため制約があり、建物を新築して機能整備を行う。延べ床3000平方m以内で建造物を増築し、下屋の設置を検討。現在のところ、耐震診断を行っており、診断結果を踏まえて耐震化等を実施。施設整備にあたっては、文化庁の指導を受けながら事業を進めるとしている。

 敷地北側は「町を楽しむレクリエーションゾーン」とし、レストラン、物販店、工房などを配置。敷地南側は「まちを創るまちづくり」ゾーンとし、フリースペース、ミニギャラリー、ゲストハウス、多目的スタジオ、事務所などを配置。例幣使街道沿いの敷地中央西側は「まちを知るまちガイドゾーン」とし、ビジターセンター、喫茶・資料館などを配置し、トイレや休憩等の機能を盛り込み、地元住民の防災機能を備えるとした。

 敷地中央部には大屋根を設置し、工場跡地に残された遺構を保存。ぬかり沼用水通り沿いにイベントスペースや事務所にも利用できる施設を新設。敷地北側に、レストラン等の付属スペースの施設を新設。例幣使街道沿い北側には、防災備蓄保管庫も整備する。

 例幣使街道沿いでは、先行オープンするまちガイドゾーンの施設を整備するとしている。中央にある4棟の施設は、北側を喫茶に、南側をビジターセンター・インフォメーションに改修するという。喫茶とビジターセンター・インフォメーションの南側には、施設を新設。地元のまちづくりや、観光客の集客などに活用するフリースペースにするという。フリースペースは、災害時の防災一次避難所にも活用するとした。

 まちガイドゾーンの施設は、喫茶とビジターセンター・インフォメーションは32年度、フリースペースは33年度にオープンする見込み。敷地北側のレクリエーションゾーンは二次オープンとし、整備内容や運営内容について民間事業者と協議し、先行オープンエリア整備中に計画を検討するとした。敷地南側のまちづくりゾーンは三次オープンとし、計画を随時更新しながら順次整備に着手するとしている。

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