湊地区統合小で実施設計 30年度予算案 湊線延伸の事業認可取得へ(ひたちなか市)

[2018/3/6 茨城版]
 ひたちなか市の本間源基市長は2月28日、定例市議会を前に記者会見を開き、30年度当初予算案などの提出議案について説明した。一般会計当初予算は、前年度当初比1.5%減の534億8800万円となった。主な事業は、統合校建設事業で実施設計や用地取得を進めるほか、高場陸橋の4車線化に向けた地盤改良工事を実施する。また、佐和駅東西自由通路整備では基本設計、湊線の延伸計画では事業認可取得に向けて基本計画を策定する。このほか、上坪浄水場更新事業や雨水幹線整備事業、和田町常陸海浜公園線整備事業、勝田清掃センター解体事業などを盛り込んだほか、見直しを進めている土地区画整理事業では事業推進へ予算を増額している。

 30年度の予算編成に当たって本間市長は、雨水幹線整備の推進など「災害に強い安全・安心なまちづくりを第一に置いた」と述べたほか、土地区画整理事業では見直しが完了した地区について、20年以内の事業完了を目指して予算を増加したことなどを説明した。また、一般会計は前年度当初比1.5%の減額となったものの、3月補正に前倒した雨水幹線整備事業や小中学校のトイレ改修工事費などを加えると、実質的には若干の増加になるとしている。

 一般会計に占める普通建設事業費は48億6253万円で、小中学校改築事業や親水性中央公園、六ツ野スポーツの杜公園の完了などにより前年度当初比43.1%の減少。特別会計や水道事業会計を含めた総額は前年度当初比0.6%減の965億2181万円で、上坪浄水場の更新が本格化する水道事業会計や六ツ野土地区画整理事業特別会計などが伸びる一方、一般会計や国民健康保険特別会計などの減額により前年度を下回っている。

 主な事業のうち、統合校建設事業には6億6808円を予算化し、実施設計や用地取得、周辺道路整備などを進める。この事業は、少子化などに伴い湊地区の小中学校5校(磯崎・平磯・阿字ヶ浦小学校、平磯・阿字ヶ浦中学校)を統合するもので、5校の中心付近に位置する海浜鉄道湊線沿いの民有地(磯崎町)を取得して整備する。湊線は、新校の建設に併せて新駅を設置する計画だ。

 建物はRC造やSRC造で、延べ面積は校舎棟と屋内運動場・武道場棟、プール管理棟合わせて約1万3000平方m程度を想定。昨年から相和技術研究所(千葉県習志野市)で基本・実施設計の策定を進めており、30年度中には実施設計と用地取得を完了させ、建設工事を31-32年度で行う。湊線の新駅も32年度末までに設置し、33年度の供用開始を目指す。総事業費には約50億円を見込む。

 ひたちなか海浜鉄道湊線の延伸計画には、鉄道事業法による事業認可取得などに向けて500万円を予算化する。この事業では、阿字ヶ浦駅から国営ひたち海浜公園の西口付近に至る延長3.1kmについて、36年度の運行開始をめどに計画を進めている。当初、新駅は3カ所を予定していたが、土地区画整理事業内とコストコ東側の最終地点となる2カ所に設置する。

 本年度は、事業認可取得に向けた資料とするため基本計画を策定中で、30年度は国交省などと協議の上で基本計画として決定し、事業認可の申請や取得へと進める。概算事業費は、高架橋区間の延長などの見直しに伴い約78億4000万円に増額された。事業認可を30年度中に取得する考えで、認可取得後の事業は湊鉄道が主体となって進め、市では財政的な支援を行っていく。

 都市計画道路東中根高場線のJR跨線橋「高場陸橋」の4車線化計画は、昨年末からトーニチコンサルタント(水戸市城南)で詳細設計をまとめている。新橋は既存橋の北側に設置し、幅員は既存橋より若干縮小する。アプローチ部分は盛土構造とし、跨線橋部分の延長は41m。老朽化が進んでいる既存橋は、現在耐荷重が20tまでとなっているものを25tまでに引き上げる考えで、31年度中に既存橋の老朽化対策などを進めていく。

 30年度にはアプローチ部分の盛土工事に向けた地盤改良に着手する計画で、事業費に4億1527万円を計上した。総事業費には約17億5000万円を見込み、JRとの協議も進めながら34年度の供用開始を目指す。

 佐和駅東西自由通路整備事業には2100万円を予算化し、基本設計などに着手する。自由通路は西口にある既存の駅前広場と、区画整理事業で新たに整備される東側の駅前広場を結ぶ。28年度にまとめた基本計画では、自由通路などの設置場所や規模などを定め、自由通路に接するように橋上駅舎を整備する。基本設計策定後にはJRと協定を結び、34年度ごろの完成に向けて工事を進めていく。新駅舎は35年度ごろの供用開始を予定し、自由通路と合わせて総額25億円を投じる。

 上坪浄水場更新事業には23億0177万円を予算化し、昨年から進めている配水池や導水管・配水管の整備などを行うほか、新たに沈殿池やろ過池などの浄水処理施設や電気・機械設備工事に着手する。耐震化や取水源確保などを目的に隣接地に移転改築するもので、全ての工事を終えるのは32年度を予定し、33年度からの供用開始を目指す。概算事業費は120億円を見込む。

 和田町常陸海浜公園線整備事業には4億5939万円を計上し、家屋移転や道路改良工事などを実施する。この道路は、南側の魚市場付近から船窪土地区画整理事業内を通り、北側の県道常陸海浜公園線までを結ぶ延長6.2kmで計画する。このうち、区画整理事業内の延長580mを津波避難路として整備を急ぐ。31年度末の完成を目指し、全体事業には約10億円を投じる。

 土地区画整理事業計画の見直しでは、6376万円を予算化した。土地区画整理事業については、昨年9月定例議会で組合施行から市施行となった六ッ野土地区画整理事業に対して特別会計が設置され、46年度の完了を目指して事業を進めることとなった。事業計画の見直しは、これまでに5地区が完了している。残る2地区(佐和駅東、阿字ヶ浦)でも見直しを進め、佐和駅東地区では自由通路と新駅舎の整備に関連し、駅前広場にアクセスする都市計画道路の整備を先行して進めていく。

 新規事業では、勝田清掃センター解体事業に2カ年で8億9000万円、旧生涯学習センターと青少年センターの解体事業に9700万円、都市公園整備事業に1億1990万円などを予算化。都市公園については阿字ヶ浦第2公園や津田第2公園などの整備を計画する。

 このほか、雨水幹線整備事業では高場や大島流域、平磯駅踏切周辺の冠水対策に向けて3月補正での前倒し分を含め総額6億6845万円を投じる。また、民間保育所の建て替え支援に1億8385万円、東石川高野線の未開通区間整備に7750万円、親水性中央公園整備事業に1億5982万円、下水浄化センターの水処理施設増設工事などに2カ年で6億5000万円を予算化。旧那珂湊第二高校跡地の利活用には6130万円を予算化し、集いの場や総合型地域スポーツ活動の拠点とするための施設改修などを実施していく。

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