真弓トンネルに6.5億円 当初予算案 かなさ笑楽校の3階を改修(常陸太田市)

[2019/3/7 茨城版]
 常陸太田市(大久保太一市長)の19年度当初予算案は、一般会計が251億6100万円で、前年度当初比6.5%増と3年連続で増加した。主な事業は、市道0139号線整備事業で詳細設計や用地取得などに6億5033万円、東部地区開発促進事業に1億5261万円などを予算化。かなさ笑楽校では改修工事費に着手し、JT跡地利活用事業では周辺道路整備や事業者募集、新宿・西宮線では道路改良工事、防災行政無線整備事業ではデジタル化に向けた設計、水府小・中学校整備事業では新たに体育館の整備へ設計に着手する。

 一般会計の歳出を性質別で見ると、普通建設事業費は45億2565万円となった。清掃センター基幹的設備改良事業や市道0139号線整備事業費の伸びなどで、前年度当初比18%増加した。特別会計と企業会計を含めた予算総額は、前年度当初比7.3%増の428億4539万円。新年度からは、公営企業法の適用で下水道事業特別会計など特別会計4会計を企業会計に移している。

 市道0139号線整備事業は、詳細設計委託料や用地取得費などを予算化する。日立笠間線の阿武隈山脈を東西に挟んだ常陸太田市と日立市間は、急峻な山岳地で幅員も狭く、一部は道路形態のない交通不能区間となっている。このため、県が延長約1.6kmのトンネル区間を含む総延長約5.5kmのバイパスを計画し、1997年に日立笠間線真弓ルートとして事業に着手した。

 その後は事業費などの問題で進んでいなかったことから、2市が合併特例債を活用して進めることとした。事業を委託された県では、昨年早々から準備段階として環境調査や道路予備設計、地質調査などに着手。昨年秋からは地質や測量などの各種調査、道路橋梁の詳細設計などに着手しており、新年度も引き続き詳細設計などを進めるとともに、用地取得などを行う計画だ。

 宿泊型の体験・滞在型交流施設「かなさ笑楽校」は、3階部分の改修工事に9906万円を計上した。同様施設との競合や集客力の減少傾向などから計画されたもので、新しい体験メニューなどで他施設との差別化を図り、子どもも大人も楽しめる場の提供を目指す。改修するのはこれまで使用していなかった3階部分で、音楽室や図書室などを当時の雰囲気を残しながら改修し、計4部屋の宿泊機能を整備する。設計は眞建築設計室(水戸市)が策定し、19年度に単年で工事を行う。

 東部地区開発促進事業は、組合施行による土地区画整理事業に向けて、都市計画区域への編入など5月ごろの告示をめどに法的手続きを進める。この事業では、昨年末に地権者で構成する市東部土地区画整理組合準備会と清水建設など民間事業者からなる業務代行予定者が、まちづくりの基本方針などを定めた基本協定書を締結した。市役所北側にある旧国道349号と国道349号バイパスに挟まれた約26haに商業系施設を呼び込む計画で、今後は準備会と業務代行予定者が地権者に対して事業計画案の説明などを行い、8月ごろにも組合を設立する。順調に進めば、34年度に一部でまちびらきを行う計画だ。

 水府小・中学校整備事業はこのほど、りんかい日産建設・小池住建JVなどで校舎建築工事に着手した。新年度は引き続き校舎建築工事を進めるほか、体育館の設計に着手する。校舎棟は木造一部RC造2階建て延べ4734平方mで、12月ごろの完成を目指す。設計は岡田新一設計事務所と柴建築設計事務所の設計共同企業体がまとめた。体育館も20年度ごろの着工に向け、設計や解体工事などを進める。

 都計道新宿・西宮線には5965万円の事業費を確保し、道路改良工事や用地購入などを行う。この道路は、進徳幼稚園付近から都計道停車場増井線(通称・西バイパス)までの延長約140mを補助道路で結ぶもの。幅員約9・5m(片側1車線、片側歩道)の道路を幼稚園付近から西バイパスの斎場付近まで接続し、高低差の部分は盛土で対応する。

 JT跡地の利活用事業では2677万円を予算化し、外周道路予定地の埋蔵文化財発掘調査や道路整備などを行う。この土地は、17年9月にJTから譲り受け、現在は宅地開発を中心に土地利用を進める予定としている。敷地面積は約1万6000平方mあるが、宅地開発などを行うには周辺の道路が狭あいなため、敷地の周囲を活用して周辺道路を拡幅する。順調に進めば、事業者の公募も行う意向だ。

 このほか、防災行政無線整備事業ではデジタル化に向けた設計などに2618万円を予算化し、19-25年度の7年間で事業を進めていく。スポーツ施設整備計画策定事業費には422万円を計上し、老朽化した施設の計画的な更新などの施設整備計画を策定する。小中学校、幼稚園や保育園には、安全対策でそれぞれ防犯カメラの設置を計画している。

 土木関係では、市道0139号線とのネットワーク道路となる林道整備事業費に5123万円、新宿天神林線など社会資本整備総合交付金事業(防災安全)に1億3195万円、高柿千寿線など道整備交付金事業に2億7460万円、橋りょう長寿命化事業に8503万円などを確保した。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.