中丸川流域で浸水対策 100mm/h安心プラン ひたちなか市を新たに登録(国土交通省)

[2019/9/25 茨城版]
 国土交通省はこのほど、ひたちなか市と広島県福山市の2市から申請のあった浸水対策を「100mm/h安心プラン」として登録した。これにより、登録箇所は全国で23カ所となる。ひたちなか市では河川や雨水管整備、貯留浸透施設整備などのハード対策と住民に対する情報提供などのソフト対策で、中丸川と大川流域を対象に浸水被害軽減を図る計画だ。

 今回登録されたのは、ひたちなか市が申請した「中丸川流域における浸水被害軽減プラン」と、福山市の「福山市手城川流域における床上浸水被害解消プラン」の2件で、いずれも20日に登録されている。

 国交省では、短時間の局地的な大雨(ゲリラ豪雨)などによる浸水被害が近年多発している中、この対策として河川や下水道の整備などのハード対策に加え、住民の避難行動を支援するためのソフト対策を一体的に実施する計画を「100mm/h安心プラン」として登録する制度を13年度に創設した。これは、浸水被害の軽減を図るために実施する取り組みを定めた計画で、登録されると交付金の重点配分や交付要件の緩和の対象となる。

 登録された地域では計画的な流域治水対策の推進を図ることができ、河川や下水道などの連携による効果的なハード対策が促進されるとともに、民間企業と連携した情報発信を行うなど、地域の防災意識の向上につながることが期待されている。本県では、18年1月に水戸市の「桜川(沢渡川)流域における浸水被害軽減プラン」が登録を受けていて、ひたちなか市は本県で2カ所目となる。

 ひたちなか市の中丸川(大川)流域では、近年多発する局地的豪雨で浸水被害が生じている。16年8月には、今回の登録を目指すきっかけにもなった最大時間雨量57mmという豪雨があり、中丸川流域内で床上浸水24戸、床下浸水149戸の被害が発生している。

 浸水被害の主な要因には、一定規模以上の降雨があると河川・下水道の流下能力が低いため、雨水を安全に流すことができないことなどを挙げている。これら排水能力を超える降雨の増加や、洪水を安全に流すための河川改修の遅れ、都市化の進展や土地利用の変化などによる流出量の増大に対する対策には、流域における浸水対策を関係機関が一体となり、総合的に推進する必要がある。そのため、県やひたちなか市、企業、自治会などからなる「中丸川流域の総合的な治水対策検討会議」で検討して関係機関が対策を実施しており、17年4月には、「豪雨から市民を守る緊急治水計画」が策定され、29年度までの計画で雨水対策を進めている。

 主な取り組みは、河川・下水道では中丸川河道整備や中丸川多目的遊水地整備、大川河道整備などの河川と、雨水幹線の整備や調整池などの整備を行うほか、流域対策として貯留浸透施設の整備(田彦小学校)を実施する。このほか、危険周知・水防活動として地域防災行政無線(屋外放送塔、戸別受信機)や緊急速報メール(エリアメール)の整備、災害情報周知や発信を行う災害時の広報(広報車)、などのソフト対策を進める。

 これらにより、16年8月降雨と同規模の降雨に対して床上浸水被害の概ね解消や、家屋浸水被害の防止・軽減を図るとともに、道路冠水による通行止め箇所を減少させるとしている。

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