県外企業立地で1位 29年通期工場立地動向 組織改正し誘致を促進(県立地推進室)

[2018/4/5 茨城版]
 経済産業省が発表した29年(1-12月)の工場立地動向調査結果によると、本県は「県外企業立地件数」で全国第1位、「工場立地面積」と「工場立地件数」で同4位となった。また、電気業を除いた製造業等でも「県外企業立地件数」が全国第1位となり、全6項目中2項目で全国第1位を達成している。県は、分譲価格を見直すとともに新たに「立地推進局」を設置するなど、引き続き多くの企業誘致につなげていく考えだ。

 調査結果によると、本県の工場立地件数は前年比15.9%増の51件、面積は36.4%減の89ha、県外企業立地件数は59.1%増の35件となった。件数は1位の静岡県(95件)と44件の差、面積は1位の北海道(152ha)と63haの差となり、県外企業立地件数は2位の栃木県(28件)を7件上回った。

 太陽光発電事業の影響が大きい電気業を除き、製造業にガス業、熱供給業を加えた製造業等で実質的な状況で見ると、前年比で件数は前年比25%増の50件で全国第4位、面積は5%減の88haで同第3位、県外企業立地件数は70%増の34件で第1位となる。なお、全国トータルで見ると件数が1009件で前年度比1.7%増、面積が1228haで9.4%増、県外企業立地件数が349件で15.9%増となる。

 過去10年間(平成20-29年)の累計で見ると、件数は512件(1位は静岡県の656件)で全国第5位ながら、面積は1010ha(2位は静岡県の725ha)、県外企業立地件数は291件(2位は兵庫県の201件)でいずれも第1位と、引き続き全国トップクラスの状況が続いている。電気業も含めた場合は、件数もあわせて3項目全てが全国第1位となっている。

 県立地推進室によると、昨年度に引き続き坂東インター工業団地をはじめ圏央道沿線地域に多くの企業の立地があったほか、圏央道県内区間全線開通を契機に本県に注目が集まり、引き合いが県全域に広がっていることを、県外企業立地件数で全国トップを達成できた主な要因に挙げている。

 業種別の動向は、件数で金属製品製造業器具製造業が14件(27%)と最も多く、次いで輸送用機械器具製造業が7件(14%)、食料品製造業が5件(10%)となっている。また面積は、件数と同様に金属製品製造業器具製造業が18.8ha(21%)と最も大きく、次いではん用機器具製造業が13.7ha(15%)、輸送用機械器具製造業がが10.9ha(12%)となっている。

 地域別の動向は、県北6件(臨海部4件、山間部2件)の8ha、県央6件の9ha、鹿行1件の4ha、県南18件の26ha、県西19件の41ha。県南、県西地域で昨年に引き続き県外企業を中心とした多数の立地が続いており、これにより県外企業立地件数で1位を獲得できたとしている。

 県南地域は、地域内にある「阿見東部工業団地」や「TX沿線萱丸地区」に大型の企業立地があった。大消費地である首都圏に隣接するため、近年多くの企業立地が見られるが、さらに圏央道の県内区間が全線開通となったことから、引き統き圏央道沿線地域への企業の立地需要は非常に高いと考えられる。

 県西地域も、圏央道沿線の「坂東インター工業団地」に複数の企業の立地があった。圏央道沿線の新たな工業団地の分譲も控えており、県南地域と同様、企業の立地需要が非常に高いとしている。

 また県北地域は、7件のうち5件が産業再生特区または津波補助金、本社機能移転補助金の採択を受けた案件であり、これまでと同様、県北沿岸部の補助金対象地域への立地の大きな後押しとなっていると考えられる。

 この結果を踏まえ、県立地推進室は「工業団地の分譲価格を見直して競争力のある価格設定を行うほか、新たに産業立地や工業団地整備、土地販売を一体的に推進する立地推進局を設置するなど、県内への立地を加速させるとともに本県の立地優位性を広くPRし、多くの企業誘致につなげていきたい」と話している。

 以下、29年の代表的な新規立地企業は次の通り。

▽SMC(工場の生産ラインや産業用ロボットなどに主に使用されている空気圧制御機器の製造)=しもつま桜塚工業団地(下妻市)、11.2ha
▽加藤製作所(建設機械向け部品製造)=坂東インター工業団地(坂東市)、6.6ha
▽セントラル硝子(ガラス製品、化学製品などの製造、加工)=つくばエクスプレス沿線萱丸地区(つくば市)、3.6ha
▽雪印メグミルク(プロセスチーズなどの製造)=阿見東部工業団地(阿見町)、2.8ha

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