PFIで新棟建設 筑波大附属病院陽子線施設 実施方針を公表(筑波大学)

[2019/6/15 茨城版]
 筑波大学はこのほど、「筑波大学附属病院陽子線施設整備運営事業」に係る実施方針を公表した。PFI法に基づく事業として実施し、新陽子線棟(仮称)建設はBOT方式、既存施設の改修はRO方式を採用して、施設の維持管理・運営期間は20年間とする。18日には筑波大学附属病院で実施方針の説明会を行うとともに、実施方針に関する質問書を25日午後5時まで受け付ける。入札公告は11月の予定で、22年8月の竣工を目指す。

 この事業は、民間の資金や経営能力・技術能力を活用して財政資金の効率的・効果的活用を図るため、PFI法に基づく特定事業として実施する。民間事業者の幅広い能力・ノウハウを総合的に評価するとともに、施設整備段階から維持管理・運営までの業務を通じて、事業者に効果的かつ安定的・継続的なサービスの提供を求める。

 同大では陽子線加速器による深部臓器がんの治療を行っているが、既存施設の使用が18年を経過して老朽化しており、次世代の陽子線治療施設への移行が求められている。今後の放射線治療においても総合的な医療拠点、世界的な研究教育拠点の形成を図るためにも、現在行っている治療をできるだけ止めずに次の施設に移行することが課題となっている。

 事業概要は、▽新陽子線棟(仮称)の整備業務(事前調査、設計、新陽子線棟整備に係る医学中央機械室および共同溝などの改修、工事〔医療機器、備品の一部設置を含む〕、工事監理、周辺家屋影響調査・対策、各種許認可手続等の申請補助業務)▽既存陽子線棟の改修業務(事前調査の支援、設計、工事〔医療機器、備品の一部設置を含む〕、工事監理)▽陽子線治療装置等の調達業務▽陽子線治療装置等の運転・保守管理業務▽施設維持管理業務▽業務全体の管理調整業務──となる。

 事業方式は、新陽子線棟の新設がBOT方式、既存施設の改修がRO方式を導入する。BOT方式は施設の整備を行ったあとに施設の保守や維持管理業務を実施し、事業期間終了後には大学に所有権を移転する。一方、RO方式は大学が所有する施設の改修工事を行ったあとに、事業契約書に示された業務を行う。事業はPFI法に基づき実施され、必要な土地や建物などは事業者に無償で貸与する予定だ。

 事業はWTO(政府調達協定)対象事業で、スケジュールは18日に実施方針の説明会を行い、25日の午後5時まで質問書を受け付けて、7月には要求水準書(案)の公表、8-9月に質問書の受付・回答を予定する。11月に入札を公告し、参加表明書の受付は20年1月、提案書の提出は3月とし、6月に開札して9月に事業契約を締結する見込み。設計・工事は20年9月に着手し、22年8月の竣工を目指す。

 参加の要件は、代表企業(1社)と協力企業(施設整備、陽子線治療装置等調達、陽子線治療装置等の運転・保守管理、管理調整サポート)で構成されたグループとする。また、基本協定締結後には株式会社として特別目的会社(SPC)を設立することを求める。施設整備協力会社は建築一式工事1190点以上、電気工事950点以上、管工事950点以上であることが条件となる。

 対象となるのは、つくば市天久保2丁目に立地する既存の陽子線医学利用研究センター(RC造地下1階・地上4階建て、延べ5135平方m)と医学中央機械室(RC造2階建て、延べ2972平方m)の改修と新陽子線棟の建設で、新棟の用地には北側の駐車場を予定している。

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