庁舎はDBかDBOで 対話型調査の結果 年度内に整備方針決定(下妻市)

[2018/12/27 茨城版]
 下妻市は19日、市複合防災施設整備等官民連携事業のサウンディング型市場調査結果を公表した。調査には6事業者が参加したが、いずれも官民連携(PPP)手法を導入する場合の事業スキーム・契約形態について、新複合庁舎はDB方式かDBO方式が、地域交流センターはDBO方式かBTO方式が適正との意見がほとんどだった。市では今回の意見を参考にしたうえで、本年度中に整備方針を決定したい考えだ。

 市では現在、老朽化や耐震性が問題となっている本庁舎や市民文化会館、下妻公民館などについて、その機能を集約化した複合施設の整備の準備を進めている。

 計画では、本城町地内に新複合庁舎と地域交流センター(複合防災施設)、余剰地への民間施設建設を予定する。なお、新複合庁舎は市庁舎と保健センターを、地域交流センターは市民文化会館と公民館の機能を複合化した施設とし、民間施設については庁舎などの移転で発生した余剰地を民間事業者へ貸し付けることを予定する。

 このうち、複合防災施設と民間施設の整備・運営については、PPP手法の導入を検討。そこで今回、PPP手法を導入する場合の事業スキームや導入の効果と課題を整理し、事業の実施可能性について検証することを目的に、民間事業者と対話する場を設けた。

 サウンディング型市場調査の実施にあたり、市は前提条件に新複合庁舎の完成を最優先とし、既存施設解体後の敷地に新施設を整備するローリング式の整備手順で、現庁舎敷地を余剰地として活用することを設定。そのため、整備手順は[1]市民文化会館・公民館の解体[2]新複合庁舎の整備[3]庁舎・保健センターの移転[4]地域交流センターの整備[5]旧庁舎・保健センターなどの解体[6]旧庁舎用地の活用──という順番を想定している。

 主な対話項目には、▽事業の範囲・区分について▽PPP手法を導入する場合の事業スキーム・契約形態について▽施設整備の手順について▽維持管理・運営方法の効率化について▽事業期間について▽新複合庁舎・地域交流センターへの民間収益施設併設の可能性について▽地域交流センターの運営におけるコンセッション方式の導入の可能性について▽余剰地活用について──などを盛り込んだ。

 このうち事業範囲については、それぞれの施設を一体で整備する場合と、個別事業として区分する場合のメリット・デメリットについて対話を実施。その結果、▽3施設を一体の事業とする▽新複合庁舎のみを別事業とし、地域交流センターと余剰地活用を一体とする▽3施設それぞれを別事業とする──という3案が望ましいという意見が多数であった。

 PPP手法を導入する場合の事業スキームは、新複合庁舎はDB方式かDBO方式、地域交流センターはDBO方式かBTO方式が適正との意見がほとんどだった。また、余剰地活用事業における土地の取り扱いについては売却が望ましいが、定期借地でも活用できる可能性はあるとの意見が出た。

 施設の整備手順は、市の提案した手順が妥当とされた。民間収益施設併設の可能性は、新複合庁舎と地域交流センターで共用できる便益施設はどちらか1カ所に設けるべきという意見や、独立採算で運営する場合は規模や運営形態などを十分検討する必要性を指摘する意見が出た。

 地域交流センターの運営におけるコンセッション方式の可能性については、市民会館や公民館の収支状況を踏まえると、市の支援があったとしても大幅な改善は見込めず、導入は困難という意見が出た。

 余剰地活用は、▽短期借地契約を更新する契約形態で、地元小売店舗などを誘致したほうが良い▽飲食・物販店舗の立地の可能性はある──といった意見が提案された。

 市では今回の意見を参考にしたうえで、本年度内にも整備方針や新庁舎等建設基本計画を策定する方針。31年度内にも基本設計を策定し、実施設計などに着手したい考えだ。なお、基本計画策定支援と新市庁舎等建設基本設計・事業者選定支援、複合防災施設等整備官民連携調査については、パシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が担当している。

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