県有地の譲渡を陳情 廃棄物処理施設の共同整備で(高萩市と北茨城市)

[2018/11/03 茨城版]

 高萩市(大部勝規市長)と北茨城市(豊田稔市長)は新たに廃棄物処理施設を共同で建設するため、2日に両市長が県庁を訪れて、建設地となる県有地の譲渡などを求める陳情書を齋藤章県民生活環境部長に手渡した。両市は広域での廃棄物処理を可能とする施設の建設地に相応しい場所として、両市の中間地点付近の県有地(北茨城市中郷町小野矢指の山林、合計4万9766平方m)を挙げ、県に譲渡を求めた。

 大部高萩市長が陳情書を手渡すと、齋藤部長は「内容についてしっかり受け止め、検討させて頂きたい。国の交付金関係は、事務的に出来ることは協力して進めたい。県有地の譲渡については、県としての土地の利用も検討しなくてはならず、両市の境界の市有地などに建設地に適した土地があるのではないかと思われるところもあるため、この点についてはしっかり検討して頂きたい」などと返答した。

 豊田北茨城市長は、「市の所有地の有無にかかわらず、最適地として両市で県有地を選定した。この土地を使わせてもらいたい、という陳情でありそれを伝えてほしい。市もこれまで検討を重ね、その上で最適地としたので、よろしく検討をお願いしたいということ。まず持ち帰って大井川知事に内容を伝えてほしい」と、再度陳情の意味について説明した。これを受け、齋藤部長は改めて「陳情をしっかり受け止めて検討する」と返答した。

 廃棄物の処理に関して、両市はそれぞれに課題を抱えている。高萩市は赤浜地区に所在した北部衛生センターを、ダイオキシン排出規制の強化などから14年12月に運用を停止。現在は同敷地内に24年に建設したリサイクルセンターを使用して、資源物の分別作業のみを行っている。可燃物については日立市への委託を経て、民間業者への処理委託が約8年間続いており、年間で約1億9000万円(30年度当初予算による)の支出となっている。

 また、北茨城市では清掃センターについて、自市のみでの再整備を念頭に基本計画の策定前調査などを進めてきた。施設は昭和54年の建設から39年が経過したことに加え、東日本大震災で発生した膨大なごみの処理が更なる負担をかけ、大規模な修繕を行いながら使用を続けているためだ。

 30年度当初には、高萩市・北茨城市の両市長による意見交換でそれぞれの抱える懸案事項や課題を話し合い、この中で北茨城市側からごみ処理について共同で行うよう提案があり、これを受けて共同で広域処理を目指すことになった。

 事前の調査などを経て、7月から両市の担当課で話し合いを重ね、10月初めに北茨城市役所内に建設準備室を設置した。10月末には両市の市長と市議会議員、実務担当者が武蔵野クリーンセンター(東京都武蔵野市)へ出向き、先進事例の調査を行っている。

 今後準備室では、整備費として環境省の「循環型社会形成推進交付金」の交付申請を行うため本年度中に地域計画を策定し、これと合わせて交付される東日本大震災の特定被災地で適用される「震災復興特別交付税」も活用したいとしているが、建設地の決定が前提となることから、遅くとも今月中の回答を県に求めている。

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