神栖二中増築に継続費 普通建設費26%増 神栖地域病院再編を支援 アリーナ見直しは効果無し(神栖市予算案)

[2018/3/2 茨城版]
 神栖市(石田進市長)は、5日開会の市議会第1回定例会に提出する新年度予算案を明らかにした。一般会計は429億0300万円で、前年度から16億1900万円(3.9%)増加した。5年連続で400億円を超え、市政施行以来2番目の予算規模となる。増加の主な要因は、神栖中央公園防災アリーナ(仮称)整備運営事業や本庁舎耐震改修事業、中央図書館空調設備更新、認定こども園どあい(仮称)建設事業、国体に向けた施設整備事業、神栖第二中学校建設事業などの大規模建設事業に取り組むためで、これら6事業の事業費は約40億円を計上する。

 一般会計を性質別で見ると、普通建設事業費は76億3292万円で、前年度から15億6359万円(25.8%)も増加している。内訳は、補助分が30億7710万円(26.2%増)、単独分が44億3403万円(26.9%増)、県営事業負担金が1億2178万円(10.4%減)となる。

 特別会計は、国民健康保険特別会計の制度改正による減少が影響し、4会計の合計が195億6614万円と9.1%の減。公共下水道事業特別会計は、北公共埠頭雨水幹線整備事業費の増加などで28.9%増の33億9983万円となっている。水道事業会計は、知手配水場更新(配水池、配水塔建設)事業費の減などで18.5%減少し、37億1176万円となった。この結果、予算総額は661億8090万円で前年度から1.8%減少したものの、過去4番目の規模を維持した。

 主な事業のうち、新規事業では病院再編統合推進事業補助金に2億3000万円を計上し、神栖済生会病院と鹿島労災病院の再編統合に要する経費の一部を県とともに負担する。30年度は分院の整備や神栖済生会病院内の改修工事が予定されており、これら再編統合にかかる経費の3分の1を補助する。

 さらに、この統合で役目を終える鹿島労災病院の建物は有効利用が可能か検討するため、896万円を計上して施設の構造や改修時に発生する経費などを調査する。調査後には利活用検討委員会を設置し、福祉機能や保健機能など幅広く検討する予定としている。

 農地利用状況調査では、波崎地区の農業振興を図るため、現況農地の利用状況を把握して土地改良事業の方向性を検討する。調査は土地改良事業の事業主体となる県で実施し、神栖市は事業費1050万円の4分の1となる262万円を負担する。調査面積は1660haで、GISを活用し地番図や航空写真をもとに農地利用状況図を作成する。

 このほか主要事業は、認定こども園整備事業で3億7740万円を予算化し、認定こども園どあい(仮称)を整備する。植松幼稚園の園舎が著しく老朽化が進み、園児数も急激に減少していることから、認定こども園を整備して子育て支援の充実を図る。

 建設地は土合東2丁目地内の、第3給食共同調理場に隣接する市有地を活用する。ここにS造平屋約1399平方m、定員135人規模で建設する計画で、基本・実施設計は汎連合設計(水戸市)が策定。工事は2月9日に一般競争入札を行っており(結果公表保留)、31年4月の開園を目指す。

 また、待機児童解消対策事業として民間保育園の整備や既設園の認定こども園化に伴う増改築整備にも助成する。31年4月開設を予定するのは、知手地域への定員140人規模の民間保育園新設と、大野原地域へ定員90人の民間保育園新設、下幡木地域の既存園の認定こども園化による定員30人増となっている。

 学校施設の整備は、神栖第二中学校で生徒数増加による教室数不足に対応するため、校舎棟を増築する。RC造3階建て、延べ1672平方mに11教室を設ける計画で、基本設計は眞建築設計室(水戸市)、実施設計は根本英建築設計事務所(土浦市)が担当。30・31年度継続費に8億7700万円を設定して、32年4月の利用開始を目指す。

 また、トイレの洋式化や給水管の改修は30年度、4億0940万円を計上して大野原西小、やたべ土合小、波崎第一中、波崎第四中の4校で実施する。このほか、やたべ土合小と神栖第三中、神栖第一中では外壁改修工事の設計を策定し、神栖第一中は1億3020万円でグラウンドの整備工事を実施する。

 国体開催準備事業では実行委員会の経費に加え、神栖海浜運動公園内の施設整備に2億7312万円を計上し、仮設駐車場やサッカー場駐車場、テニスコートの人工芝、トイレなどを整備する。

 北公共埠頭雨水幹線整備事業は、神栖地区の浸水被害軽減のため、浸水した実績のある区域を対象に排水路や雨水ポンプ場を整備する。25年度に整備着手し、全体の整備には約20年以上の期間を要する見通し。30年度は29年度の繰越分3億6300万円と30年度当初分の9億4366万円を確保して、シールドマシンの製作および準備に入り、和田山緑地内からポンプ場までシールド工法で整備する。

 道路の整備は、市道整備事業費に3億0200万円、市道補修事業費に4億6990万円とほぼ前年度並みの額を確保した。新設には測量設計監理委託料4300万円と工事費2億5900万円、維持には同じく委託料2650万円と工事費4億4340万円を配分する。新設路線は神栖地区の市道6-3線や波崎地区の市道3775号線など19路線、改修路線は神栖地区の市道8-1034号線や波崎地区の市道2-19号線など15路線を予定する。

 庁舎改修事業は30年度も4億7097万円を予算化して、本庁舎の耐震補強工事や改修工事を実施する。工事は株木・常総JVが担当し、29年度から31年度までの3カ年継続12億8018万円を設定。30年度は1・2階の耐震補強工事や空調設備改修、アスベスト除去工事などを実施する。

 なお、石田市長が掲げていた防災アリーナの規模の見直しについては、検討の結果「見直しによる明確な削減効果は認められない」と結論付け、10日にはこの結果を市民に示して意見交換会を開催する。また、30年度予算案には20億6464万円を計上して、アリーナの建設や案内看板の整備などを実施する。

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