概算事業費に約25億円 健康増進施設基本設計 来年度から3カ年で整備(水戸市)

[2018/10/03 茨城版]
 水戸市はこのほど、新ごみ処理施設整備事業用地に設置する健康増進施設について、三上建築事務所(水戸市)が取りまとめた基本設計の概要を公表した。RC造一部S造平屋、約4400平方mの施設には温浴施設や屋内プール、トレーニング室などを配置し、これに防災機能や公園の機能を持たせる。概算事業費には、設計・工事監理費1億円、工事費23億円など合計25億円を想定。本年度は実施設計まで策定し、31年度から着工して33年度末の事業完了を目指す。

 健康増進施設の基本設計によると、基本方針には▽地域住民の健康増進と憩いの場となる施設▽市内外から人々が集まり、地域の活性化につながる施設▽地城の防災拠点となる施設▽周辺環境と調和する施設──を位置付けた。

 建築場所は水戸市下入野町地内の市街化調整区域で、面積約2万6000平方m。周辺には北側に市道常澄6-0015号線が、西側に新ごみ処理施設のアクセス道路となる市道常澄8-3656号線が走る。建物はRC造一部S造平屋建て(プール見学スペースのみ2階)、面積約4400平方m、高さ約8・4mで計画する。

 内部には、約30~40人が利用できる浴場(露天風呂やサウナなど)をはじめ、水泳教室や小中学校の水泳活動などにも利用できる25m×6コースの屋内温水プールや幼児用プールを設ける。

 また約50~60人が各種トレーニングを行えるトレーニング室、約50~60人が体操やダンスなどを行えるスタジオ、約40~50人規模のカルチャー・スクールなどが行える会議室を計画し、スタジオと会議室は災害時に地域住民の避難場所としても活用する。

 このほか、地域住民による農産物等の販売スペースや災害時の備蓄倉庫、事務室などの管理諸室を設けるとともに、外部にはグラウンドゴルフ場3コースや児童遊具・健康遊具のある芝生広場、駐車場を整備する。

 配置計画によると、建物は施設の視認性を高めるため、道路沿いに配置する。駐車場は乗用車約210台、身障者用5台、自転車約30台、大型バス4台分を確保するとともに、家族連れや高齢者の送迎を考慮して車寄せを設ける。

 芝生広場は見通しの良い場所に配置し、未就学児や小学生向けの遊具や健康遊具を設ける。グラウンドゴルフ場は敷地南側に3コースを整備し、あわせて屋外トイレや用具などを収納する屋外倉庫を設ける。

 平面計画は、主要な諸室を外部に面して配置し、建物中央部には温浴、水泳、トレーニングで使用する更衣室を集約する。また、誰でも利用しやすいよう、主な利用者スペースを1階に集約する。

 建物の外観は、地域の風景と調和する緩やかな勾配屋根の、軒の高さを抑えた建物とする。あわせて、景観や日影による周辺農地への影響を考慮して建物の高さを抑える。高さを抑えることでメンテナンスを容易にし、軒の出を大きくすることで日差しや雨だれから外壁を保護する。また、屋内での活動を外部に伝え、自然光も取り入れるため、ガラス面を多用する。

 内部仕上は、用途に合わせて耐久性やメンテナンスを考慮した材料、また快適性や環境負荷低減に考慮した材料を選定する。材料に木材を積極的に活用することで、温かみがあり親しみやすい空間とする。

 構造計画は、建物の骨格としての安全性と、それを持続する耐久性を満足する構造とし、大地震が発生しても躯休の変形を最小限に留め、地域住民の一時避難を可能とする。目標性能は、耐震安全性が災害時の一時避難施設となるため区分をII類、重要度係数を1.25とする。

 主たる構造は、高い耐久性と耐火性に優れたRC造とし、プールやトレーニング室などの開放性が高い部屋は小断面部材で構成できるS造を採用する。構造形式は、耐震壁付ラーメン構造。架構形式はRC造が耐震壁を東西南北方向にバランスよく配置し、S造がシンプルに単材の梁を掛け渡して開放性の高い大空間を創出する。基礎形状は、地表から2~3mの深さにある安定した地盤を支持層として直接基礎を採用する。

 各設備は、電気設備が各電灯、動力盤までの幹線ルートを最短経路で計画し、保守点検が容易で更新性、増設性に優れた方式とする。電灯設備はLED照明器具や人感センサー照明などを採用して、消費電力を削減する。不審者の進入を監視する監視カメラ設備の設置をはじめ、太陽光発電設備や蓄電池を設けて災害時には避難場所となるスタジオ・会議室の災害用電源を確保する。

 機械設備は、空調設備を電気式ヒートポンプエアコン方式とし、給湯設備はセントラル給湯方式のほか、給湯負荷低減のため真空管式太陽熱温水器を併用する。ガス設備は、LPG供給設備とする計画としている。

 事業スケジュールは、29-30年度の基本設計に引き続き30年度は実施設計を策定する。建物工事は31年度後半から着工し、33年度末までの3カ年で施工。外構工事については33年度単年で実施して、33年度末の事業完了を目指す。

 概算事業費は、設計・工事監理費が基本設計費1000万円、実施設計費6000万円、工事監理費3000万円の計1億円、工事費が建物工事費21億円、外構工事費2億円の計23億円を想定。その他備品費1億円をあわせ、事業費の合計に25億円を見込む。

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