6号東海拡幅を事業化 19年度事業概要 県内補助事業費が12%増 霞ヶ浦導水石岡トンネルの工事再開(関東地方整備局)

[2019/3/30 茨城版]
 国土交通省関東地方整備局はこのほど、国の19年度予算成立を受けて、整備局管内の予算配分をまとめた。管内の配分事業費は2兆0942億円で、前年度当初(1兆9221億円)から9%増となった。本県の補助事業費は1335億1100万円(復興庁計上分254億1400万円含む)で、前年度当初比12.1%増となっている。本県関係の主な直轄事業は、鬼怒川緊急対策プロジェクトに121億5000万円を投じるほか、霞ヶ浦導水事業で那珂導水路工事などに23億2000万円、東関道水戸線(潮来~鉾田)に89億8000万円、牛久土浦バイパスに36億1000万円などを投じる計画だ。また、国道6号では新規事業として東海拡幅に5000万円の事業費を確保したほか、新年度の道路調査の見通しとして、国道6号の未整備区間の都市計画手続きや概略ルート・構造の検討に向けた調査を進める計画だ。

 整備局所管事業の基本方針は、▽被災地の復旧・復興▽国民の安全・安心の確保▽力強く持続的な経済成長の実現▽豊かな暮らしの礎となる地域づくり──の4分野に重点化するための経費を計上。特に重要インフラの点検結果などを踏まえた防災・減災、国土強靱化のための緊急対策を集中的に講じる。社会資本整備では、既存施設の計画的な維持管理・更新を図りつつ、将来の成長の基盤となり、安全で豊かな国民生活の実現に資する波及効果の大きな政策・プロジェクトを各地で戦略的に展開する。

 整備局の主な取り組みでは、「社会インフラの老朽化対策の取り組み」として予防保全の考え方によるインフラメンテナンスの推進や、メンテナンスデータのオープン化、革新的技術の導入などを図る。また「働き方改革と生産性向上の取り組み」では、担い手確保と生産性の向上を推進し、整備局がとりまとめる「〝地域インフラ〟サポートプランVer3」をもとに、発注者指定方式の適用件数の拡大による建設現場の週休二日の確保、ICT施工の経験がない企業への技術的支援を行う「3Dチャレンジ型試行工事」の開始などによる i-コンストラクションの推進に重点的に取り組み、中小建設企業や地方公共団体を支援する。

 本県関係の主な直轄事業を見ると、霞ヶ浦導水事業では那珂導水路工事(石岡トンネル)など本格的な工事を再開する。この事業は▽水質浄化▽水不足の軽減▽新都市用水の確保──を目的に、流況調整河川として那珂川から霞ヶ浦、利根川までの延長約45.6kmを地下トンネルで結ぶもの。全体事業費は約1900億円で、17年度までに1534億円を投じている。

 現在整備中の那珂導水路は、水戸トンネル(延長約6.8km)と石岡トンネル区間(約延長24.7km)などからなり、これまでに那珂川から水戸立坑までを結ぶ水戸トンネルが完成した。水戸立坑から霞ヶ浦の高浜機場までを結ぶ石岡トンネルでは、全6工区のうち約3割となる2工区分(第2工区、第6工区)の延長7.4kmが09年度までに完成しており、23年度の整備完了に向けて残りの工事を進めていく計画だ。

 鬼怒川緊急対策プロジェクトは、引き続き堤防整備などを進める。この事業は、甚大な被害を受けた鬼怒川下流域を対象にハード・ソフトが一体となった緊急的な治水対策を15年度から進めており、ハード対策には20年度までの6年間に約600億円を投じる。19年度は用地取得・補償や堤防整備などを推進するほか、堤防整備に伴う排水の確保のため樋管改築を行う。

 道路関係では、圏央道の4車線化事業や東関道水戸線、国道6号牛久土浦バイパスなどを進めるほか、新たに国道6号東海拡幅に着手する。

 東関道水戸線(潮来~鉾田)は、函渠・改良・跨道橋工事などを進めていく。この事業では、NEXCO東日本が整備を進めていた鉾田ICから茨城空港北IC間の延長8.8kmが昨年2月に開通。現在は、17年3月に有料事業化された潮来IC(潮来市延方)から(仮称)鉾田IC(鉾田市飯名)までの30.9kmについて、国とNEXCOが共同で事業を進めている。新年度は、早期開通に向けて調査設計や用地買収、橋梁上部・橋梁下部・函渠・改良・跨道橋工事を実施する。

 新たに事業化する国道6号東海拡幅は、那珂市向山から東海村石神外宿に至る延長3・1kmで計画する。当該区間は現在2車線区間で、都市計画決定済みとなっているが、混雑度(交通量/交通容量)が2.00以上と高い状況が続いており、県国道6号道路整備検討会でも「最優先で事業実施に向けた準備を進める」という当面の進め方が示されていた。19年度は、測量や地質調査を実施する予定だ。

 また、県内の国道6号については新年度の道路調査の見通しとして、未整備区間で交通の円滑化を図るため、関係自治体と確認した当面の進め方を踏まえ、都市計画手続きや概略ルート・構造の検討に向けた調査を進める。また渋滞や交通安全など、鹿島港周辺をはじめ、地域における道路交通に関する課題、サービスレベルを把握するためのデータ収集・分析などを行うとともに、路線の必要性、緊急性、妥当性に関する基礎的な調査を実施する。

 このほか補助事業では、地域高規格道路補助事業として常陸那珂港山方線(東海村)の水戸外環状道路に事業費4000万円が認められたほか、高規格幹線道路ICアクセス道路補助として、竜ヶ崎阿見線(牛久市)と江戸崎下総線(稲敷市、河内町)にいずれも圏央道へのアクセス道路として各4000万円の事業費が認められている。このほか、重要物流道路補助として国道294号常総拡幅(常総市、下妻市、筑西市)に5000万円、空港・港湾などのアクセス補助として国道245号久慈大橋(日立市、東海村)に4億円、国道245号日立港区北拡幅(日立市)に7億円、水戸那珂湊線(ひたちなか市)に4億1000万円を確保している。

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