河川・海岸で津波対策 本年度事業 245号日立港区北拡幅など推進(県高萩工事事務所)

[2019/5/23 茨城版]
 県高萩工事事務所(園部浩久所長)の事業概要によると、本年度も引き続き東日本大震災の教訓を踏まえて「災害に備えた強靭な県土づくり」を目指し、復興予算を活用して津波・高潮対策のための河川・海岸の整備や緊急輸送道路の整備に取り組む。河川は6河川で、海岸は3地区でそれぞれ堤防の嵩上げなどを実施し、緊急輸送道路も国道245号日立港区北拡幅や都計道鮎川停車場線、十王北通り線などで道路改良工事などを実施する。

 同事務所は日立市、高萩市、北茨城市の3市を管轄する。管内の道路は、常磐自動車道をはじめ国道6号や国道245号、県道日立いわき線などが南北に走り、国道293号や国道461号、主要地方道などが肋骨道路として臨海部と内陸部を結ぶ。国道と県道あわせた39路線のうち、県が管理するのは38路線。このうち国道は4路線の実延長が約43kmで、改良率は100%。県道は34路線の約239kmのうち、81%の改良が済んでいる。

 河川は1級河川が3河川と2級河川が27河川あり、このうち県管理は1級河川2河川と2級河川のすべて。県管理の1級河川は流路延長(左右岸)が約16kmで、要改修延長7kmに対し整備率は60.7%となる。2級河川は流路延長が左右岸で約348kmあり、要改修延長141kmの整備率は60.7%となっている。

 主な事業をみると、河川河口部の津波遡上対策は茂宮川や花貫川、大北川など6河川で、津波遡上に備えるため堤防の嵩上げや護岸工事を引き続き実施する。本年度は、茂宮川で堤防嵩上げと樋管、十王川と花貫川、江戸上川、里根川で堤防嵩上げと用地補償、大北川で堤防嵩上げを予定する。

 茂宮川は全体計画が延長3200mで、進捗率は75%。同様に、十王川は5280mの50%が、花貫川は5920mの64%が、大北川は9300mの64%が、江戸上川は700mの61%が、里根川は1600mの25%が進捗している。

 海岸堤防の津波・高潮対策では、金沢海岸や有明・高浜海岸、磯原海岸など3地区で海岸護岸や離岸堤の嵩上げ工事を実施する。本年度は金沢海岸で堤防嵩上げ、石滝・伊師海岸で堤防新設と堤防嵩上げ、磯原海岸で堤防嵩上げと離岸堤嵩上げを計画する。

 金沢海岸の津波高潮対策は全体計画が延長680mで、進捗率は47%。石滝・伊師海岸は全体450mのうち48%が進捗しており、磯原海岸は1700mと離岸堤5基を計画して56%が進捗している。

 緊急輸送道路ネットワークの強化や交通渋滞の緩和対策としては、まず国道245号日立港区北拡幅で、本年度は用地補償や改良工事を実施する。この事業は、日立市の沿岸部を南北に縦断する国道245号の慢性的な渋滞対策として、日立港入口交差点から北側を4車線化する事業となる。

 全体計画は延長1880m、幅員25mで、15年度から事業に着手した。日立港入口交差点から北側に向かって日製大みか工場入口交差点までの630m区間を第1工区、そこから大甕駅入口交差点までの650m区間を第2工区、そこから水木町2丁目西交差点までの600m区間を第3工区と、3工区に分けた段階的な整備を計画しており、1工区から着手して18年度末の進捗率は21%となる。

 都市計画道路鮎川停車場線(主要地方道日立常陸太田線)は、西工区で用地補償と道路改良工事を、東工区で常磐線アンダーパスのJR委託工事および道路改良工事を予定する。この事業は、日立市の著しい交通渋滞緩和策として、国道6号の諏訪五差路と国道245号を結ぶ道路新設事業。国道245号のさらに先は、国道6号日立バイパス(2期)に接続する。

 計画延長は日立市鮎川町から国分町までの850m(幅員25m)で、途中で交差する日立市道中央線から東側(東工区428m)と西側(西工区422m)に分けて整備している。02年度から事業に着手して、復興みちづくりアクションプランの計画期間である20年度の完成を目標とし、18年度末の進捗率は73%となっている。

 都市計画道路十王北通り線(主要地方道十王里美線)は、日立市十王町伊師の国道6号から十王町山部の日立いわき線まで、十王町の市街地を東西に結ぶ延長4370mの街路改良事業。これまでに市や県の施工で3170mが供用し、残る十王町友部から伊師本郷までの1200m区間は県施工で06年度に事業に着手し、これまでJR常磐線西側の延長400mが供用している。

 高萩工事事務所では、必要な用地を全て確保できたことから、本年度は残る区間の橋梁上部工事やJR委託工事などを実施する。18年度末の進捗率は93%。この事業により、東西地域の連携強化のほか、津波災害時の避難路として地域に寄与すると期待している。

 主要地方道日立いわき線は、日立市北部を縦断する幹線道路の南北軸を強化するため、日立市砂沢町から日立市十王町友部まで延長2600m、幅員15mのバイパスを整備している。1996年度から事業に着手し、これまでに1500m区間を供用するなど18年度末の進捗率は95%となっている。本年度は、残る区間の用地補償と道路改良舗装工事を実施する。

 県道高萩塙線バイパス事業(新陸前浜街道)は、高萩市下手綱の主要地方道高萩インター線から、北茨城市中郷町の県道里見南中郷停車場線を南北に結ぶ延長3650mの道路新設事業。2010年度から事業に着手して、高萩インター線から北側へ約740mを供用している。18年度末の進捗率は65%となっており、本年度は残る区間の用地補償および道路改良工事を実施する。

 都市計画道路北町関本中線は、北茨城市内の大津町北町と関本町関本中を東西に結ぶ延長1350m、幅員15mの道路新設事業となる。震災復興支援事業として、事業主体の北茨城市から工事を受託して県が整備を行っている。市事業としては14年度、県は15年度から事業に着手し、18年度末の進捗率は48%まで進んでいる。本年度は、道路改良舗装工事や橋梁下部工事を実施する。

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