国道6号機能強化など 21事項43事業を要望 社会資本の充実で地域発展へ(県央地域首長懇話会)

[2018/7/26 茨城版]
 県央地域9市町村の各首長で組織する「県央地域首長懇話会」(座長・高橋靖水戸市長)は24日、県の31年度予算概算要求に対し、地域内で実施される事業の促進を盛り込むよう求める要望書を大井川和彦県知事に提出した。要望項目数は21事項43事業で、このうち4事項(4事業)は県央地域全体の要望として全市町村が要望した。個別の市町村の要望は、水戸市が水戸勝田環状道路の整備促進を、笠間市が茨城中央工業団地(笠間地区)や県畜産試験場跡地への利活用とアクセス道路の整備を、ひたちなか市が主要地方道水戸那珂湊線の整備を、那珂市が国道118号バイパスの整備を、小美玉市が茨城空港の利用促進や関連道路の早期整備を重点要望に位置付け、それぞれ事業の促進を求めた。

 懇話会は水戸市、笠間市、ひたちなか市、那珂市、小美玉市、茨城町、大洗町、城里町、東海村の5市3町1村で構成する。当日は各首長らが県庁を訪れ、大井川知事に県央地域内の主要事業の促進や各種支援の充実を要望した。

 要望に先立ち、座長の高橋市長は「県央地域では昨年度から、定住自立圏共生ビジョンに位置付けた医療や福祉、地域交通など7分野の事業に取り組み、人口の定住につなげて持続可能な圏域を目指している」と説明。これらの取り組みをより効果的にするため「広域交通ネットワークなどの社会資本をさらに充実させ、広域連携によって有効に活用し一層の発展を目指さなければならない」と述べて、要望事項の実現と県央地域発展に向けた県の支援を求めた。

 要望書では、県央地域全体の要望として▽財政支援制度の創設について▽小児医療および周産期医療体制の確立に向けた支援について▽一般国道6号の整備促進について▽社会資本総合整備事業について──の4項目を挙げた。

 このうち「財政支援制度の創設」では、災害時に重要な情報伝達手段を確保するため、防災行政無線整備のデジタル化の推進を国に働きかけ、県の新たな支援制度の創設も要望した。また、アナログ無線を活用しながらデジタル化に移行する自治体にも配慮し、アナログ無線の継続運用期間の延長を国に働きかけるよう要望。施設の統廃合による公共施設建築物の除却や改修、教育ICT機器整備やICT支援員の人材育成に対する助成制度の創設も求めた。

 「一般国道6号の整備促進」は、広域交通ネットワークの根幹を成すこの路線の機能強化が不可欠だとして、水戸市地内の国道50号バイパス交点付近の渋滞対策をはじめ東海村地内(船場-石神外宿間)や茨城町地内(小美玉市行政界-長岡間)の4車線化、小美玉市地内(石岡市行政界-茨城町行政界)バイパスの早期事業化を国に働きかけるよう要望した。

 「社会資本総合整備事業」は、交付金の配分が減少し事業の実施に影響が生じているとして、防災・安全交付金事業、道路事業、都市再生整備計画事業、市街地整備事業および住環境整備事業の一層の推進を図るため、事業費補助の充実を国に働きかけるよう求めた。

 各市町村個別の要望では、小美玉市が茨城空港の利用促進をはじめ、石岡小美玉スマートICアクセス道路(仮称)の早期整備や、百里飛行場連絡道路のうち国道355号玉里石岡バイパスと百里飛行場南北線(仮称)の早期事業化を要望した。

 笠間市は、茨城中央工業団地(笠間地区)への企業誘致と関連する主要地方道大洗友部線や石岡城里線バイパスの整備、および旧県畜産試験場跡地の利活用と友部ICのアクセス道路となる県道平友部停車場線の早期整備を要望した。山口市長は、茨城中央工業団地の分譲価格大幅引き下げを改めて大井川知事に感謝し、引き続き企業誘致に尽力を求めた。

 大洗町は大洗海岸の浸食対策、茨城港大洗港区の整備促進と周辺の賑わいの創出、都市計画道路吉沼磯浜線や水戸南ICから大洗町をつなぐ広域道路の早期事業化を要望。小谷町長は、なかでも大洗港区について「大型クルーズ船の受け入れを可能とするため、機能強化が不可欠」として、第4ふ頭の岸壁の延長を早期に図るよう求めた。

 那珂市は、国道118号の整備について要望した。海野市長は、国道118号の「那珂・大宮バイパス」整備事業で第1期施行分の延長8.3kmのうち、那珂市中里地内から同飯田地内まで区間が未だ事業化されていないとして、4車線化の整備促進を要望。また、水戸勝田環状道路の一部を担う都市計画道路菅谷飯田線についても「那珂ICから後台駒潜交差点までの県道昇格と4車線整備、あわせて国道118号から那珂ICまでの早期事業化を」と求めた。

 城里町は国道123号桂・常北バイパスで、開通済み区間の北側となる圷-粟間の早期整備を要望。上遠野町長は旧圷小学校前の道路に接続する区間まで開通に目途がついたことを感謝するとともに、「別途、常陸大宮市と要望している那珂川大橋架け替えの効果を発揮するためにも、橋の手前にあるこの区間の整備が必要」と訴えた。

 東海村は、国道245号線の拡幅について要望した。山田村長は、茨城国体の会場となる阿漕ヶ浦公園の入口まで目途がついたことに感謝するとともに、北側の久慈大橋に近い300m区間の早期事業化を要望。「久慈大橋の残る2車線分をどこに架けるかが課題だと思うが、日立市や常陸大宮土木事務所、高萩工事事務所との調整も必要となるので、知事のご決断を」と話した。

 ひたちなか市は、主要地方道水戸那珂湊線の整備を要望。この路線は那珂湊おさかな市場から国営ひたち海浜公園に至る重要な観光道路で、散策やサイクリングを楽しむ人も増えてきているが、平磯から阿字ヶ浦までの2900m区間は歩道も無く道路も狭いなため、歩行者や自転車の安全が確保できず観光バスも迂回せざるを得ない状況。昨年度から社総交を活用し、磯崎漁港から平磯までの850m区間で護岸と合わせた道路整備に取り組むことになったが、この道路整備の早期着手と、整備にあわせて歩道や自転車専用道路を設置することを求めた。

 茨城町は、主要地方道大洗友部線の茨城中央工業団地(駒渡側)から国道6号までの延長3.1kmについて、茨城中央工業団地への企業誘致を図るため早期整備を要望。また茨城町地内の駒場から海老沢までの未改良区間も、幅員が狭いうえに通学路に指定されていることから、早期に整備を図るよう要望した。

 これら要望に対し、大井川知事は「県央地区の発展のために医療、インフラ、財政支援などについて皆さんのご意見を反映させながら、予算に限りもあるので優先順位をつけて取り組んでいきたい。どう優先順位をつけたのか、しっかりと説明責任が果たせるようやっていくつもり」と答えた。

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