構想実現へ連携図る ひたちなか大洗リゾート構想 推進協議会を設立(県など7団体)

[2019/7/4 茨城版]
 県とひたちなか市、大洗町および両市町の商工・観光団体で構成する「ひたちなか大洗リゾート構想推進協議会」の設立総会が2日、県庁舎内の会議室で開かれた。協議会の規約案や役員の選任、事業計画案などを審議して、いずれも原案通り可決した。役員選任では、会長に県政策企画部の玉川明部長が就任。事業計画は短期的および中長期的な取り組みの工程表を今後決定して進捗管理するとともに、事業主体となりうる民間事業者などへの働きかけにも着手することとした。

 「ひたちなか大洗リゾート構想」は、両市町が豊富な観光資源を持ち県内随一の観光地でありながら個々の観光資源が点在している現状を踏まえ、その豊かな観光資源を一体的に結びつけるビジョンを地元自治体や関係団体と共有し、地域の魅力を高め、国内外からのさらなる観光誘客に取り組むため、本年3月にを策定した。

 この構想を推進するためには、市や町の区域を越えた幅広い連携が必要なことから、県、地元市町及び関係団体の7者で「ひたちなか大洗リゾート構想に関する連携協定」を締結した。協議会は、こうした構想や連携協定に基づき、個別に活動してきた両地域の連携を強化し、横断的な連携策を検討していくために設立する。

 主な事業は、ひたちなか大洗リゾート構想の実現に必要な事業・取り組みの推進をはじめ、観光資源のレベルアップ・発掘・新規開発、情報発信・情報提供、地域環境の整備などを位置づける。

 構成員は、連携協定を締結した7団体から県政策企画部長とひたちなか市副市長、大洗町副町長、ひたちなか商工会議所会頭、ひたちなか市観光協会会長、大洗町商工会会長、大洗観光協会会長が参加。またアドバイザーとして、茨城大学の小原規宏准教授と電通の近藤潤一シニア・クリエイティブ・マネージャーが参加する。

 このほか、茨城県ホテル旅館生活衛生同業組合(ひたちなか支部および大洗支部)、ひたちなか海浜鉄道、鹿島臨海鉄道、茨城交通、東日本旅客鉄道水戸支社、アクアワールド茨城県大洗水族館、国営常陸海浜公園事務所、茨城ポートオーソリティ、ひたちなか市インバウンド推進協議会、常陽銀行、東京電力エナジーパートナーがオブザーバーとして参加する。

 議事に先立ち、玉川部長は構想策定に至った経緯を説明し、「構想実現のためには、市や町の区域を越えて幅広く連携し、一丸となって取り組みを進めていく必要がある」と協定締結や協議会設立の意義を強調。「両地域の横断的な連携策の検討を通じて、構想に掲げた取り組みを着実に進めていきたい」と話し、出席者に忌憚のない議論を求めた。

 議事では協議会設立の意義を確認するとともに、規約を定めた。役員は玉川部長を会長に、ひたちなか市の永盛啓司副市長と大洗町の斉藤久男副町長をそれぞれ副会長に選任。事業計画は、工程表で進行を管理しながら短期的にできるものから実行し、地区に地域全体に「リゾート」の機運を醸成することとした。また、事業が具体化するにつれて、民間事業者などを構成員に順次追加していく。

 議事の後、斉藤副町長は「行政のしがらみをどうするか、県の力を借りないと進まないこともたくさんある」と県の協力を要請。永盛副市長も「市町の間には那珂川があり、横のつながりがなかったが、これからは密接につながっていくことが大事になる」として、できることことから取り組んでいきたいと話した。

 アドバイザーの小原准教授は「サービスを提供する側も楽しむことが一番大切であり、これから事業を評価するうえ毎回で『本当に楽しめてますか』と聞いていく」と述べ、電通の近藤氏は「他の自治体でもやってないことをゼロからやろうとしている。攻めの体制で進めていかないと形にならない」とアドバイスした。

 このほか、県ホテル旅館生活衛生同業組合からは「ラグジュアリーホテルの誘致が盛り込まれているが、我々はいかに既存の旅館の経営が安定するかということが念頭にあり、こういった発想がどういった理由で出たのかはっきりしないと組合員の不安は消えない。既存の宿泊施設のブラッシュアップ策も必要であり、地域のリゾート化に我々の施設がふさわしくないというのであれば、ホテルのほかその周辺環境も含めて議論してほしい」といった意見も出ていた。

 ひたちなか大洗リゾート構想は、県や地元市町、関係団体が連携し、「おしゃれで洗練されたリゾート」を目指すもの。「海」に宿泊・飲食、スポーツ、音楽・アニメ、歴史文化、アクセスを絡ませ、ラグジュアリーな暮らしやマリン・スポーツの聖地、趣味に没頭できる空間の形成などを図る。

 具体的には、ラグジュアリーホテルの誘致やリゾートホテルの立地、ビーチバレーやビーチサッカー施設の整備、大洗海岸通りの和の街並みへの修景や古墳群の整備、地区内で自由に利用できるレンタサイクルの整備などが盛り込まれている。

 工程表によると、短期的には大洗水族館リニューアルオープンと連携したイベントの開催やレンタサイクルの整備、案内板のデザイン統一、両市町のイベントの統一的な情報発信を本年度から着手し、このほか中長期的な取り組みは20年度まで課題の整理や調査などに充て、21年度以降から順次、推進策に着手するとしている。

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