泉町再開発事業費が倍増 一般会計1300億円超 普通建設費は約361億円(水戸市予算案)

[2018/2/27 茨城版]
 水戸市の高橋靖市長は26日、記者会見を開いて30年度の当初予算案を公表した。一般会計は前年度当初から50億1700万円、率にして4%増となる1300億1300万円を計上。23年度から8年連続で過去最大規模を更新し、初めて1300億円を超えた。一方で、特別会計は10会計の合計が8.3%減の540億7640万円、公営企業会計も2会計の合計が4.3%減の288億3050万円となり、これらをあわせた予算総額は前年度比0.5%減の2129億1990万円と、8年ぶりに減少に転じた。一般会計の増加分を見ると、4大プロジェクトについては事業費が約11億円減少しており、通常分の増額分約61億円が押し上げた格好。社会保障費や保育所運営費の増額のほか、泉町1丁目北地区市街地再開発事業費の増や中学校エアコン設置事業、吉田小学校長寿命化工事など小中学校施設整備費の増が大きく影響している。

 4大プロジェクトの予算額は合計179億0300万円で、前年度の189億8480万円から10億8180万円、率にして5.7%減少した。新ごみ処理施設の事業費が80億1290万円(275.9%)、東町新体育館が3億9640万円(10.4%)増額しているが、事業の収束に向かっている新庁舎が94億8570万円(77.4%)減少した。

 通常事業分では、泉町再開発に20億0160万円(98.7%)増の40億2980万円をはじめ、中学校のエアコン設置に10億8000万円などを盛り込んだ。この結果、性質別の普通建設事業費は360億8569万円となり、前年度から5%増加している。内訳は、補助事業分が98.7%増の232億0459万円、単独事業分が43.2%減の128億8110万円となる。

 特別会計は、国民健康保険会計が医療費以外を県に移管するため、257億5920万円と17.5%減少。公営企業会計は、水道事業会計が新庁舎整備に係る負担金の減少に伴い、9.3%減の99億1980万円となる。

 4大プロジェクトを見ると、新庁舎建設事業は3カ年継続事業の3年目に入り、31年1月4日の全体オープンに向けて工事完了を目指す。新庁舎はRC造地上8階地下1階、延べ面積4万0188平方mの規模で、大成・株木・昭和・コスモ・菅原JVなどが施工中。このあと31年度には、駐車場など外構工事を予定している。

 新市民会館整備事業は、実施設計や施設運営の検討に係る委託料として1060万円を予算化。現在は伊東豊雄建築設計事務所・横須賀満夫建築設計事務所JVで施設建築物の実施設計を進めているが、この段階から施工予定者の技術提案などを設計に反映させるECI方式を導入することとしている。近く施工予定者選定にかかる公募型プロポーザルを公告して、5月中にも施工予定者を決定する見通しだ。

 この事業は泉町1丁目北地区再開発事業の複合施設の核として組み込まれるため、これとあわせて泉町1丁目北地区市街地再開発事業費に市街地再開発事業補助金や公共施設管理者負担金、市街地再開発組合の貸付金として40億2980万円も予算化。泉町周辺地区整備事業でも、周辺道路の用地補償や建物調査などに3億3300万円を確保する。

 新ごみ処理施設整備事業は、新清掃工場の施設整備に97億3076万円、第三最終処分場の施設整備に9億2360万円、アクセス道路整備事業に2億6253万円の計109億1690万円を盛り込んだ。新清掃工場は、整備・運営事業の事業者に「日立造船グループ」を選定しており、昨年4月から工事に着手している。全体計画は28-31年度継続事業で227億8692万円とする。

 第三最終処分場は当初、29-31年度の3カ年事業としていたが、埋立施設建設工事の発注手続きを再度実施するため、事業期間を1年延ばして32年度までとし、総事業費は55億円となる。市は近く再公告を行い、市議会で工事契約の承認を得て着工する考え。浸出水処理施設については、性能発注方式のため引き続き設計を進めていく。

 東町運動公園整備事業も、3カ年継続事業の3年目として42億1000万円を予算化し、31年4月のオープンに向けて工事完了を図る。この施設は国体の会場となるスポーツコンベンション型アリーナで、RC造一部S造地上3階地下1階、延床面積1万6804平方mの規模。施工は清水・岡部・東洋JVが担当し、総事業費は99億5000万円を見込む。

 通常事業を部門別で見ると、企画総務部門では旧山根小学校利活用事業で1億5160万円を計上し、校舎や体育館の耐震補強工事などを実施する。閉校した施設を活用し、学校法人リリー文化学園が学校・幼稚園の教育事業や地域交流、生涯学習事業を実施することで山根地区の活性化を図るもので、31年度に事業を開始する。

 市民協働部門は、国体会場となる青柳公園、総合運動公園および市立サッカー・ラグビー場に防犯カメラを設置する。西谷津池ではため池を埋め立て、市民運動場として多目的グラウンドを整備するため、6000万円を盛り込んだ。

 生活環境部門は、下入野地内に建設する新たな斎場の整備に向けて、環境影響評価や都市計画決定の手続きを進めるため、1400万円を計上。31年度に基本設計、32年度に実施設計を策定したあと、33年度から35年度で建築工事や外構工事を実施して、36年度の供用開始を予定する。

 浜見台霊園では、拡張して従来型墓地350基と合葬式墓地2000基を整備する計画で、30年度は従来型墓地の実施設計と用地取得、合葬式墓地の基本設計に1000万円を確保した。従来型墓地は31-32年度に造成や区画整備工事を、合葬式墓地は31年度に実施設計を策定して32年度に整備工事を予定する。

 保健福祉部門は、新たな保健所の整備で2カ年総額18億9600万円の継続費を設定した。32年度の中核市移行に向け、市独自の保健所を整備するもので、現保健センター既存棟(RC造3階建て、延べ3200平方m)の改修や増築棟(RC造3階建て、延べ1900平方m)の建設を2カ年で実施して、32年度当初の開所を目指す。

 また、同じく中核市移行に伴う動物愛護センター(仮称)の整備では、基本・実施設計委託料に1600万円を予算化。建設地には旧療育センターの跡地を活用し、31年度に施設整備工事を行って32年4月の中核市移行に備える。

 産業経済部門は、水戸芸術館東地区駐車場整備事業で駐車場事業会計に実施設計や地質調査の委託料4030万円を計上した。新市民会館の来館者や周辺施設の利用者のため、5層6階、300台収容の立体駐車場を整備するもので、31年度から33年度にかけて整備工事を予定する。

 弘道館東側用地の整備では、30年度に広場やトイレ、駐車場を整備するため、9800万円を予算化する。弘道館東側の国有地を取得して観光客の利便性向上施設を整備する事業で、広場・トイレには5000万円、駐車場には4800万円を配分する。

 都市建設部門は、内原駅周辺地区整備事業で橋上駅舎や自由通路、駅前広場の実施設計や用地・補償費に2億8450万円、南口進入路などの実施設計や用地・補償費に5850万円の計3億4370万円を盛り込んだ。30年度で設計をまとめて31年度から工事に着手し、33年度内の完了を目指す。

 消防部門は、南消防署の移転改築事業で基本計画の策定や地形測量を実施するため、740万円を予算化した、老朽化や狭あい化が進む南消防署を元吉田町地内に移転改築する計画で、この後は31年度に基本・実施設計を策定し、32-33年度で造成工事、34-35年度で本体工事を予定する。

 教育部門は、中学校の空調設備整備事業に10億8000万円を盛り込み、14校で設置工事を行う。28-29年度で小学校29校と義務教育学校1校で設置しており、30年度の中学校14校で、長寿命化改修工事を実施する吉田小学校を除き全校での設置が完了する。

 その吉田小学校は、校舎棟の長寿命化改良事業の1期事業を30-31年度で実施するため継続費11億3300万円を設定し、30年度分5億4800万円を予算化した。学校施設の長寿命化事業ではこのほか、上上野小学校校舎の実施設計に1400万円、内原中学校体育館および武道場の工事費に2億6200万円を計上する。

 水道部門は、基幹管路や浄水施設の耐震化に9億6156万円、管路や浄水施設の老朽施設更新に9億6645万円、鉛製給水管の撤去更新に5億3785万円を盛り込む。下水道部門は、管渠建設改良事業に29億9774万円、ポンプ場建設改良費に5億7675万円、処理場建設改良費に6億4983万円をそれぞれ予算化している。

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