準備組合が設立総会 取手駅北A街区再開発 23年度着工目指す(取手市)

[2019/7/3 茨城版]
 取手市が進める取手駅北土地区画整理事業で6月29日、取手駅西口前地区(取手駅北土地区画整理事業施行区域内A街区、約0.7ha)の第一種市街地再開発事業に向けて、関係権利者らで構成する取手駅西口A街区地区市街地再開発準備組合の設立総会が開かれた。会場の取手ウェルネスプラザには、準備組合の母体となる取手駅西口A街区共同化事業検討会の関係者のほか、藤井信吾取手市長や事業協力者である大京・戸田建設JVの関係者らも集まり、議事を見守った。今後、準備組合と事業協力者が事業計画案を策定するほか、市は都市計画決定や補助関係の手続きを進める。再開発組合の設立は20年度を予定し、23年度の着工、25年度の事業完了を目指す。

 議事を前に、検討会の宇田川俊明会長があいさつに立ち、準備会の設立が「再開発事業の実現による、駅周辺地区の活性化につなげるための第一歩」と意義を強調して、精度の高い事業計画を検討していく意向を示した。

 藤井市長は、準備組合設立まで漕ぎつけたことに謝意を述べ、市が進めてきた取手駅北土地区画整理事業の経緯を紹介。昨年は市の転入者が増加したとして「この流れをしっかりとしたものとし、引き続き魅力を感じ住み続けてもらうための新たな魅力的都市空間が駅前に創出されることが待ち望まれている」と再開発事業に期待を示し、早期の事業化を願った。

 このあと議事に移り、規約承認や役員の選任、事業協力者の選定、本年度の事業計画など計5議案を示し、いずれも原案通り可決した。役員は、検討会の宇田川会長が理事長に就任し、事業協力者に引き続き大京と戸田建設を選定した。事業協力者のうち、大京は資金の立替などの資金的支援、戸田建設は人的支援を担当する。

 大京の藤平善久常務取締役はあいさつで、事業協力者の選定に謝意を表し、「事業成功への第一歩を踏み出したことに改めて喜びを感じる。賑わいのまちづくりに貢献するため最大限の努力をしていきたい」と決意を新たにした。戸田建設の永井睦博執行役員は、「皆さまの思いに応えるべく、早期の実現へ誠心誠意果たし、市が本県の玄関口としてふさわしい賑わいのあるまちとなるよう努めていきたい」などと語った。

 取手駅北土地区画整理事業はこれまで、取手駅北土地利用構想を策定し、エリア内をA・B・C街区と北部・西部地区に分て、それぞれの土地利用方針に基づいた整備を進めてきた。線路沿いのC街区に自転車駐車場や歩行者デッキ、民間事業者による医療モールなどを整備。エリア北側のB街区には中心施設となる取手ウェルネスプラザと多目的広場公園の整備が行われ、15年10月に供用を開始した。

 今回の対象となるA街区はエリア南側に位置するもので、14年度から事業着手しランドブレイン(東京都千代田区)で基本計画を策定した。A街区は東側に西口駅前広場が隣接し、土地利用方針は▽市民の日常の生活を支え、賑わいを生む商業・業務機能▽健康・医療・福祉を支える商業・業務機能▽市民の芸術文化活動や多目的利用できるギャラリーやコンベンション機能──などを掲げる。これまで市が主体となって整備を進めてきたB・C街区と違い、エリア内に民間のビルや宅地が立地することから、事業の実施に当たっては、地権者の意向を踏まえながら土地の高度利用を図る(共同化を目指す)ことを位置付けた。

 16年7月には、組合施行による市街地再開発事業に向け、関係権利者らで構成される「取手駅西口A街区共同化事業検討会」を設立。その後、▽都心居住の誘導▽都市機能の集積▽都市環境の創出──による「取手らしさを再創する魅力ある都心づくり」を目指し、17年7月に取手駅西口A街区再開発基本構想を策定した。

 基本構想策定を受け、18年1月には事業協力者として大京・戸田建設JVを選定し、準備組合設立に向けた地権者らの合意形成に向け、技術的助言などの支援を行ってきた。大京・戸田建設JVの提案は、開発コンセプトに「まちの賑わいと活力を生み出す『取手らしい居場所』を」を掲げ、都市機能では商業・業務機能、公共公益機能、都市型集合住宅、広場空間を集約する。

 建築物は駐車場(A棟)と集合住宅(B棟)を建設し、A棟にはサテライト図書館や商業・業務施設など、B棟には市内ナンバーワンのタワー型マンションとして低層階にはサービス付高齢者向け住宅や保育施設などを設ける考え。施設規模は最大30階建て、住宅戸数約250戸を見込んでいる。市は建築物の整備に合わせて交通広場やペデストリアンデッキの整備を計画し、本年度の当初予算にはペデストリアンデッキの概略設計に2087万円などを予算化した。

 準備会では本年度、事業計画素案の策定に着手し、配置や規模など定めた施設計画案や商業計画の検討、従前資産の概略査定、概算事業費の算定、地盤調査などを行って年度内には事業計画方針を決定する。市では21年3月の都市計画決定に向けた準備や、補助事業採択への協議を進める。

 その後、組合の設立は22年3月ごろを予定し、22年度中を予定する造成工事の完了を待って、23年度から着工する。市が計画するペデストリアンデッキなども同時期に着工し、建築物と合わせて24年度中の工事完了を目指す。

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