次期石炭灰処分場本年度の完了へ 県北地区調査 北沢トンネルの施工状況など確認(県議会土木企業委)

[2019/5/14 茨城版]
 県議会土木企業委員会(島田幸三委員長)は10日、県北地区を対象に県内調査を実施し、常陸大宮土木事務所や常陸太田工事事務所、高萩工事事務所、茨城港湾事務所の事業の進捗状況を確認した。この中で県は、茨城港常陸那珂港区の次期石炭灰処分場を本年度内に、水深12m岸壁と関連用地、都計道鮎川停車場線、国道123号御前山拡幅を20年度に整備完了するよう精力的に取り組んでいると説明。国道461号北沢トンネル(仮称)も、20年3月の完了に向けて順調に進んでいると報告した。

 現地調査はまず、茨城港常陸那珂港区で直轄事業となる中央ふ頭地区水深12m岸壁(D岸壁)や、県による中央ふ頭地区ふ頭用地・港湾関連用地、および次期処分場の整備状況などを確認した。

 中央ふ頭地区では、水深12m耐震強化岸壁(C岸壁)が16年4月に供用を開始し、現在は完成自動車の北米向けの輸出をはじめ、クルーズ船「飛鳥II」や「セブンシーズマリナー」が寄港するなど、多様な利用が図られている。今後も建設機械や完成自動車の取扱量増加が見込まれることから、20年度の完成を目指して新たな水深12m岸壁や背後ふ頭用地、関連用地(モータープールII期)の整備を進めている。

 D岸壁は延長270m、幅100mで、このうち岸壁から50m区間を国交省、その背後の50mを県が施工している。予定するケーソン据付は全て完了し、現在は国交省で裏込工事、県で埋立工事を進めている。またモータープールII期は、面積10.8ha、収容台数約6500台を見込み、20年度の完成に向けて本年度は路盤工や舗装工、照明灯設置工を実施する。

 次期処分場は、現処分場の沖に東西約700m、南北約800m、面積約56haの枠を作る工事を進めている。現在は、締切部で鋼鈑セルの据付工事を実施しており、本年度の完成を予定。受入容量は約1000万立方mで、埋立期間は20年から39年までを予定する。

 都市計画道路鮎川停車場線(主要地方道日立常陸太田線)は、東工区のJR常磐線アンダーパス施工現場で事業の説明を受けた。この路線は国道6号の諏訪五差路と国道245号を結ぶ道路で、国道245号のさらに東側では国道6号日立バイパス(2期)に接続する。計画延長は850m(幅員25m)で、途中で交差する日立市道中央線から東側(東工区428m)と西側(西工区422m)に分けて整備している。

 02年度から事業に着手し、現在は復興予算を活用して復興・創生期間となる20年度の完了を目指している。西工区は16年度に事業着手して、用地取得率は57.7%。買収が完了したところから工事を進めており、本年度も用地補償と道路改良工事を予定する。

 東工区はJR常磐線を函渠でアンダーパスし、その前後は擁壁を設けて市道や国道に接続する。鉄道影響区間はJR水戸支社に工事を委託しており、その前後は県が施工していて、「JRの工事が一段落したころから、残る工事も実施する」と説明した。

 現地には日立市の小川春樹市長も駆けつけ、「鮎川停車場線は国道6号と245号、日立バイパスを結び、交通渋滞緩和のためにも非常に重要な路線であり、早期完成に向けて引き続きご支援を」とあいさつした。

 国道461号水府里美拡幅整備事業は、北沢トンネル(仮称)の整備状況を視察した。この事業は、常陸太田市上高倉町から折橋町までの区間が狭小で屈曲していることから、1999年に延長7.2kmの事業に着手。このうち上高倉町から下高倉町までの縦軸3.8kmは、2016年度に供用を開始した。

 17年度からは下高倉町から折橋町までの横軸3.4kmの工事へと進み、現在は北沢トンネルの本体工事を実施している。トンネルは延長1581m、全体幅員8mで、16年3月から設計に着手し、NATM工法を採用して本年2月から掘削工事を開始した。起点側、終点側とも現時点で約100mほど掘り進んでおり、20年3月15日までの工期を予定する。

 現地には常陸太田市の大久保太一市長が訪れ、「年間1000万円をかけて交通整理していたが、このトンネルができることを地元は大変喜んでいる。また、トンネル整備にあわせて水道の本管も敷設され、高倉地区の水道事情が飛躍的に改善できる」と述べて、県議会の尽力にも感謝した。

 国道123号は、御前山拡幅・御前山バイパス(仮称)と那珂川大橋の架替を調査した。常陸大宮市野口地区は幅員が狭く屈曲し、那珂川大橋は大型車の交互通行が困難な状況にあることから、現在は東側の主要地方道那須烏山御前山線から西側の国道123号現道まで、延長1.3kmを御前山拡幅事業として実施している。

 04年度からは合併支援道路事業(延長700m)、09年度からは御前山拡幅事業(延長600m)に着手して、これまでに那須烏山御前山線から340m区間を供用。18年度末の進捗率は事業費ベースで85%となっている。

 本年度は、18年度の繰越予算とあわせて事業費約2億5000万円を確保し、延長480mの道路改良舗装工事を計画する。そのほか残区間も事業費はおよそ2億円程度と見込まれており、県は御前山拡幅の20年度の完了を目指している。

 また、那須烏山御前山線から東側の区間については、水戸土木事務所が御前山バイパス(仮称)と那珂川大橋の架替を計画し、地元の要望を踏まえながら概略ルートの検討を進めてきた。今後も十分な調査を行うことでできるだけ早急にルートを確定し、那珂川大橋の架け替えの実現に向けて取り組んでいく方針。この事業とあわせて、常陸大宮市も親水公園の整備を計画しており、県では市と連携して取り組んでいく方針を説明した。

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