生産性向上や働き方改革に重点 31・32年度の入札参加資格審査 ICT施工を追加(県監理課)

[2018/10/2 茨城版]
 県土木部監理課は、31・32年度県建設工事等請負業者入札参加資格審査(格付)基準を公表した。「技術等評価点」(旧主観点)の見直しでは、生産性向上や働き方改革の促進に向けた取り組みや、県が重点的に推進する施策に関する取り組みについて重点的に評価するよう改正。新規項目で「新たな技術の導入」(ICT施工)を追加するとともに、ワーク・ライフ・バランスや女性活躍、常勤雇用・若年者雇用などに積極的に取り組む者への配点を増やした。入札参加資格や格付制度の改正は、今回から建設コンサルタントにも社会保険等の加入を義務付けるとともに、審査の結果昇級することになっても申し出により残留できる残留措置制度を創設。また、今回から適用期間が4月1日からに変更となるのに伴い、入札参加資格審査の定期受付も前倒して11月6日から12月3日までに変更している。入札参加資格審査の申請方法や改正内容の詳細は、10月上旬に同課のホームページへ掲載される見通し。

 今回の建設工事の入札参加資格審査基準の改正の考え方は、「建設業における生産性向上と働き方改革促進に資する取り組み」および「県が重点的に推進する施策に対する取り組み」について、重点的に評価するよう技術等評価項目を改正する。

 評価項目は、従来の「客観点」を「経営事項審査評価点」に、「主観点」を「技術等評価点」に、それぞれと呼称を変更する。総合点数は、全国統一の基準で客観的に評価する「経営事項審査評価点」(旧客観点)と、県独自の基準で客観的に評価する「技術等評価点」(旧主観点)の合計で算出し、格付業種5工種はこの総合点数に応じて格付を行って有資格者名簿を作成する。

 技術等評価項目(旧主観点)は今回、建設業における生産性の向上と働き方改革促進に資する取り組みに加点するよう見直している。新規項目として「新たな技術の導入」(ICT施工)を追加し、国や県、市町村または特殊法人などが発注するICT活用工事(県外での施工も含む)の施工実績を有する者に10点を加点する。

 19・20年度から主観項目になっている「ワーク・ライフ・バランス」(週休2日等)は、労働政策課の「仕事と生活の調和推進計画」の届出または少子化対策課の「結婚・子育て応援宣言」の登録に対する加点を従来の5点から2点に変更するとともに、労働環境の改善に関する取り組みやその成果に対する加点を新たに追加する。

 追加の内容は、「仕事と生活の調和推進計画」に基づく長時間労働の是正、休日増加、育児・介護休業(休暇含む)の取得などの取り組み実績がある場合に5点を加点。その内容が週休2日または4週8休の場合は、さらに5点を加点することで、改正後は最大で計12点を配点する。

 「女性活躍」の項目では、従来の内容に加えて申請日現在において、女性活躍推進法第8条に基づく一般事業主行動計画を労働局に届出した者に5点を加点し、配点を現行の計5点から改正後は計10点に引き上げる。

 「常勤雇用・若年者雇用」は、従来の常勤職員の増加やその職員が35歳未満の場合への加点に加え、増加した職員が35歳未満の若年者でさらにインターンシップの受入、就職説明会など若年者の入職を促す取り組みを行っている者に職員1人あたり5点を加算。この加点条件の追加で、配点の上限も現行の30点から40点へと引き上げる。

 「技術者の確保・育成」は従来、雇用している技術者の資格に応じた加点やCPDS・建築CPDの一定の学習履歴を有している職員の在籍に対する加点を行っていたが、今回から建築CPDに設備CPDも加えるとともに、過去2年の取得ユニットまたは単位の総数に応じて加点するよう改正する。これにより、配点の上限も40点から50点に引き上げる。

 「企業立地」は、従来の企業立地に関する情報提供による加点に加え、30年6月8日以降、AIやIoT、ロボット、次世代自動車など国内外の新たな成長分野の本社機能・研究所などの移転に関する情報を県に提供し、移転成立通知が成された場合に10点を加点するよう改正する。

 「工事成績」は、現行では工事成績の配点に受注件数の配点を加算した合計で算出したが、改正後は件数に応じた加点部分について、補正係数を工事成績の素点に直接乗じる方式に変更する。補正係数は、成績点数に加算される数値の上限を10点に設定。平均点数が65点以上の場合、工事成績の現行配点は最大350点だったが、改正後は最大360点となる。

 「優良工事表彰」の項目は、対象年度を従来の定期受付を実施する年度を含む過去3年度から、29・30年度の2年度に変更。また30年度の知事表彰受賞者は、配点が20点から30点に引き上げられる。「社会貢献活動」は、防災協定に基づき実際に防災活動を行った者に対する配点を、現行の上限20点から改正後は10点に引き下げる。なお、「指名停止」や「監督処分」、「障害者雇用」、「労働安全衛生」、「環境配慮」の項目については、今回改正はなかった。

 入札参加資格および格付制度に関する改正では、今回新たに「残留措置制度」を創設し、入札参加資格審査の結果で昇級(B→Aなど)する場合であっても、事前の申し出があれば現在の等級へ残留することを可能にする。

 社会保険加入対策(未加入業者の排除)は、前回の建設工事に続いて、今回から建設コンサルタント業務委託についても全ての入札参加資格業者に社会保険等の加入を義務付ける。

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