市内業者が6割占める 4大プロジェクトの発注状況 市内業者活用に配慮(水戸市)

[2019/2/1 茨城版]
 水戸市は「市役所新庁舎」「新清掃工場」「東町運動公園体育館」「新市民会館」の4大プロジェクトにおける、市内工事業者の参入状況を明らかにした。まだ工事を発注していない「新市民会館」を除き、3施設を受注した特定建設工事共同企業体7社の構成員全26社を見ると、市内業者は16社と約6割を占めている。市内業者の施工実績は、下請負業者への発注を含めて市役所新庁舎建設工事が請負金額の約40%、東町運動公園体育館建設工事が約34%となり、新清掃工場建設工事は現在のところ約16%となっている。

 市議会の第4回定例会で、袴塚孝雄議員が4大プロジェクトにおける市内工事業者の参入状況について尋ね、市側が明らかにした。

 それによると、4大プロジェクトの発注方式は「市役所新庁舎」で従来の設計施工分離発注方式、「新清掃工場」でDBO(公設民営)方式を導入し、「東町運動公園体育館」と「新市民会館等施設建築物新築工事」では施工者が設計段階から関与するECI方式を採用するなど、各事業の特性を十分考慮し、早期完成を目指して新たな入札契約方式を積極的に導入してきた。

 各プロジェクトにおける市内企業の参入状況は、市役所新庁舎、東町運動公園体育館、新清掃工場、第三最終処分場埋立施設および浸出水処理施設を受注している7つの特定建設工事共同企業体の全構成員数26社のうち、市内業者は16社となっており、約6割が参入している状況となっている。

 また、市内業者の施工実績は下請負業者への発注を含め、市役所新庁舎建設工事が請負金額の約40%、東町運動公園体育館建設工事が同じく約34%で、新清掃工場建設工事は現在のところ約16%となっている。

 袴塚議員が、これらの工事における市の入札基準との整合性を質したのに対して、市は入札参加条件について「水戸市建設工事及び委託業務の契約事務に関する規程」に基づき、工事の確実な施工と品質確保のため事業の規模、技術の難易度などの特性を勘案し、建設業法に基づく総合数値や施工実績を考慮するとともに、地元企業の育成に資する適切な条件設定に努めてきたと説明。

 さらに特定建設工事共同企業体の結成についても、工事の難易度や各工種の有資格請負業者数の組合せのバランスなどから判断し、競争性を確保しながら構成員数などを決定してきたと説明した。

 続けて袴塚議員は、国体や東京オリンピック関連の施設整備の完了後、または市施設の耐震長寿命化後の、工事数減少時における地元業者育成についても質問した。

 これについて市は、地元の建設業者が社会資本の「作り手」「守り手」であり、災害支援など様々な面で大きな役割を担っていることから、社会資本の整備・管理水準のレベル維持のためにも、中長期的な育成確保が不可欠との考えを示した。

 そのため市も、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」に基づき、建設業の適正な利潤が確保できるよう最新単価の採用や見積聴取を行い、価格調査などを実施するなど適正な予定価格の設定に努めている。

 また、入札参加資格認定時における各請負業者の総合数値の算定において、市内業者に独自に加点する主観数値項目を設定することで、事業者の技術力の向上や社会的貢献についても適切に評価している。

 さらに工事の発注では、一般競争入札で経済性・競争性に留意しながらも、特殊な工事を除き市内に本社がある地元業者を入札参加資格者としている。

 総合評価方式の入札では若手技術者の確保・育成、災害対策の評価項目とともに、地域経済の活性化や地元企業の受注機会の確保の観点から、一部の大型工事で市内業者の活用を加点評価する発注方式を採用しており、引き続き総合評価方式の活用を図っていく方針を示した。

 市としては、「市内業者の保護・育成についても市の重要な責務である」と認識しており、工事の規模、特性などを勘案しながら地元企業の経営環境や労働者の処遇改善が図られるよう、今後も市内企業の活用に配慮した発注に努めていく考え。

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