国補正で公共事業費追加 防災・減災や国土強靭化に対応 フラワーパーク改修へ1.8億円(県の補正予算案)

[2019/2/28 茨城版]
 県は27日、県議会19年第1回定例会に追加提案する本年度の補正予算案を明らかにした。一般会計は、国の補正予算に伴って公共事業費に193億6900万円を追加するとともに、地方創生拠点整備交付金を活用してフラワーパーク振興対策事業やつくば創業プラザ分室整備事業の事業費を計上した。TPPへの対策としては、農業の担い手確保・経営強化への支援や農畜産物輸出拡大に向けた施設整備への支援などを盛り込んでいる。このほか、鹿島セントラルモールの売却や北茨城市への公共用地売却などの議案などをあわせ、3月4日の本会議で追加提案する予定だ。

 今回の補正額は、一般会計が195億2100万円を減額して、補正後の総額を1兆1054億4900万円としている。また、特別会計は132億9700万円、企業会計は38億6300万円をそれぞれ減額し、これらをあわせ補正額は366億8100万円の減。これにより、補正後の最終的な予算規模は1兆8143億3800万円となる。

 主な歳出の補正は、国の補正に関連し公共事業費に一般会計で193億6900万円、全会計をあわせると194億6900万円を追加する。国の第2次補正は、追加歳出およそ3兆円のうち1兆円強を「防災・減災、国土強靭化」に配分しており、県もこれをもとに道路の法面や冠水の対策、河川の治水対策、土地改良事業などに充当する。一方、国補公共事業費の当初分は国の内示額確定などによって、一般会計で57億2400万円、全会計で63億0500万円を減額する。

 同じく国の補正予算に関連し、地方創生拠点整備交付金活用事業ではフラワーパーク振興対策事業に1億8200万円を計上する。県フラワーパークを、魅力向上計画に基づき観光拠点としてリニューアルする事業で、19年度当初予算案とあわせて1億9900万円を確保する。

 県は民間企業の経営感覚と発想を活かし、施設の改修や運営体制の見直しを行う計画で、繰り越したうえで19年度には基本・実施設計の策定や一部ワークショップ施設(展示温室)の改修などを予定する。20年度は改めて事業費を計上し、実施設計のほかレストラン新設など施設整備を実施する計画となっている。

 つくば創業プラザ分室整備関連事業は、ベンチャー企業の創業促進と利便性向上を図るためインキュベーション施設を整備・運営するもので、補正予算案には設計費や工事費として6200万円を、19年度当初予算案には運営費9200万円を計上した。つくば市東新井の民間ビルを県が賃借し、1階に事務所兼事業活動支援室と30平方m程度のオフィス2室、4階にオフィス4室を設置する内容で、4月から9月にかけて実施設計の策定と工事を行い、10月から運営を開始する予定だ。

 TPP対策としては、国補公共事業費の中からTPP対策分として土地改良事業に29億3600万円を配分し、生産コスト削減のための農地の大区画化や畑地の高機能化を推進する。担い手確保・経営強化支援事業にも3億7700万円を計上して、農地中間管理機構を活用している地域で農業用機械・施設導入への支援を行う。

 また新たに、農畜産物輸出拡大施設整備支援事業として1億0200万円を計上する。欧米輸出に対応したHACCPなどの高度な衛生管理基準を満たした牛肉処理加工施設の整備を支援するもので、茨城町の茨城県中央食肉公社が22年度の完成を目指して実施する施設整備を支援する。

 原子力災害対策は、UPZ10km圏内の社会福祉施設が実施する放射線防護対策を支援するため、3億6800万円を予算化。今回は2施設の対策を支援する予定だ。

 さらに、今後の事業実施のため企業立地促進基金に企業誘致活動強化事業分で19億円、国民体育大会・障害者スポーツ大会開催基金に8億3000万円、地域医療介護総合確保基金に10億6100万円を積み増すとともに、今後の県債償還に備えて県債管理基金にも52億円を積み増す。

 これら増額の一方、国補公共事業費の当初分に加えて中小企業融資資金貸付金や企業誘致活動強化事業、工場立地促進融資資金貸付金などで実績に伴い減額。農地集積総合支援事業や社会保障関係費、退職手当も実績に伴い減額するなど、年度末の整理を行った。

 繰越明許費は、一般会計で総額802億4500万円、特別会計で154億9500万円を設定する。前年度と比較して、一般会計は67億7400万円(9.2%)、特別会計は48億1100万円(45%)の増となる。

 補正予算案のほか、条例案では鹿島セントラルモールの廃止に伴い同施設の設置及び管理に関する条例を廃止する条例を提出する。この施設は鹿島セントラルビルと一体的な運用を図るため、鹿島都市開発株式会社(神栖市)に1億5795万2000円で売却する案も提出する。

 県有財産の売却処分案はこのほか、北茨城市と高萩市が計画するごみ処理施設の用地として、北茨城市中郷町の32万8428平方mを北茨城市に8195万7150万円で売却する。

 また、常陸大宮市宮の郷町の事業用地9万1350.56平方mはカーレポ株式会社(水戸市)に6億6503万2076円で、つくば市みどりの二丁目の戸建住宅建設用地3万8330.37平方mは萱丸地区住宅事業者向け土地分譲事業共同企業連合体に13億0501万1111円で、阿見町吉原の業務施設用地8万5354.61平方mは株式会社トーモク(東京都)に12億1940万円でそれぞれ売却する案の承認を求める。

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