終了まで70年と1兆円 東海再処理施設 廃止措置計画に同意(県と東海村)

[2018/10/11 茨城版]
 県と東海村は4日、日本原子力研究開発機構から提出されていた「東海再処理施設の廃止措置計画」に同意した。国の原子力規制委員会では6月に認可していたが、地元自治体が同意したことで、約70年をかけて、約9870億円を投じる廃止作業に着手する。

 再処理施設は東海村村松の同機構核燃料サイクル工学研究所内に立地し、原子力発電所の使用済み核燃料からプルトニウムとウランを取り出す国内初の施設。昭和52年に運転開始してから平成19年に運転停止するまで、約1140tの再処理を行った。

 原子力機構は26年9月に廃止措置計画書を県と東海村に提出するとともに、原子力規制委員会に廃止措置計画認可申請を提出していた。その後、県の原子力審議会や原子力安全対策委員会における審議を経て、廃止措置を安全かつ計画的に進めていく方針であることを確認した。

 廃止措置計画は、放射性物質を取り扱う施設について汚染された機器の撤去、建家の汚染除去などによる管理区域解除までの計画を取りまとめており、これらが終了するまでには約70年を必要としている。放射能レベルの高い液体状の放射性廃棄物に伴うリスクの早期低減(ガラス固化)を当面の最優先課題とし、これを安全・確実に進めるため、施設の高経年化対策と新規制基準を踏まえた安全性向上対策を重要事項として実施する。

 また、今後使用しない分離精製工場など4施設については先行して廃止措置へ移行するが、設備などが汚染されているため当面は設備などの洗浄や除染を行い、機器解体は平成40年以降に行う計画。なお、廃止措置の全期間の全工程を詳細に定めることは困難であることから、決定次第、逐次廃止措置計画の変更申請を行う予定だ。

 廃止措置に要する費用は、約7700億円(施設解体費、放射性廃棄物処理費、放射性廃棄物処分費)のほか、当面10年間の安全対策費などに約2170億円が必要と見込んでいる。

 今後の県の対応としては、安全対策や作業の詳細について機構が段階的に具体化していくことから、引き続き安全対策委員会で審議するとともに、作業の進捗に応じて適時立ち入り調査などを実施し、廃止措置の安全性を確認していく予定だ。

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