高度浄水処理施設の着工へ 県南・県西地区調査 若松跨線橋は舗装など(県議会土木企業委)

[2019/8/20 茨城版]
 県議会土木企業委員会(島田幸三委員長)は9日、県南地区と県西地区の県内調査を実施し、土浦土木事務所、常総工事事務所、境工事事務所および企業局から事業の説明を受けた。国道354号土浦バイパスは若松跨線橋の舗装工事を進めるとともに、木田余跨線橋もこのあと上部工を架設して早期の事業完了を図る。筑西幹線道路の一部を構成する筑西三和線バイパスは山川沼排水路橋(仮称)の橋梁下部工事などを施工中で、向堀川河川改修事業は仲の橋や鹿養上橋の橋梁架替工事や樋管工事を実施中。霞ヶ浦浄水場の高度浄水処理施設は、このあとオゾン・促進酸化処理施設の工事を発注するほか、イオン交換樹脂処理槽の設計も発注すると説明を受けた。

 調査はまず、国道354号土浦バイパス整備事業について土浦土木事務所から説明を受けた。この路線は土浦市街地の渋滞緩和や常磐道土浦北ICヘのアクセス向上を図るため、土浦市若松町から手野町まで、延長約5.8kmで整備を進めている。1991年度から事業に着手し、事業費は約160億円を見込む。

 11年2月にはバイパス区間全線を暫定2車線で供用し、木田余跨線橋東交差点からおおつの団地入口までの延長2.9kmは4車線での整備も完了している。このほか手野地区では歩道整備が完了し、現在は残る木田余跨線橋東交差点から若松町交差点までの延長2.4kmを整備している。

 調査に赴いた若松跨線橋は、橋長が180mの5径間連続鋼箱桁で、本年5月には上部工が完了した。現在は、1期線との間に中央分離帯を設置しながら跨線橋とその前後をあわせ740mの舗装工事を進めており、交通の切り回しを行いながら早期の4車線化を目指している。

 また、JR常磐線を跨ぐ木田余跨線橋については工事をJR東日本に委託し、現在は上部工を製作中。この橋梁は橋長107mの3径間連続プレビーム桁橋で、橋脚2基は本年7月に完了しており、今後は桁の製作が完了し次第、架設工事に入ると説明した。

 企業局は、霞ヶ浦浄水場に導入する新しい高度処理技術を説明した。霞ヶ浦を水源とする霞ヶ浦浄水場は、厳しくなった水質基準への対応や原水水質の変化で浄水処理費用が年々上昇していることなどから、新しい浄水処理技術の実用化に向けて「帯磁性イオン交換樹脂処理」と「オゾンと過酸化水素を使用した促進酸化処理」の実証実験を実施してきた。その結果、有効性が認められたため、この技術を活用した浄水処理施設を建設する。

 新たな技術による浄水処理の流れは、まず原水を「帯磁性イオン交換樹脂処理」で処理した後、凝集沈殿や砂ろ過を経て「オゾンと過酸化水素を使用した促進酸化処理」にかける。その処理水を、活性炭や「後砂ろ過」に通して浄水にする。

 これらの新技術を導入することで、より効率的で安定した浄水処理と同時にかび臭原因物質の完全な除去やトリハロメタンなどの有害物質を効率的に除去できるほか、浄水処理に使用する活性炭の長寿命化が図られて活性炭再生費などの維持管理費用を約4割削減することが期待できる。

 県企業局は18年3月に厚生労働省から事業認可を取得しており、これまでにオゾン・促進酸化処理施設については実施設計が完了して、このあと年度内にも工事を発注する見通し。イオン交換樹脂処理槽はこれから設計を発注する方針で、これらの施設整備には概算事業費に約100億円を想定している。

 境工事事務所は、一級河川向堀川の河川改修事業を説明した。向掘川は栃木県野木町を源に、古河市前林で利根川に合流する延長約11kmの河川。このうち、利根川合流点から県道東野田古河線に架かる緑橋までの約8kmが一級河川に指定されている。

 県は1972年度から小規模河川改修事業に着手し、95年度までに泉橋から下流の約6.1kmが完了。84年度には、泉橋から指定区間の上流端となる緑橋までの約1.9kmの事業に着手し、これまでに泉橋から県道古河総和線に架かる鹿養橋までの600m区間と、古河市古河体育館の北から泉橋までの700m区間の工事が完了した。現在はその間の、鹿養橋から古河体育館までの600m区間について、古河駅東部土地区画整理事業と連携して河川改修を進めている。

 このうち十間道路に架かる仲の橋は、現況の橋長9.5mから19.5mへと架け替えを行っている。2017年度に工事に着手して18年度は既設橋の撤去とA2橋台の下部工事を行っており、本年度はA1橋台の工事と上部工、および河川護岸工事(樋管工事)に取り掛かっている。上部工は工場で製作中で、この後年末には迂回路の撤去工事も発注し、20年5月末までには架け替え工事を完了させる。

 また、仲の橋の下流側に架かる鹿養上橋は、現況の橋長4mを10mに架け替えている。現在は右岸側のA1橋台の下部工を施工中で、樋管工事やA2橋台も起工したところ。このほか河川改修の関連事業として、下流にある沼田堰の改築も必要となるため、現在、詳細設計を進めている。

 総事業費は20億円で、18年度末までに約14億円を執行しており、進捗率は69%となっている。今後は橋梁の架け替えに続けて河川護岸工事を進め、早期の完成に努めると説明した。

 常総工事事務所は、主要地方道筑西三和線バイパス整備事業を説明した。筑西三和線は、筑西市の国道294号を起点に古河市の国道125号に至る幹線道路で、バイパスは筑西幹線道路の一部区間を構成する。

 バイパスは、鬼怒川大橋の西側から国道125号までの6km区間で計画し、12年度に事業着手した。このうち、結城市内は筑西土木事務所と結城市が、八千代町内は常総土木事務所と八千代町がそれぞれ工区を分担して事業を進めている。

 常総工事事務所の事業箇所は、結城市と八千代町との行政界付近から広域農道グリーンラインまでの約2.1km。用地取得は完了して、地盤改良工事・盛土工事や道路改良舗装工事などほぼ全線で工事に着手しており、18年度末の進捗率は約50%となっている。

 調査箇所となった山川沼排水路橋(仮称)は現在、橋梁下部工事を実施している。この橋は橋長17.6m、幅員24.3mの橋梁で、暫定2車線での整備する方針。現場の地盤が軟弱なため、現在は橋台を支える基礎杭を打設しており、完了後に橋台を設置する。その前後も、地盤改良の盛土に相当の土量が必要となることから、ほかの工事の残土を有効活用しながらコスト縮減に努めて路体を築造していくと説明した。

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